全労連系メーデーは「8時間働けば人間らしく暮らせるルール確立」などをアピール

2017年4月28日 調査部

[労使]

全労連などでつくる中央メーデー実行委員会は5月1日、東京・代々木公園で第88回中央メーデーを開く。労働分野では、最低賃金1,000円以上の実現、同一労働同一賃金と均等待遇、8時間労働とディーセントワーク実現などがアピールの柱となる。実行委員会では、「憲法施行70年目のメーデー」と位置づけ、「戦争法廃止、立憲主義回復、憲法を守り活かす社会の実現」をめざすとしている。

メーデーの基本スローガンは、「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」で、1989年の第60回大会以来同一。メインスローガンのうち、労働問題では、「なくせ貧困と格差」、「全国一律最賃制の実現」などを前年から引き継いでいる。

「市民と野党の共闘」や全労協系メーデーとの連帯も

中央メーデー式典では、小田川義和全労連議長が主催者あいさつし、政党からは志位和夫共産党委員長があいさつする予定。また、今回打ち出している「市民と野党の共闘」に沿って、市民連合/立憲デモクラシーの会から、山口二郎法政大学教授が連帯あいさつする予定だ。

また、前回、全労協系の「日比谷メーデー」(5月1日、東京・日比谷野外音楽堂で開催)との連帯を打ち出し、1989年以来初めて、全労協側から連帯あいさつを受けたが、今回も同様に中岡基明全労協事務局長が連帯あいさつする予定としている。さらに、基本スローガンのうち、中央メーデーがトップに掲げている「戦争法廃止、許すな共謀罪、憲法改悪を許さない」について、日比谷メーデーとの共通メインスローガンとする初めての試みを打ち出している。

全国レベルでは、中央メーデーのほか、308カ所で地方メーデーが開催され、約16万人の参加を見込んでいる。このうち、新潟県民会館で開く同県中央メーデーでは、新潟県労連結成後初めて、現職の県知事として米山 隆一氏が出席する予定だ。