会場に集うメーデーを3年ぶりに開催/全労連系、全労協系実行委員会が共同会見

2022年4月27日 調査部

全労連などでつくる第93回中央メーデー実行員会と全労協を中心とする第93回日比谷メーデー実行委員会は4月26日、都内で共同記者会見を開き、ともに3年ぶりに会場に組合員が集うメーデー集会をそれぞれ開催することや、労働者の統一メーデー実現に向けた連帯の取り組みとして「共通スローガン」を掲げ、幹部によるエール交換を行うことなどをアピールした。両メーデーとも、昨年、一昨年と、新型コロナウイルス感染症の拡大により、一般組合員が集う通常集会が開催できなかった。

両メーデーの「共通スローガン」は、① コロナ解雇を許すな!雇用の継続と休業・生活補償の充実を! ② ジェンダー平等、なくせ貧困・格差・差別、8時間働けば暮らせる社会を! ③ 福島原発事故を忘れない!原発ゼロ社会・復興の実現を!核兵器廃絶! ④ 反戦平和!9条改憲反対!辺野古新基地建設阻止!岸田政権は退陣を!――の4本。

中央メーデーでは青山エリアでデモ行進も/全労連系メーデー

全労連系の第93回中央メーデーは5月1日、東京・代々木公園で開催され、組合員など3,000人の参加が見込まれている。全国では、200会場に約3万8,000人の参加が想定されている。3年ぶりの会場に組合員が集うメーデーとなるが、新型コロナ対策のため、各会場とも人数を制限。コロナ前の第90回メーデーと比較すると、会場数で約30%減、参加人員で75%減の規模としている。

デモ行進も3年ぶりに復活。東京の中央メーデーでは青山エリアでパレードを行い、沿道の市民に、基本スローガン「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」などを訴える。その他、「共通スローガン」とともに、ケア労働者の大幅賃上げや全国一律最低賃金1,500円の実現、裁量労働制適用拡大反対などのスローガンを掲げている。

対面開催で運動の熱の共有を/全労協系メーデー

全労協系の第93回日比谷メーデーは5月1日、東京・日比谷の野外音楽堂で開催される。メインスローガンは、「働く者の団結で生活と権利、平和と民主主義を守ろう!」。サブスローガンには、「共通スローガン」とともに、大幅賃上げ、労働者派遣法改悪反対、使用者責任を曖昧にする「自由な働き方」反対など45本を掲げている。こちらも3年ぶりに、日比谷エリア1コースのみだがデモ行進を復活させ、官庁街などでアピールする。

会見した中岡基明・全労協事務局長は、「運動は熱の共有が重要。この感覚はオンラインではなかなか伝わらない。その意味で対面開催には大きな意義がある」と強調した。