金属労協、中堅・中小の回答引き出し組合の85%がベアなど賃上げを獲得

(2016年5月11日調査・解析部)

[労使]

金属労協(JCM、相原康伸議長、約201万人)が公表した2016年闘争に関する第3回回答集計結果(4月25日現在)によると、中堅・中小登録組合で、回答引き出し組合の85%がベアなどの賃上げを獲得している。

168組織が登録された今年の「中堅・中小登録組合」の回答状況をみると、うち162組合が回答を引き出しており、すべてが賃金構造維持分を確保している。このうちベアや賃金改善などの賃上げを獲得した組合は139組合(回答引き出し組合の85.8%)で、獲得額の平均は1,143円となっている。

全体集計では賃上げ額が平均1,217円、一時金は平均4.50カ月

大手組合で構成される「集計登録組合」を合わせた全体集計(全登録組合は3,270組織)では、賃上げを要求した2,734組合のうち、2,011組合が回答を受けており、1,728組合が賃金構造維持分を確保。1,227組合が賃上げを獲得しており、獲得額の平均は1,217円となっている。賃上げ獲得額を規模別にみると、「299人以下」が1,244円、「300~999人」が1,120円、「1,000人以上」が1,276円。

なお、金属労協は、4月4日公表の前回集計のなかで誤りがあったことを併せて報告した。前回は「1,000人以上」の賃上げ獲得額を1,122円としていたが、正しくは1,321円。金属労協はこの訂正に合わせて、第7回戦術委員会確認事項も修正した。

なお、一時金については、1,445組合で支給額または月数が確定しており、平均月数は4.50カ月。627組合が前年を上回り、418組合が下回った。「中堅・中小登録組合」だけをみると、135組合で支給額または月数が確定しており、平均月数は4.84カ月。66組合が前年を上回り、48組合が下回った。