先行回答組は3%以上の賃上げに/UAゼンセン傘下組合
(2016年3月16日 調査・解析部)
UAゼンセン傘下では、2016春季労使交渉の集中回答日である3月16日のヤマ場を前に、妥結する労組が出てきている。UAゼンセン本部が妥結を承認した第1号の富士薬品ユニオンでは、4%近い賃上げを獲得。他にパートタイマーの時間給の賃上げを獲得した組合は、おおむね3%以上の引き上げを獲得している。
コープさっぽろで5%超の賃上げ、契約社員は7,947円引き上げ
8日に、富士薬品ユニオンでは、正社員組合員について一人平均1万円(3.92%)の賃上げで妥結した。
これに続いたのがコープさっぽろ労働組合で、11日、正社員組合員について平均賃上げ1万6,061円(5.76%)と、5%を超える賃上げ率で妥結。パートタイマーの時給では、29.0円(3.68%)の引き上げを獲得した。この引き上げ額の内訳は、制度昇給が5.8円(0.74%)、昇格昇給が8.2円(1.04%)、賃金引き上げ分が15.0円(1.90%)となっている。契約社員の月例賃金についても、7,947円(4.58%)の引き上げを獲得している。
ドラッグストアでは、イオン労連のCFSユニオンがパートタイマーの時給について、39.9円(3.85%)の引き上げで妥結した。
飲食店一番手はジョイフルで4%超、カルビーは1万1,970円の回答
飲食店では、ジョイフル労働組合が12日、最初の妥結承認組合となった。正社員組合員については、平均で1万671円(4.39%)の賃上げを獲得。このうち、賃金引き上げ分だけをみると4,931円で、率にすると2.03%となる。パートタイマーの時給では30.0円(3.06%)と、3%を超える引き上げを獲得した。丸亀製麺などを展開するトリドールも、15日、平均7,888円(3.23%)、餃子の王将も9,500円(4.24%)で同日に妥結した。
食品製造・販売のカルビーグループ労働組合は、正社員組合員について、平均で1万1,970円(3.98%)の賃上げを獲得。うち賃金引き上げ分は3,200円(1.06%)となっている。