春闘再構築に意欲/JR総連定期大会

(調査・解析部)

[労使]

JR総連(小田裕司委員長、約7万5000人)は6日から2日間、東京都内で第20回定期大会を開き、2004年度運動方針を確認した。小田委員長はあいさつの中で、今春闘で連合が「賃金水準など全てを底とする『回復春闘』と位置付け、『中小・地場組合の共闘強化』」を掲げたことを評価した。

小田委員長は、ベア要求1300円を掲げて取り組んだ今春闘について、「JR総連もJR春闘をかかげたが、(ベアゼロに終わったものの)中小・地場組合との共闘を作り上げることができた」などと述べ、春闘再構築に意欲を示した。

議案書では、グローバルスタンダードが日本の労働者の雇用と生活に影響を与えている現状を指摘し、今春闘について、連帯の再構築に向けた「反グローバリズム春闘」が前進したと評価した。運動方針は、「反グローバリズム労働運動」をさらに発展させ、他産別労働組合や未組織労働者、市民・国民運動やNGO(非政府組織)、国際諸組織との連帯を強化・拡大するとしている。

来賓であいさつをした、笹森清・連合会長は、JRの産別労組が分裂状態にあることについて、「同じ鉄道という働く仲間のなかで組織対立が続いている。本当の目的を考えた上で閉鎖的にならず、共鳴、共感を得られる運動を展開する必要がある。連合の立場からは組織が分裂しているのは残念」などと訴えた。

今大会では、役員改選が行なわれ、委員長、書記長などが再任された。役員は以下の通り。

▽委員長=小田裕司(再、JR北海道労組)▽副委員長=伊藤憲治(再、JR貨物労組)、四茂野修(再、JR東労組)、京力正明(新、JR東海労)▽書記長=山下信二(再、JR東労組)など。