先行組合の平均賃上げ7,497円(2.43%)で昨年比1,006円増/連合の第1回集計

(2015年3月25日 調査・解析部)

[労使]

連合(古賀伸明会長)は20日、2015春季生活闘争の第1回回答集計結果をまとめた。それによると、同日午前10時までに回答を引き出した組合の平均賃上げ額(定昇相当分含む)は7,497円で、賃上げ率は2.43%となった。昨年同時期と比べ、額で1,006円、率で0.28ポイント上回っている。平均賃金方式のうち、賃上げ分が明確に分かる組合だけで集計した賃上げ分の平均額と率をみると、額では2,466円で、率では0.80%となっている。

集計組合数は昨年同期より307組合多い

連合では、3月16日から20日までを先行組合回答ゾーンとして設定した。先行組合の回答がほぼ出揃う20日午前10時で締め切った回答集計結果によると、集計した798組合の平均賃金方式での賃上げ額(加重平均)は7,497円で、賃上げ率は2.43%となっている。昨年同時期(2014年3月14日)と比べると、集計組合数が今年の方が307組合多く、賃上げ額は昨年を1,006円、率は0.28ポイント上回る。

これを300人未満の組合だけでみると(うち419組合)、賃上げ額は5,747円、賃上げ率は2.26%で、昨年比では集計組合は141組合増え、額で187円増、率は0.04ポイント増となる。

提唱相当分を除いた賃上げ額は2,466円

平均賃金方式をとっている組合のうち、賃上げ分(定昇相当分を除いた部分)が明確に分かる組合は509組合ある。この509組合の賃上げ分の平均額(加重平均)は2,466円で、率にすると0.80%。賃上げ額は昨年同期比1,187円増、賃上げ率は昨年同期の率を0.36ポイント上回る。300人未満でみると(200組合)、賃上げ分の平均額は1,974円で、率は0.74%。

非正規の時給引き上げは19円

非正規労働者の賃金引き上げの回答状況をみると、時給引き上げでは(55組合)、賃上げ額の平均は19.67円で昨年同期比で7.7円増。月給引き上げでは(32組合)4,188円で同比1,220円増という結果となった。

会見した古賀会長はこの回答状況について、「2014闘争で長年、一定の水準にはりついていた賃金水準を引き上げた過程を大切にして、2015闘争においてそれを加速し、拡大させるとともに、継続的に一層の賃上げを獲得するという大きな流れ、道筋をつけつつある」と評価するとともに、すでに回答を受けた企業の関連組合への支援や、地方における中小・地場組合との連携などの取り組みにより、「中小の格差改善や非正規労働者の底上げに向けて全力をあげることが重要だ」と強調した。

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