組合員5万人をめざす-介護クラフトユニオンの新方針

(調査・解析部)

[労使]

ホームヘルパーなどで構成し、結成4年目を迎えた日本介護クラフトユニオン(NCCU・河原四良会長、4万3,000人)の第5回定期大会が16日、東京・池之端で開かれた。向こう一年間の活動方針では、2005年4月に予定されている介護保険制度改正を踏まえ、今年度末までにNCCUの構成組織を50分会に拡大し、組合員5万人をめざすなど、組織強化に力点を置いている。

NCCUは、個人加盟の業種横断的クラフトユニオンとしては日本最大だが、設置している企業分会単位ではビル管理、ケータリングなどの異業種事業を展開しているところも多い。このため、河原会長はあいさつのなかで、組合員の獲得に意欲を示すだけでなく、分会数を増やす必要があると強調。介護保険制度を改善する交渉相手が国や厚生労働省であることから、「50分会から100分会へと増やしていけば、国や社会も軽視できなくなる」などと語った。また、介護労働者の1年未満の離職率が高い現状にも言及。「安心、安定、誇り」が持てる仕事にすることで、訪問介護の質と量が確保できなければ、介護保険制度は維持できず、利用者満足にもつながらないなどと語った。

その他の活動方針として、公正(標準)労働基準確立を重視。とくに時給制組合員(非常勤パートタイム群)の雇用・就業条件の適正化を重点化する。また、今春闘で初めて成立した日本在宅介護協会との集団交渉についても、04年度以降の総合改善交渉で実績をさらに発展させるとした。