メールマガジン労働情報 No.2133

■□――【メールマガジン労働情報/No.2133】

「シフト制における適正な年次有給休暇取得」など答申/規制改革推進会議 ほか

―2026年3月6日発行――――――――――――――□■

┏━━━━━━━━┓
  本号の主な内容
┗━━━━━━━━┛

【行政】「シフト制における適正な年次有給休暇取得」など答申/規制改革推進会議 ほか
【統計】2月消費者マインドの基調判断、「改善に向けた動きがみられる」に上方修正/消費動向調査 ほか
【労使】中東の即時停戦を要請/連合が談話 ほか
【動向】公立小中教員の公務災害による過労死等を事案研究/過労死等防止調査研究センター ほか
【企業】働く女性を支える職場づくり/東京都が企業事例を公開
【海外】デジタル人民元の活用による農民工賃金未払い対策の新展開/中国 ほか
【イベント】社労士が「ライフステージ」別に制度を解説/東京都社会保険労務士会「大人のしごと教室」 ほか

━━━━━━━━━━━━━━
【JILPT研究成果情報】
━━━━━━━━━━━━━━

◇資料シリーズNo.298『非正規雇用の賃金制度の変化―小売業の事例から―』
https://www.jil.go.jp/institute/siryo/2026/298.html

━━━━━━━━━━━━━━
【JILPTからのお知らせ】
━━━━━━━━━━━━━━

☆JILPTリサーチアイ 第90回
 「正社員が増加している事業所では高い賃金が支払われているのか?─事業所・労働者マッチングデータによる探索的分析─」
 多様な人材部門 主任研究員 高橋 康二
https://www.jil.go.jp/researcheye/bn/090_260304.html

☆読者の皆様:当メールマガジンに対するご意見を是非お寄せください!
 すでにご回答された皆様にはお礼申し上げます。

━━━━━━━━━━━━━━
【行政】
━━━━━━━━━━━━━━

●「シフト制における適正な年次有給休暇取得」など答申/規制改革推進会議

内閣府の規制改革推進会議は2月26日、重要分野における規制・制度改革についてまとめた中間答申を決定した。
「強い経済の実現」に向けては「無人航空機(ドローン)の社会実装の促進」「弁護士法におけるAI活用の
更なる明確化」など5項目を、「地方を伸ばし、暮らしを守る」に向けては「介護施設等における人員配置基準
の特例的柔軟化」など10項目を盛り込んだ。このうち、「シフト制における適正な年次有給休暇の取得等」では、
有給休暇日数の算定基礎となる「所定労働日数」の判断が難しいなど、実務上の支障が生じているとし、基準日
直前の勤務実績から「平均的所定労働日数」を算出する方法を認めること、年休取得時の賃金の算定方法につい
ては所定労働時間労働した場合の通常の賃金を原則とするとした労働基準関係法制研究会の報告を踏まえて検討
することなどを求めた(中間答申案53~55頁)。
https://www.cao.go.jp/minister/2602_m_kiuchi/photo/2026_002.html
▽会議結果
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/committee/260226/agenda.html
▽中間答申案概要
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/committee/260226/260226general_01.pdf
▽中間答申案
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/committee/260226/260226general_02.pdf
(規制改革推進会議 働き方・人への投資 ワーキング・グループ)
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/meeting.html#human_2510

●「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」を公表/厚労省

厚生労働省は2月25日、2025年5月公布の改正労働安全衛生法で労働者数50人未満の事業場にストレスチェック
実施が義務化されることを踏まえ、「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」を公表した。小規模
事業場に即した、現実的で実効性のある実施体制・実施方法やプライバシーの保護、自社で実施する場合の留意
点などを示している。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_69680.html
▽第183回労働政策審議会安全衛生分科会(資料)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/newpage_00054.html

●今夏に向けた熱中症防止対策など議論/厚労省検討会

厚生労働省の職場における熱中症防止対策に係る検討会は2日、第4回会合を開き、報告書案について議論した。
2025年6月の労働安全衛生規則の改正が同年における死亡災害の防止に寄与したと評価した一方、記録的猛暑の
影響もあり休業4日以上の死傷者数が増加したことから、熱中症の罹患リスクそのものを低下させる対策が求め
られるとした。今夏に向けては熱中症防止対策を包括的にまとめたガイドライン案を提起した。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70813.html

