全労連系メーデー、「戦後・被爆70年」「春闘60年」の節目を強調

(2015年4月24日 調査・解析部)

[労使]

全労連などでつくる中央メーデー実行委員会は5月1日、東京・代々木公園で第86回中央メーデーを開く。「戦後・被爆70年」「春闘60年」の歴史的節目に取り組むメーデーと位置づけ、「8時間労働制の堅持」「派遣法・残業代ゼロなど労働法制改悪反対」などを訴える。

「8時間労働制の堅持」をアピール

メーデーの基本スローガンは、「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」で、1989年以降一貫して掲げている。

メインスローガンのうち、労働問題に関するものは、「8時間労働を守れ。派遣法・残業代ゼロなど労働法制改悪反対」「大幅賃上げ実現でくらしの改善、景気回復を」「時給1,000円以上、全国一律最賃制の実現」。このうち今回掲げた「8時間労働」について、中央メーデー実行委員会は、労働法制改正案が国会に提出されている状況をふまえ、「改めてメーデーの原点である8時間労働制を堅持し、8時間労働で生活できる社会の実現に向け、『長時間過密労働の根絶、労働法制改悪反対を目指すメーデー』に取り組む」としている。

中央メーデーの式典では、小田川義和全労連議長による主催者あいさつ、弁護士(伊藤塾塾長)の伊藤真氏、全国過労死を考える家族の会東京代表の中原のり子氏の連帯あいさつのほか、日本共産党委員長の志位和夫氏のあいさつを予定している。

また、NPT(核兵器の不拡散に関する条約)再検討会議に参加している代表団からの報告、沖縄からの連帯あいさつ、東日本大震災の被災地からの訴えなどが行われる。

式典の後に予定しているデモ行進は、会場の代々木公園を起点とし、新宿へ向かう新宿コース、外苑前方面へ向かう明治公園コース、恵比寿東公園に向かう恵比寿コースの3コースを計画している。

中央メーデーのほか、全国では311カ所で地方メーデーが開催され、17万人の参加を見込んでいる。