JR東日本の2単組が統合/ジェイアール東日本労働組合に

(調査・解析部)

[労使]

同じJR連合系ながら併存していたJR東日本内の2単組、JR東日本労組とJR東日本ユニオンが11月6日、東京都内で統一大会を開催し、同社における多数派組合をめざして「JR東日本内に、誰からも信頼される新しい労働組合を創る」などとする2004年度運動方針を確認した。統合後の新組織名は、「ジェイアール東日本労働組合(略称・JR東日本ユニオン)」で、組織人員は約2600人。初代委員長には、前JR東日本ユニオン中央事務局長の今井伸氏が選任された。

JRの産別労組は、事実上、JR連合、JR総連、国労の三極構造にあるが、JR各社に採用された新規学卒者は、それぞれの多数組合に加入するのが通例。JR東日本では、JR総連系のJR東労組(約5万3000人)が多数組合を占めている。JR東日本労組とJR東日本ユニオンの統一については、2004年6月に開催されたJR連合の定期大会で、組織強化・拡大の観点から、2単組の統一をサポートする運動方針を確認していた。JR連合の大会以降、2単組は、「統一に向けた協議会」を発足させ、統合に向けての議論を本格化。10月25日の合同執行委員会で合意に至った。

今回統一された2単組の一つJR東日本労組は2001年2月に、東日本鉄産労とJRグリーンユニオンが組織統一し、生まれたたもの。東日本鉄産労は、1987年の国鉄民営化直前に国労の旧主流派を中心に結成された鉄産総連傘下の単組(92年にJR連合加盟)。JRグリーンユニオンは、96年にJR東労組から脱退した旧鉄労系組合員などを中心に結成された組合だった。一方、もう一つのJR東日本ユニオンは2001年12月に、国労秋田地本に所属し、同地本を脱退した組合員を中心にした組織だった。

大会で選出された新役員は以下のとおり。

▽執行委員長=今井伸(専従・秋田事業所)、執行副委員長=吉田正良(専従・東京総合病院)、事務局長=庄司敏則(専従・王子駅)。