●「デジタル・AI技術による省エネ・生産性向上に向けた手引き」を公表/資源エネルギー庁

資源エネルギー庁は3日、「デジタル・AI技術による省エネ・生産性向上に向けた手引き」を公表した。省エネ
を単なるコスト削減策ではなく、生産性向上・競争力強化に直結する経営戦略として位置付け、デジタル・AI活
用により得られる「生産性向上・現場課題解決」効果や導入に向けた検討ポイントを示した。また、デジタル利
活用を段階と範囲で定義づけた先進事例を多数紹介している。
https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260303002/20260303002.html

●今後の物流施策の在り方について提言/国交、農林水産、経産の3省

国土交通省、農林水産省、経済産業省は3日、今後の物流施策の方向性をまとめた提言を同時公表した。2030年
度までを物流革新の「集中改革期間」と位置づけ、物流を上質で魅力ある産業へと転換させるための重点政策と
して「徹底的な効率化」、「商慣行の見直しや荷主・消費者の行動変容、産業構造の転換」など5項目を挙げた。
このうち、「物流人材の地位・能力の向上と労働環境の改善」では、今後取り組むべき施策として、人材育成や
トラック・倉庫分野における特定技能外国人等の定着・活躍の促進、アシストスーツによる荷役作業省力化など
多様な人材が活躍できる産業への転換、トラックドライバーの休憩環境の改善などの具体策を挙げた。
https://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000979.html

●26年度第1回「雇用就農資金」の募集を開始/農水省

農林水産省は、2026年度第1回「雇用就農資金」の募集をしている。同事業は、50歳未満の就農希望者を新たに
雇用する農業法人等に対して資金を助成するもの。募集タイプは、(1)雇用就農者育成・独立支援タイプ(年間
最大60万円、最長4年間)、(2)新法人設立支援タイプ(年間最大120万円、最長4年間(3年目以降は年間最大
60万円))、(3)次世代経営者育成タイプ(月最大10万円、最短3カ月~最長2年間)がある。
募集期間は、次世代経営者育成タイプが2027年1月29日まで、他のタイプは2026年4月7日まで。
https://www.maff.go.jp/j/press/keiei/zinzai/260304.html

━━━━━━━━━━━━━━
【統計】
━━━━━━━━━━━━━━

●2月消費者マインドの基調判断、「改善に向けた動きがみられる」に上方修正/消費動向調査

内閣府は4日、2月の「消費動向調査」結果を公表した。「消費者態度指数(二人以上の世帯、季調値)」は40.0
(前月比2.1ポイント上昇)。同指数を構成する意識指標は「耐久消費財の買い時判断」は33.9(前月差プラス
3.5ポイント)、「暮らし向き」39.7(同2.9ポイント)、「雇用環境」44.0(同1.6ポイント)、「収入の増え方」
42.5(同0.5ポイント)、と4指標とも前月比で上昇した。消費者マインドの基調判断は、前月の「持ち直して
いる」から「改善に向けた動きがみられる」に上方修正した。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/gaiyou.pdf
▽統計表等
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/shouhi.html

●売上高・利益・設備投資が全産業で増加/10~12月期法人企業統計調査

財務省は3日、2025年10~12月期の「法人企業統計調査」結果を公表した。全産業(金融業、保険業を除く)の
企業動向を前年同期比でみると、売上高は0.7%増、経常利益は4.7%増、設備投資は6.5%増となった。業種別
のプラス寄与は、売上高では「電気機械」(11.7%)、経常利益では「情報通信機械」(52.9%)、設備投資で
は「不動産業」(40.7%)が最高。
https://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/data.htm
(報道発表資料)
https://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/r7.10-12.pdf

