連合・有志共闘が集中回答前に結果を公表/64組合定昇込み5,109円(ベア629円)

(2012年03月14日 調査・解析部)

[労使]

内需系を中心に8産別で構成する連合の「有志共闘」は13日、集中回答日を前に記者会見し、同日15時までに64組合が回答を引き出し、回答額は単純平均で定昇込み5,109円(純ベア629円)となったと発表した。サービス・流通連合加盟のラルズが5,253円(ベア・賃金改善分2,576円含む)、UIゼンセン同盟加盟のサイゼリアが6,500円(同1000円含む)などの回答を得ている。

この日発表された各単組の回答引き出し結果によると、西友が3,595円(ベア・賃金改善97円含む)、ケーズホールディング5,945円(格差是正獲得)、日産化学6,236円、セディナ5,719円、TOTO6,000円、福井県自動車学園5,458円、山本総合病院6,000円、高砂香料7,126円などとなっている。この他については、組合名が公表されていないものの、この日までに回答を集約した64組合の賃上げは単純平均で5,109円、うちベア・賃金改善分は629円となっている。

有志共闘は、内需産業を中心とする8つ産別で構成し、産別間で連携を取りながら交渉の相乗効果を高め、後続の中小組合の交渉指標となるような回答引き出しを狙っている。07春闘から新たな共闘組織として旗揚げされ、当初はUIゼンセン同盟、JAM、サービス・流通連合、JEC連合、フード連合、紙パ連合の6産別でスタートしたが、現在は、セラミックス連合と自治労全国一般協議会を加えた8産別となっている。

有志共闘の発足目的については、「自動車や電機など、春闘相場の牽引役となる金属大手の動向を受動的に眺めているのではなく、それぞれの産別が各業界の業績に応じて交渉するのが最大のポイント」(小出幸男・元JAM会長)としていた。