パート時給は18.21円の引上げ、昨年を1円以上上回る/連合の回答集計
(2016年5月13日調査・解析部)
連合(神津里季生会長)は11日、2016 春季生活闘争に関する最新の回答集計結果を発表した。7割近くの組合で妥結しており、平均賃金方式での賃上げ額は5,915円で、率にすると2.02%となっている。パート時給引き上げの加重平均は18.21円で昨年を1円以上、上回っている。
賃上げは平均5,915円(2.02%)
集計結果は9日午前10時時点でとりまとめている。要求提出した6,234組合のうち、7割近い4,247組合が妥結している。
平均賃金方式での賃金引き上げの状況(3,807組合、約244万人)をみると、定昇相当込みの賃上げ平均額(加重平均)は5,915円、率で2.02%。前年同期と比べると、額で795円、率で0.26ポイント下回った。300人未満の組合だけでみると、定昇相当込みの賃上げ平均額(同)は4,514円、率は1.86%で、前年同期に比べ額で331円、率で0.13ポイント下回っているが、全体平均より下げ幅は小さい。
定昇相当分を含まない賃上げ分は平均1,328円(0.44%)
ベースアップや賃金改善分などの賃上げ分が明確に分かる組合(1,729組合)の平均を算出すると1,328円(0.44%)となっている。300人未満の組合(979組合)では1,183円(0.48%)で、率では全体計より高い数字となっている。
非正規労働者の賃金引き上げをみると、時給では(279組合、約63万人)、賃上げ額の単純平均が18.10円、加重平均が18.21円だった。それぞれ昨年と比べると、単純平均で2.73円増、加重平均は1.14円増。平均時給は、単純平均964.72円、加重平均935.15円となっている。
年間一時金は4.95カ月で昨年比0.06カ月増
一時金は、年間月数の平均(1,617組合、約153万人)では4.95カ月で昨年を0.06カ月上回った。
連合総合労働局では、「中小組合においても回答引き出しの前倒しがはかれている」とするとともに、「全体と中小との賃上げの格差が縮小されている」としている。