━━━━━━━━━━━━━━
【労使】
━━━━━━━━━━━━━━

●中東の即時停戦を要請/連合が談話

連合は3日、イスラエルとアメリカによる軍事行動に対し、中東地域における即時停戦を求める談話を掲載した。
原油の大部分を中東に依存している現状を指摘、事態が長期化すれば、日本経済や国民生活に影響が及ぶおそれ
があるとして、地域平和と安定に向けた国際社会の緊密な連携の重要性を強調した。その上で政府に対し、今後
の経済・物価の動向を見極め、必要な対策を遅滞なく講じるよう求めた。
また国際労働組合総連合(ITUC)が発表した声明を掲載、同声明を全面的に支持し、今後も国際的連帯の強化に
取り組む姿勢を示した。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/article_detail.php?id=1397
▽ITUC、中東での即時停戦と和平協議の再開を強く要請
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/news_detail.php?id=2323

●就労・生活を伴走支援「ゆめ・みらい基金」/4団体協働で「子どもの貧困対策」

連合沖縄は2日、沖縄ろうきん・こくみん共済coop・沖縄県労福協と協働運営する「ゆめ・みらい基金」の活動
報告をホームページに掲載した。同県は子どもの貧困率が全国で最も高い状況にあることから、基金では、親へ
の就労支援・生活支援や職業高校生への資格受験費用支援など、自立に向けた個別・継続的な伴走支援を行って
いる。シングルマザー支援では「子どもを預かってもよい人」と「預かってほしい人」をマッチングする仕組み
を構築し、3年間で約300人の就職を生み出すなど、独創的かつ効果的な取り組みを展開している。
https://www.rengo-soken.or.jp/plan/2026/03/020900.html#001340
(ろうきん こくみん共済 coop 働く仲間のゆめ・みらい基金)
https://www.okinawa-rokin.or.jp/about/1555404608/1555404667/
(基金レポート 2025)
https://www.okinawa-rokin.or.jp/userfiles/files/kikinreport_2025.pdf

━━━━━━━━━━━━━━
【動向】
━━━━━━━━━━━━━━

●公立小中教員の公務災害による過労死等を事案研究/過労死等防止調査研究センター

労働安全衛生総合研究所の過労死等防止調査研究センターは2月24日、研究成果「公立小中学校教員の公務災害
による過労死等の事案研究」をホームページに掲載した。2010年1月から19年3月までに公務災害に認定された
全392件のうち、公立小中学校教員88件を事案研究した結果、「脳・心臓疾患」の発症件数(教員100万人当たり)
は男性が80%を占め、疾患名は男女共に脳内出血が最多だった。「精神疾患等」の発症件数(同)は男性が多く、
疾患名は男女共にうつ病エピソードが最多。負荷のあった業務は、脳・心臓疾患では「部活動顧問」が、精神疾
患等では「住民等の公務上での関係」における保護者によるものが最多。
https://records.johas.go.jp/article/260

●「在籍型出向」についての意識調査結果を発表/産業雇用安定センター

産業雇用安定センターはこのほど「在籍型出向している従業員に対する意識調査」を発表した。出向することに
なった理由(複数回答)を尋ねたところ、「出向先の人手不足を補うため」31.7%が最多。「人事上の慣行」
26.4%が続いた。出向期間満了後の予定については、「現時点ではわからない」40.3%が最多。次いで
「出向元に復帰予定」23.7%、「出向先に定年退職まで出向予定」23.6%、「出向先にそのまま転籍予定」8.0%
となった。出向してよかった点(複数回答)では、「出向元での雇用が継続しているので不安なく働くことがで
きた」31.2%が最多。出向先企業のグループ内・外別に見ると、グループ外への出向では、「新たな技術・スキ
ルを吸収できた」34.9%が最多、「出向先の事業に貢献できた」27.7%と続いた。
https://www.sangyokoyo.or.jp/topics/2025/zaisekisyukko_survey_20260206.html


●中小企業の2月売上げDI、マイナス幅が縮小/日本政策金融公庫「中小企業景況調査」

日本政策金融公庫が2月27日に発表した「中小企業景況調査」結果によると、2026年2月の売上げDIは、前月か
らマイナス幅が6.1ポイント縮小し、マイナス3.8となった。利益額DIは、前月比5.4ポイント上昇の1.3。販売価
格DIは、同0.7ポイント低下し9.3に、仕入価格DIは、同2.5ポイント上昇し、23.3となった。従業員判断DIは、
同1.6ポイント上昇し、11.9となった。生産設備判断DIは、マイナス幅が8.4ポイント縮小し、マイナス1.4となった。
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/keikyoyouyaku_2602.pdf

