来年も賃金改善を要求/連合中央委員会

(調査・解析部)

[労使]

連合は4日、都内で中央委員会を開き、2007年度の活動方針を決めた。あいさつに立った高木剛会長は07年春闘について、「実質的な賃金改善をはかるための原資を要求して交渉すべきだ」と述べ、賃金改善に強い意欲を示した。また、長時間労働の是正にも言及。「過長な時間外労働を放置する労働組合であって良い訳がない」などと訴えた。

高木会長は、労働者を取り巻く環境について、好況の持続や順調な企業業績のなかにあって、税や社会保障の負担増・給付削減で家計の可処分所得が目減りし、個人消費も伸びていないことなどを指摘。「賃金改善を求める根拠は充分にある。要求することに臆することなく、組合員と勤労国民の期待に応えるために挑戦していきたい」と述べ、来春闘で賃金改善を要求する意向を明らかにした。

さらに、長時間労働の解消を「07年春季生活闘争で対処しなければならないもう一つの課題だ」と表明した。時間外・休日労働の割増率の引き上げや36協定の再確認、職場の要員不足の解消などをあげたうえで「時間外・休日労働を削減することに異論のある組合はないと思う」と主張。「07春季生活闘争では、何らかのアプローチをしなければならないと強く考えている」と強調した。

高木会長はこのほか、組織拡大の推進や格差社会の是正、公正な働き方のルールの形成、公務員制度改革などの課題への対応についても言及した。

なお、中央委員会では、連合が加盟している国際労働組織の国際自由労連(ICFTU)と国際労連(WCL)が独立労組とともに11月に結成する新国際労働組織「国際労働組合総連合」(ITUC)への加盟を確認した。