全労連系メーデーは「8時間働けば普通に暮らせるルールの確立」をアピール

2018年4月27日 調査部

[労使]

全労連などでつくる中央メーデー実行委員会は例年と同様、5月1日、東京・代々木公園で第89回中央メーデーを開く。「働き方改革」法案が4月27日、今通常国会で審議入りした状況を踏まえ、メーデーでは同法案に反対し、「メーデーの起源である8時間労働を基本に『8時間働けば普通に暮らせる賃金・働くルール』の確立をアピールしていく」予定だ。労働分野ではこのほか、「めざせ最低賃金1,500円、全国一律最賃制の実現」「大幅賃上げで景気回復、地域活性化」などをメインスローガンに掲げている。

メーデーの基本スローガンは、「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」で、1989年以来同一のもの。メインスローガンではこのほか、① 憲法9条の改憲反対 ② 市民と野党の共闘で安倍政権退陣を ③ 年金・医療・介護など社会保障の充実 ④ 消費税10%増税の中止 ⑤ 辺野古新基地建設やオスプレイの全国配備反対 ⑥ 核兵器全面禁止条約の批准―などを掲げている。

日比谷で開催される全労協系メーデーとの連帯を重視

中央メーデー式典では、小田川義和全労連議長が主催者あいさつし、政党からは志位和夫共産党委員長があいさつする予定。また、連帯あいさつでは、護憲を掲げる「9条の会」を代表して、同会世話人の池田香代子氏(ドイツ語翻訳家)が連帯あいさつする予定だ。

第87回以降連帯を打ち出している全労協系の「日比谷メーデー」(5月1日、東京・日比谷野外音楽堂で開催)とは、今回も中岡基明全労協事務局長が中央メーデーに来場、日比谷メーデーには橋口紀塩全労連事務局長代行が赴き、共に連帯あいさつする予定だ。また、双方の共通メインスローガンにも、改憲反対、8時間働けば暮らせる社会、辺野古新基地建設反対など前回より幅広い主張を取り入れている。

なお、全国レベルでは、中央メーデーのほか、307カ所で地方メーデーが開催され、約15万4,000人の参加を見込んでいる。