開催報告:第20回北東アジア労働フォーラム(2022年11月24日開催)
プラットフォーム労働者:労働市場と労使関係
概要
労働政策研究・研修機構(JILPT)は2022年11月24日、第20回北東アジア労働フォーラムをオンラインで開催しました。本フォーラムは、労働政策研究・研修機構(JILPT)、韓国労働研究院(KLI)、中国労働社会保障科学研究院(CALSS)という日中韓3カ国の労働政策研究機関が、共通するテーマに基づき研究成果の報告と議論を行い、知見を共有することを目的としています。
今年度は、韓国労働研究院(KLI)主催で、「プラットフォーム労働者:労働市場と労使関係」をテーマに開催しました。
プラットフォームを通じてデリバリーや配車サービス、プログラミング、データ整理などの労務を提供するプラットフォーム労働者は世界的に拡大傾向にあり、日中韓3カ国でも急速に普及しつつあります。これらの新しい就業形態は、雇用者ではなく個人事業主として見做され、労働関係法令の適用がないことが多いものの、実際には労働者性が認められることもありに、労働者保護のための対応が課題となっています。
今回は、3カ国におけるプラットフォーム労働の普及と労働者の現状などに関する研究成果を持ち寄り、今後の課題等について議論しました。
- 日時:
- 2022年11月24日 14時00分~18時00分
- 開催方法:
- オンライン形式
- 主催:
- 韓国 韓国労働研究院(KLI)
- 共催:
- 日本 労働政策研究・研修機構(JILPT)
中国 中国労働社会保障科学研究院(CALSS)
プログラム
開会あいさつ
- 14時30分~14時35分
- キム・スンテク 韓国労働研究院 副院長
樋口 美雄 労働政策研究・研修機構 理事長
莫 榮 中国労働社会保障科学研究院 院長
セッション1(座長:パク・ジェソン 韓国労働研究院 シニアリサーチフェロー)
- 14時15分~14時35分
- 「プラットフォーム資本主義時代の労働」
チャン・ジヨン 韓国労働研究院 シニアリサーチフェロー - 14時35分~14時55分
- 「フリーランスの労働法政策」
志村 幸久 労働政策研究・研修機構 理事 - 14時55分~15時15分
- 「プラットフォームにおける柔軟な就業の発展を支援し、規範化する」
曹 佳 中国労働社会保障科学研究院 就業創業研究室副研究員 - 15時15分~15時45分
- 討論
ノ・セリ 韓国労働研究院 リサーチフェロー
呉 学殊 労働政策研究・研修機構 統括研究員
李 天国 中国労働社会保障科学研究院 労働人事争議研究室主任研究員
セッション2(座長:パク・ジェソン 韓国労働研究院 シニアリサーチフェロー)
- 16時00分~16時20分
- 「韓国のマイクロタスク・ギグワーカー」
イ・サンジュン 韓国労働研究院 アソシエイト・リサーチフェロー - 16時20分~16時40分
- 「プラットフォーム労働者への評価に関する問題」
滝原 啓允 労働政策研究・研修機構 研究員 - 16時40分~17時00分
- 「中国のフードデリバリー配達プラットフォーム上の第三種労働者」
李 文静 中国労働社会保障科学研究院 労働と社会保障法治研究室 副主任 - 17時00分~17時45分
- 討論・総括討論
イ・スンヨル 韓国労働研究院 シニアリサーチフェロー
仲 琦 労働政策研究・研修機構 副主任研究員
王 文珍 中国労働社会保障科学研究院 労働と社会保障法治研究室主任、研究員
閉会あいさつ
- 17時50分~18時00分
- 樋口 美雄 労働政策研究・研修機構 理事長
莫 榮 中国労働社会保障科学研究院 院長
キム・スンテク 韓国労働研究院 副院長
報告資料
- 韓国
- 報告1 プラットフォーム資本主義時代の労働(PDF:1.27MB)
報告2 韓国のマイクロタスク・ギグワーカー(PDF:1.91MB) - 日本
- 報告1 フリーランスの労働法政策(PDF:652KB)
報告2 プラットフォーム労働者への評価に関する問題(PDF:650KB) - 中国
- 報告1 プラットフォームにおける柔軟な就業の発展を支援し、規範化する(PDF:1.69MB)
報告2 中国のフードデリバリー配達プラットフォーム上の第三種労働者:比率の見積もりと勤務条件(PDF:882KB)
JILPT志村理事、CALSS李文静副主任は、事情により当日急遽報告を行ったため、報告資料には元の報告予定者の名前を掲載しています。
2023年1月23日掲載