連合次期会長に高木・UIゼンセン会長を推薦/連合役員推薦委員会

(調査・解析部)

[労使]

連合の役員推薦委員会(桜田高明委員長=サービス・流通連合会長)は13日、都内のホテルで記者会見し、10月の定期大会で退任する笹森清会長(64)の後任に、UIゼンセン同盟の高木剛会長(61)を推薦すると中央執行委員会に報告したことを明らかにした。会長代行に日教組の森越康雄委員長(58)、事務局長には電機連合の古賀伸明委員長(53)を推した。

今回の会長選については、笹森会長が世代交代を理由に今期での退任を表明。後任候補に古賀氏の名前をあげていた。その一方で、現事務局長の草野忠義氏(61)も、「道半ばの改革を成し遂げたい」として次期会長への立候補に強い意欲を示しており、5月以降、会長候補の一本化に向けた調整が難航していた。

同委員会は「組織内の混乱を避けるべきだ」として8月に一旦、それまでの経緯を白紙に戻し、改めて各組織にヒアリングを実施。その結果として、9月5日に開いた29回目の会合で、民間最大産別で中小・地場企業労組も多く加盟しているUIゼンセン同盟の高木氏と、段階的な世代交代を図る目的から電機連合の古賀氏を、それぞれ会長、事務局長に推す方針を固めた。

役薦委員会は、高木氏を推薦した理由を「構成組織からは、大手だけではなく、中小労組の意見反映を求める意見も多かった。中小の組合員や非正社員の処遇改善などを実践し、具体的に実績を上げており、包容力などを含めトータルで判断した」と強調。古賀氏については、「若手労組リーダーの代表格であり、若返りの先頭に立ってもらうぐらいの気持ちで推挙した」と説明している。

役員選挙は今月7日に公示されており、21日に締め切られる。現段階で出馬の意向を覆していない草野氏が立候補する可能性も残っている。選挙戦となった場合、定期大会最終日の10月6日に投票が行われることになる。