ケア職場で13組合が1万円超の回答引き出す/国民春闘共闘委員会の第3回賃上げ集計

2026年4月10日 調査部

全労連や中立組合などでつくる国民春闘共闘委員会(代表幹事:秋山正臣全労連議長)は3月30日、2026春闘の第3回賃上げ集計を公表した。3月26日現在で590組合が回答を引き出し、有額回答のあった374組合の単純平均は前回(第2回)集計から474円上昇して8,836円になった。率も前回を0.14ポイント上回る3.14%。国民春闘共闘委員会によると、145組合が1万円以上の5桁回答を獲得しており、「医療、社会福祉・介護でも13組合が1万円を超える回答を引き出すなど全体を押し上げている」という。

単純平均は昨年同期を499円上回る8,836円(3.14%)

第3回集計結果では、3月26日までに590組合が何らかの回答を引き出している。そのうち、金額もしくは率などが明らかになっている有額回答を得た組合は374組合(63.4%)、「定昇確保」などの言葉による回答を得た組合は216組合(36.6%)となっている。

有額回答を引き出した374組合の単純平均(一組合あたりの平均)は、額が前年同期比499円増の8,836円、率も同比0.04ポイント増の3.14%だった。加重平均(組合員一人あたりの平均、組合員数3万8,653人)をみると、額は同比990円増の8,346円、率でも0.15ポイント上回り2.75%となった。

医療や社会福祉・介護の職場でも1万円超の回答が

前年実績と比較可能な329組合をみると、単純平均額は8,722円で前年実績より210円下がった。率では対比可能な207組合の賃上げ率が、単純平均で3.10%と、こちらも前年実績比0.23ポイントのマイナスとなっている。なお、前年実績以上の回答を引き出した組合は、額は約半数の169組合(51.4%)だったが、率では88組合(42.5%)と4割強にとどまっている。

各単産の動向をみると、JMTIUの5 組合をはじめ、生協労連(卸売・小売)と出版労連(各2組合)、全農協労連、全倉運、建交労・社会福祉(各1組合)の計12組合が2万円以上の回答を引き出している。国民春闘共闘によると、「これらを合わせて145組合が1万円以上の5桁回答」を獲得した。このなかには、日本医労連・医療(7組合)、建交労の学童保育職場(3組合)、生協労連の福祉職場(2組合)、福祉保育労の保育職場(1組合)など、「医療、社会福祉・介護でも13組合が1万円を超える回答を引き出すなど追い上げが図られ、全体を押し上げている」という。

非正規の賃上げは時給47.9円増、企業内最賃協定は1,204円に

一方、非正規労働者の賃上げ状況については、11単産130組合から315件の報告が寄せられている。このうち、時給制では192件の報告があり、引き上げ額がわかっている149件の単純平均額は47.9円。月給制は57件の報告があり、引き上げ額は52件の単純平均額が5,735円だった。

企業内最賃協定の改定状況では、建交労、JMITU、化学一般労連、生協労連、民放労連、出版労連、日本医労連の57組合から報告があった。新協定額の水準は、時間額(52件)では単純平均で1,204円、日額(14件)は9,518円、月額(16件)は19万2,512円となっている。

働きやすさを求める諸要求も一定の前進が/第1回制度的諸要求獲得状況調査

なお、国民春闘共闘委員会は「制度的諸要求獲得状況調査」も実施しており、7日に公表した第1回集計には12単産・233組合から511件の獲得報告が寄せられた。その内訳は、正規雇用労働者411件、非正規雇用労働者75件、定年後再雇用者25件。正規雇用労働者の獲得状況は、諸手当(149件)や労働時間の短縮関係(53件)、所得関係、労災対策・労働安全衛生(ともに43件)などが多く、非正規雇用労働者では諸手当(51件)や休日・休暇関係(10件)などの報告が目立つ。