労働組合員と非組合員の賃金比較に関する調査

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2001年8月

オーストラリア労働組合評議会(ACTU)がオーストラリア統計局に委託した調査結果によると、労働組合員は労働組合に加入していない労働者に比べ平均して週あたり109豪ドル高い賃金を得ていることが明らかとなった(2000年の数値)。

具体的には、労働組合員と非組合員の賃金格差は2000年の間に7.9%拡大した。賃上げ幅を見ても労働組合員の平均が5.8%であったのに対し、非組合員のそれは5.4%に過ぎなかった。

特に労組加入が大きな影響を与えていると思われるのは、パートタイム労働者や臨時労働者、女性労働者であった。すなわち、パートタイム労働者の場合、組合員は非組合員よりも41%高い賃金(週あたり117豪ドル)を得ていた。また臨時労働者の場合では、組合員は非組合員よりも24.5%高い賃金(週86豪ドル)を、女性労働者の場合では、組合員は非組合員よりも24.7%高い賃金を得ていた。

今回の調査結果について、ACTUのコベット書記長は、雇用の多様化の中でパートタイム労働者や女性労働者にとって労組加入が大きな意義を持つことが証明されたとしている。

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