「通年交渉の集大成」と決意を確認/サービス・流通連合

(調査・解析部)

[労使]

大手百貨店など小売・流通産業を組織するサービス・流通連合(JSD、組合員18万3,700人)は27、28の両日、都内で中央委員会を開き、統一的に通年交渉してきた「パートタイム労働者の組織化」や「育児・介護制度の充実」などについて、この春の労使交渉でその実現に向けて取り組むとする「04春の交渉に挑む決意」を確認した。

JSDは昨年7月の定期大会で、春の労使交渉を、過去1年の「通年交渉の集大成」と位置づける通年春闘路線を決定。労働条件改定について労使が春季交渉中に決着をつける従来型の「春闘」からは事実上、離脱した。

JSDでは昨年の大会以降、すべての組合が通年的に (1) パートタイマーの組織化 (2) 看護休暇制度導入と育児・介護制度の充実 (3) 企業内最低賃金の協定化 (4) 労働時間に関する点検と協定化――に取り組んできた。今回、確認した「2004春の交渉に臨む決意」は、これら4項目について、この春の交渉で「実現に取り組む」と強調。本部と、百貨店、チェーンストアなどに分かれる部会、加盟組合が地区組織と連携して全力で交渉に臨むとしている。

賃金など4項目以外の総合的労働条件の改善要求については、産別が情報提供した調査結果や連合方針などを参考にして、各組合が自ら、「賃金カーブの確保」などの要求項目や要求水準を設定するとしている。