━━━━━━━━━━━━━━
【企業】
━━━━━━━━━━━━━━

●働く女性を支える職場づくり/東京都が企業事例を公開

東京都が運営する、女性特有の健康課題に関する情報提供サイト「働く女性のウェルネス向上委員会」では、
女性従業員の健康課題に取り組む企業の事例インタビューを公開している。最新の掲載事例としては、低用量ピ
ルや卵子凍結に対する費用補助を行う野村ホールディングス、保育従事者が抱える生理の悩みに対応するため
「生理用品のサブスク」を導入したさくらさくみらい、生理不調や更年期症状、不妊治療などで取得できる
「SRHR休暇」を制度化したサンリオの取組を紹介している。
https://women-wellness.metro.tokyo.lg.jp/examples/

━━━━━━━━━━━━━━
【海外】
━━━━━━━━━━━━━━

●国別労働トピック/JILPT

<中国>
▽デジタル人民元の活用による農民工賃金未払い対策の新展開

中国では、長年続く農民工の賃金未払い問題に対し、行政中心の対応から、刑事規制・信用監督・デジタル技術
を組み合わせた総合的ガバナンスへと政策が進化している。2026年には四川省成都市でデジタル人民元を活用し
た賃金直接支払いモデルが導入され、資金管理の透明化と未払い防止を図る新たな試みが始まった。しかし、多
層的な下請構造や地方財政への依存といった構造的要因により、問題の根本的解決にはなお課題が残されている。
(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2026/03/china_01.html

▽ギグワーカー保護を強化/制度整備と社会保険拡充を加速

中国政府は、急速に拡大するギグエコノミーへの対応として、ギグワーカーに対する保護制度の整備と社会保障
改革を本格的に加速している。国務院は2025年12月、ギグワーカーの権益保障に関する最新の取り組み状況を発
表し、制度改革の進展と今後の課題を明らかにした。また、中華全国総工会は、プラットフォーム企業における
労働組合の設立促進や、アルゴリズム管理を含む労働ルールに関する集団協議を柱とした特別行動計画を打ち出
し、ギグワーカーの保護強化に乗り出している。(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2026/03/china_02.html

━━━━━━━━━━━━━━
【イベント】
━━━━━━━━━━━━━━

●社労士が「ライフステージ」別に制度を解説/東京都社会保険労務士会「大人のしごと教室」

東京都社会保険労務士会では、働く上で知っておきたい法律やルールを社労士が解説する動画シリーズ「知って
おきたい大人の「しごと」教室」を配信している。現在配信中の「入社から定年後までライフステージ別制度を
まとめて学ぶver.1」では、入社から出産・育児、復職、介護へ至る各ステージで、離職せず働き続けるために
活用できる制度を紹介する。改正のあった出産・育児に関する制度については約20分×3本のチャプター形式で
詳しく解説する。
https://www.tokyosr.jp/topics/2026/26022502/

●「AI法制シンポジウム」をハイブリッド開催/人工知能法学研究センター、LLMC、GGR

情報・システム研究機構データサイエンス共同利用基盤施設人工知能法学研究センターと国立情報学研究所大規
模言語モデル研究開発センター(LLMC)、一橋大学 グローバル・ガバナンス研究センター(GGR)は共催で
「AI法制シンポジウム」を3月27日(金)に、ハイブリッド開催する(会場:千代田区)。米国、EU、英国およ
び日本におけるAIの法的制御について、各国の専門家が調査した現状・将来展望、日本のAI企業の海外進出にお
ける留意点について議論する。使用言語:英語(同時通訳なし)。
開催形式:ハイブリッド(現地定員60人、オンライン定員300人)。参加費:無料(事前登録制。3月18日まで)
https://research.nii.ac.jp/~ksatoh/AIregulaton/