経済の好調維持、労働市場も安定

カテゴリー:統計

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  • 国別労働トピック:2004年10月

シンガポール経済が力強い回復を見せている。原油の高騰、金利の上昇不安にもかかわらず、4~6月期の経済成長率は11.7%を記録した。これは大方の専門家が10%~11%の間にとどまるだろうとの予測を上回る数字であり、昨年のSARS騒動による停滞からの回復は目覚しい。こうした経済の力強い回復を背景に、雇用動向も安定している。人的資源開発省(MOM)の発表によると、6月時の雇用者数は、215万9300人となり、この2年間で最も高い記録となった。業種別に見ると、サービス業が8000人の増で、昨期の伸びには及ばなかったものの、全体の伸びを牽引している。なお、失業率は4.5%と昨期と同率となっているが、やはり高齢者と未熟練労働者にとっての雇用確保は困難な状況が続いている。

産業別雇用者数推移(単位:千人)
産業 2003 2004
Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2
製造業 -2.6 -6.4 - 4.1 6.1 6.4
建設業 -6.5 7.1 -1.9 -2.0 -3.6 -2.7
サービス業 5.1 -12.1 3.0 12.0 11.4 8.0
卸・小売業 -0.6 -3.9 -2.0 4.2 2.5 1.6
ホテル・レストラン業 -1.4 -5.8 4.1 5.1 -0.6 0.5
運輸・倉庫・通信業 0.6 -2.3 -0.6 0.9 1.0 -
金融業 0.8 0.7 -0.1 0.9 1.2 1.8
不動産・一般業 - 1.4 0.7 -1.6 2.1 4.2
地域・社会・個人サービス業 5.7 -2.1 1.0 2.5 5.3 -0.1
その他 -0.2 -0.2 -0.2 2.1 -0.2 -0.7
合計 4.1 -26.0 0.9 16.2 13.7 10.9

出所:Manpower Research and Statistics Department

失業率推移(季節調整済値)

図:失業率推移(季節調整済値)

出所:Manpower Research and Statistics Department

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