悪質クレーム対策の啓発動画を公開/UAゼンセン

2019年10月9日 調査部

[労使]

販売や介護・看護などの職場で、顧客や利用者からの暴言や暴力などの行き過ぎたクレームが問題となり、対策を求める声が上がっている。こうしたなか、流通・サービスなどの組合でつくるUAゼンセン(松浦昭彦会長)はこのほど、悪質クレーム対策の啓発動画「僕にも家族があり、人生があります。」を制作し、YouTubeで公開した。

サービスを提供する側と受ける側がともに尊重される社会を

今回、公開された啓発動画は第2弾。映像には、消費者からのクレームを受けて悩むスーパーの従業員が映し出されている。動画の公開についてUAゼンセンは、「『サービスを提供する側と受ける側がともに尊重される社会をつくりたい』」と願い、映像を作成した」と説明。「クレームは、消費者にとって正当な権利であり、サービスを向上させるために必要な資源だが、心ないクレームは一人の人間を傷つけることがある」と指摘したうえで、「一瞬でもいい、お互いに尊重される社会に近づくために、その従業員にも大切な人がいて、大切な人生を歩んでいることも考えて欲しい」としている。

なお、UAゼンセンは昨年8月に悪質クレーム(迷惑行為)撲滅へ向け、176万5,223筆の署名と要請書を加藤厚生労働大臣に提出している。