単純平均4,703円、1.94%/国民春闘共闘委員会の第2回賃上げ集計

2020年3月25日 調査部

[労使]

全労連や中立組合などでつくる国民春闘共闘委員会(代表幹事:小田川義和全労連議長)は3月23日、2020春闘の第2回賃上げ集計を公表した。それによると、19日までに527組合が回答を引き出し、有額回答のあった336組合の単純平均は4,703円、率で1.94%。加重平均では5,208円、1.91%となった。

国民春闘共闘は今春の賃上げ交渉で、統一要求として「月額2万5,000円以上、時間額150円以上」の賃上げを掲げている。

国民春闘共闘委員会は、全組合の実態を把握するため、今春闘の集計から、登録組合方式を全数調査に改めている。19日までに回答を引き出した組合を対象とした第2回賃上げ集計によると、1,741組合のうち、527組合(昨年199組合)が回答を引き出した。有額回答は336組合となり、単純平均(組合平均)は4,703円、率で1.94%。加重平均(組合員平均)では5,208円、率で1.91%となった。

前年実績と比較可能な238組合についてみると、単純平均は4,882円(前年5,235円)で前年を353円下回っているが、前年実績以上の金額を獲得した組合数は121組合(50.8%)となっている。一方、率が比較可能な123組合の賃上げ率は1.94%(同2.03%)と前年を0.09ポイント下回っているが、4割超の55組合が前年実績以上の金額を獲得した。

時給引き上げ額が20円台に

一方、非正規労働者の賃上げ状況については、5単産92組合から160件(前年同期97組合209件)の報告が寄せられている。

時給では119件の報告があり、そのうち引き上げ額がわかっている88件の単純平均は20.2円。率では20件の平均が1.35%となった。比較可能な27組合をみると、引き上げ額は11.9円で、前年実績を0.6円上回っており、率でも1.189%と前年実績を0.207ポイント上回る結果が出ている。