メールマガジン労働情報 No.2132

■□――【メールマガジン労働情報/No.2132】

最低賃金目安制度の在り方に関する検討スタート、論点案を提示/厚労省 ほか

―2026年3月4日発行――――――――――――――□■

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  本号の主な内容
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【行政】最低賃金目安制度の在り方に関する検討スタート、論点案を提示/厚労省 ほか
【統計】1月の完全失業率2.7%、前月比0.1ポイント上昇/労働力調査 ほか
【労使】人材育成担当者「新入・若手の定着に不安感」/東商調査 ほか
【動向】非正社員の賃金水準「上昇」とする企業割合が過去最高に/日本政策金融公庫調査 ほか
【企業】大卒初任給を42万5,000円に引き上げ/ソニー・インタラクティブエンタテインメント
【判例】再雇用の基本給格差、不合理「職務給の性質、同じ」/自動車学校訴訟、差し戻し審・名古屋高裁
【海外】デジタルプラットフォーム国際統計基準の策定に着手/ILO ほか
【イベント】シンポ「人材採用・新人育成の“しかけ”を考える」/神戸大エントリー・マネジメント研究教育センター ほか

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【JILPT研究成果情報】
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◇資料シリーズNo.298『非正規雇用の賃金制度の変化―小売業の事例から―』

最低賃金の大幅上昇により、非正規雇用の賃金が底上げされ、正規・非正規雇用間の賃金格差が小さくなってき
ている状況を踏まえ、この10年間での非正規雇用関連の法制度の変化が非正規雇用の人事、処遇制度やキャリア
形成にどのような影響を実際に与えているのか、小売業3社の事例調査から、非正規雇用の賃金制度および処遇
の変化を捉え、その実態と課題を明らかにしています。
https://www.jil.go.jp/institute/siryo/2026/298.html

◇記者発表「女性活躍推進の取組状況に関する調査(2025年)〔女活パネル調査2025〕の結果速報」
https://www.jil.go.jp/press/documents/20260226.pdf

◇調査シリーズNo.262『人への投資と企業戦略に関するパネル調査(JILPT企業パネル調査)(第3回)―企業の賃上げに着目して―』
https://www.jil.go.jp/institute/research/2026/262.html

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【JILPTからのお知らせ】
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☆JILPTリサーチアイ 第90回
 「正社員が増加している事業所では高い賃金が支払われているのか?─事業所・労働者マッチングデータによる探索的分析─」
 多様な人材部門 主任研究員 高橋 康二

2014年頃を境に、正社員が再び増加している。本稿では、雇用の量的拡大と質的向上が手を携えて進む条件を
探る試みのひとつとして、正社員が増加している事業所において、そうでない事業所と比べて高い賃金が支払わ
れているのかを検証した。
https://www.jil.go.jp/researcheye/bn/090_260304.html

☆アンケートのお願い
 ご協力よろしくお願いいたします。すでにご回答いただいた皆様にはお礼申し上げます。
  【URLは読者毎に異なります】

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【行政】
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●最低賃金目安制度の在り方に関する検討スタート、論点案を提示/厚労省

厚生労働省は2月27日、第1回「目安制度の在り方に関する全員協議会」を開催し、今年度の地方最低賃金審議
会の審議結果を踏まえ、近隣県等との過度な競争意識や最下位争いによる大幅な引上げの指摘、ランク制度の在
り方、発効日に各都道府県で大きなバラつきが生じたこと、などについてどう考えるかといった論点(案)を提示
した。今年度は、地方最賃審議会による上乗せにより66円の引上げ額(5年連続過去最高を更新)になり、初め
て全都道府県で1,000円を突破。一方、例年以上に発効日に大きなバラつきが生じ、10月中の発効は20都道府県に
とどまり、26年1月以降に発効する県が6県(うち2県は3月)となった。全員協議会に先立って開催された
中央最低賃金審議会では、目安制度の在り方について、2027年度中のとりまとめを目指し、2026年度の目安審議
までに考え方の整理が必要なものについては、目安審議までにとりまとめるとするスケジュール案が示された。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70886.html
▽2025年度の地方最賃審の審議結果を踏まえた論点(案)
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001662744.pdf
▽中央最賃審「目安制度の在り方に関する検討の進め方について(案)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001662143.pdf

