「組織拡大・強化」と「学校の働き方改革」を取り組みの重点に/日教組臨時大会
日教組(梶原貴委員長、18万7,000人)は3月18日、都内で臨時大会を開き、運動を進めるにあたっての「当面のとりくみ」を確認。「組織拡大・強化」と「学校の働き方改革」を次期機関会議までの取り組みの重点に設定した。前者は、「組織拡大計画にもとづき、前年度を上回る拡大・強化」をはかる考え。後者は、実効性ある改革の実現に向けて、「業務削減、教職員定数改善を求め、組合員一人ひとりが参画する運動」を目指す。梶原委員長はあいさつで、「組織拡大・強化は厳しい状況が続いているが、組拡材料は相手によってさまざまなアプローチがある。結果にこだわろう」などと強調。学校の働き方改革も、「引き続き、重点方針としてとりくんでいく」姿勢を示した。
前年度を上回る組織拡大と実効性ある働き方改革の実現を
臨時大会では、今後の運動の展開について、① 教育政策 ② 教育行財政政策 ③ 労働政策 ④ ジェンダー平等、福祉・社会保障政策⑤組織政策――の5本で構成する当面の取り組み方針を確認した。
方針は、「次期機関会議までのとりくみの重点」に、「組織拡大・強化」と「学校の働き方改革」を掲げた。組織拡大・強化については、「職場のすべてのなかまの組織化にとりくむ」とともに、「組織拡大計画にもとづき、前年度を上回る拡大・強化となるよう単組・支部・分会が一体となってとりくむ」ことを明記。学校の働き方改革では、「実効性ある改革の実現にむけ、業務削減、教職員定数改善を求め、社会的対話を通した世論喚起など、単組と連携して組合員一人ひとりが参画する運動」などを推進する方向性を打ち出している。
4月上旬に「全国声かけ総アクション」キャンペーンを展開
そのうえで、組織政策については、「22-26年度日教組組織拡大・強化の基本方針」に即した取り組みを進めるとともに、「連合組織拡大プラン2030」に基づき、連合との連携を強化する考え。具体的には、年度当初の取り組みとして、4月1日~10日を「全国声かけ総アクション」キャンペーンの全国統一期間に設定し、7月までフォローアップを行うほか、取り組みの共有や今後の取り組みの統一をはかるため、年内に「新任組織拡大・強化担当者会議」や「組織担当者・オルガナイザー会議」、「組織拡大・強化担当者会議」を実施する。
また、単組は、25年度の取り組みの総括を行ったうえで、26年度の組織拡大計画を策定。秋には「秋季拡大行動」等に取り組むとともに、26年度全体の組織拡大・強化の総括を行い、27年度の「春季組織拡大行動」の取り組みにつなげる。
「リーダー的な教職員がネットワークをフル活用して減少にストップをかける」(梶原委員長)
厚生労働省の「2025年労働組合基礎調査」によると、日教組の組合員数は18万7,000人で前年調査比9,000人減。日教組は現状を、「25年度春季は声かけ運動の強化により加入が増加した」としながらも「加入数が減少数を下回る状況はとどまらず、今なお組織存続の危機に変わりはない」と憂慮している。梶原委員長はあいさつで、「組織拡大・強化については、厳しい状況が続いている」と述べる一方で、「4月からの組拡材料は、賃上げ、学校の働き方改革、教研集会、高校教育改革、少数職種の定数改善、インクルーシブ、ジェンダー平等等々、相手によってさまざまなアプローチがある。結果にこだわろう。諦めたら終わりだ」として、組織化に注力する必要性を強調した。そのうえで、「カギになるのはリーダー的な教職員の存在」だと指摘。「リーダー的な方が『組合って大事だよね』と言ってもらうことができれば、そこから好転していくのではないか。ここにいるみんなは職場のリーダー。ネットワークをフル活用して、減少にストップをかけよう」などと訴えた。
持ち帰り業務も含めた精確な勤務時間の記録を
一方、労働政策に関しては、① 公務員制度改革 ② 長時間労働是正 ③ 権利確立、雇用・労働条件改善――の取り組みをそれぞれ記載している。
公務員制度改革については、「公務員連絡会、地公部会に結集し、人事院・総務省・全人連に対し公務・公共サービスを支える適正な賃金・財源確保にむけとりくむ」構え。
長時間労働の是正では、「給特法等改正法附則の早期実施」を要求。あわせて「持ち帰り業務も含めた精確な勤務時間を記録する」ことに加え、文部科学省が示す「学校と教師の業務の3分類」について「他の職種への業務の付け替えではなく、確実な移行をすすめる」とともに、「分類にない業務についても移行や委託をすすめる」。また、「36協定遵守のもと、未払い残業を許さず、実績に応じた支給を求める」ことや、「労働安全衛生体制の確立をはかる」ことなども掲げている。
梶原委員長はあいさつのなかで、「引き続き、業務削減、定数改善、給特法の廃止・抜本的見直しを求め、学校の働き方改革を重点方針としてとりくんでいく」スタンスを強調した。
新書記長に丹野久氏を選出
役員改選では、梶原委員長(山梨県教組)が再任された。書記長には、丹野久前副委員長(岩手県教組)を選出。山木正博前書記長(兵庫県教組)は、副委員長に就任した。
なお、臨時大会では、「現場の改善にはこれまで以上に実態をもとにした組合交渉・協議の継続が不可欠。そこには、組合の力を示すべく一層の組織拡大・強化が欠かせない」などとする特別決議を採択した。


