式典の映像を動画配信/全労連系メーデー
2020年5月13日 調査部
全労連などでつくる実行委員会の中央メーデーは5月1日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、当初予定していた屋外での式典やデモ行進を取りやめ、主催者あいさつなどの映像を動画配信サイトで公開する形に切り替えた。
「コロナ危機を社会の転機に」(小田川実行委員長)
小田川義和実行委員長(全労連議長)は主催者あいさつで、「コロナウイルスに感染しても医療にたどりつけない人がいるのは、政治が作り出した人災。仕事や住まいを奪われる労働者が出ているのは、企業の儲けを最大化してきた政治と市場万能の経済政策に原因がある」などと指摘。そのうえで、「暮らしと雇用を守るための制度の転換、拡充が必要だ」として、「コロナ危機を、一人も置いてきぼりにさせない社会、経済より一人ひとりが大切にされる社会、8時間働けば暮らせる社会への転機にしよう」などと訴えた。
式典では、2016年から続く全労協系メーデーとの連帯あいさつの交換も行われた。構成組織も全国一律最低賃制の実現やフリーランスへの賃金・休業補償、医療提供体制の拡充などについて決意表明した。
メーデー宣言も採択。全世界で広がるコロナウイルスがもたらす雇用危機に対し、「世界の労働者が連帯し、人類の英知を総結集し、終息への最大限の努力を行う」ことを呼び掛けた。