●企業の7割超「今後3年間に雇用者を増やす見通し」/内閣府「企業行動に関するアンケート調査」

内閣府は2月27日、2025年度「企業行動に関するアンケート調査」結果を公表した。今後3年間(2026~28年度
平均)に雇用者を増やす見通しの企業割合(全産業)は72.8%(前年度調査75.2%)、製造業は66.1%(同71.0
%)、非製造業で77.8%(同78.3%)となった。業種別では、非製造業で「その他金融業」(100.0%)、「情報・
通信業」(89.7%)、「建設業」(87.3%)、「水産・農林業」(85.7%)、「サービス業」(85.0%)など、製造業
では「ゴム製品」(85.7%)、「精密機器」(83.3%)などで高い割合となった。次年度(26年度)の実質経済成長
率見通し(全産業・実数値平均)は0.9%(同1.2%)だった。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/ank/menu_ank.html
▽概要
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/ank/r7ank/r7ank_houdou.pdf

●2024年の農作業死亡事故287人、猛暑の影響で5年ぶり増加/農水省調査

農林水産省は2月26日、2024年に発生した農作業死亡事故の調査結果を公表した。同年の農作業事故による死亡
者数は287人で前年から51人増と5年ぶりに増加へ転じた。同年6~8月は、1898年の統計開始以来もっとも暑く、
高温期(5~9月)の発生件数が前年から52人増(うち熱中症が21人)となった。調査は、農作業に伴う死亡事
故の発生状況や原因を把握するため、「人口動態調査」に係る死亡個票などを用い、24年1~12月の事故を取り
まとめたもの。
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/sizai/260226.html
▽参考/農業界における労災保険制度に係る現状
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001597258.pdf

●飲食店向け「カスハラ対策ガイドライン」を策定、オンライン説明会も開催/農水省

農林水産省は2月27日、飲食店向けにカスタマーハラスメントに対する判断基準や具体的な対応方法等を示した
カスタマーハラスメント対策ガイドラインを策定した。飲食店従事者や経営者向けの「詳細版」と、現場で活用
しやすいよう要点をまとめた「ダイジェスト版」の2種類を作成。サイトには「暴力」「恐怖・威圧」「長時間
化」といったカスハラ類型ごとの対応例の動画も掲載している。
3月5日(木)、10日(火)には、ガイドラインについての説明会をオンライン開催する。
https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/gaisyoku/260227.html
▽参考/厚労省・カスタマーズハラスメント対策マニュアル等
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24067.html

●「労務費に関する基準コールセンター」を開設/国交省

国土交通省は2月26日、「労務費に関する基準」制度の理解促進、普及・定着を目的に「労務費に関する基準
コールセンター」を開設した。建設業における適正な労務費の確保と技能者への適正賃金の支払いを徹底するた
め、2025年12月に「労務費に関する基準」が導入されており、制度に関する問い合わせや相談を受け付ける。
https://roumuhi.mlit.go.jp/news/detail/6
▽基準の概要(資料)
https://roumuhi.mlit.go.jp/labor-cost-standard/about

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【統計】
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●1月の完全失業率2.7%、前月比0.1ポイント上昇/労働力調査

総務省は3日、2026年1月の「労働力調査(基本集計)」を公表した。完全失業率(季節調整値)は2.7%で、
前月比0.1ポイントの上昇。完全失業者数は179万人(前年同月比16万人増)で、6カ月連続の増加。就業者数は
6,776万人(同3万人減)で、42カ月ぶりの減少。主な産業別就業者を前年同月と比べると、「製造業」、「生
活関連サービス業,娯楽業」、「学術研究,専門・技術サービス業」などが減少した。
雇用者数は6,185万人(同22万人増)で、47カ月連続の増加。
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html
▽概要
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/gaiyou.pdf

●1月の有効求人倍率1.18倍、前月比0.02ポイント低下/一般職業紹介状況

厚生労働省は3日、「一般職業紹介状況」を公表した。2026年1月の有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍で、
前月比0.02ポイント低下。新規求人倍率(同)は2.11倍で、前月比0.03ポイント低下。新規求人(原数値)は、
前年同月比で4.6%減。産業別では、「宿泊業,飲食サービス業」(13.8%減)、「卸売業,小売業」(11.6%減)、
「情報通信業」(7.0%減)などで減少となった。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70756.html
▽報道発表資料
https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001663031.pdf

●2025年出生数70万5,809人、過去最少を更新/厚労省調査

厚生労働省は2月26日、「人口動態統計速報(2025年12月分)」を公表した。外国人を含む出生数は70万5,809人
で10年連続減少(対前年1万5,179人、2.1%減少)。自然増減数は、89万9,845人減(同2,149人減)で18年連続
減少。一方、婚姻件数は、50万5,656組(同5,657組、1.1%増)と2年連続で増加した。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/s2025/dl/202512h.pdf

●個人企業の事業経営上の問題点、「需要の停滞」「原材料・仕入価格の上昇」/総務省調査

総務省は2日、2025年「個人企業経済調査」結果を公表した。同調査は、個人企業の経営実態を明らかにし、中
小企業振興の基礎資料などを得る目的のもの。2025年6月1日現在の主な事業経営上の問題点を項目別にみると、
最多は「需要の停滞(売上の停滞・減少)」の25.6%、「原材料価格・仕入価格の上昇」17.9%が続く。「原材
料・仕入価格」は前年比0.9ポイントと上昇幅が最大、全産業で上昇傾向にある。
https://www.stat.go.jp/data/kojinke/kekka.html
▽報道資料・結果の要約
https://www.stat.go.jp/data/kojinke/kekka/pdf/2025youyaku.pdf

●「日本の統計2026」「世界の統計2026」を公表/総務省

総務省統計局は2月27日、我が国および世界の動向について労働・賃金を含む幅広い分野の基本的統計を利用し
やすい形で編集した統計書『日本の統計2026』、『世界の統計2026』を公表した。日本版は我が国の現状を俯瞰
できるよう29分野・374の統計表・48のグラフに整理している。世界版は、国際比較の観点から国際機関が提供
するデータを出典とし約130の統計表にまとめている。
▽「日本の統計2026」
https://www.stat.go.jp/data/nihon/index1.html
(第19章 労働・賃金)
https://www.stat.go.jp/data/nihon/19.html
▽世界の統計2026
https://www.stat.go.jp/data/sekai/index.html
(第12章 労働・賃金)
https://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/2026half2.pdf#page=1

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【労使】
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●人材育成担当者「新入・若手の定着に不安感」/東商調査

東京商工会議所は2月26日、人材育成担当者を対象に、社員に対する期待や指導、成長に関する実態を尋ねた
調査結果を発表した。新入・若手社員の指導・育成に関する課題として、「指導・育成しても会社をやめてしま
う」(49.4%)、「指導・育成しても活躍しない」(41.0%)が挙がった。人材定着のための取組としては
「賃上げ」、「福利厚生の拡充」、「ワークライフバランスの支援」が挙がり、このうち効果が最も高かった施
策は「賃上げ」(56.6%)だった。
同時に発表された新入社員、若手社員、中堅社員対象の「階層別講座受講者の意識調査」結果では、管理職を
「目指したくない」が新入・若手社員の54~55%台を占めた一方、中堅社員では47.7%に減少、「目指したい」
が52.3%となった。管理職を目指す理由は「仕事を通じて成長したい」、目指さない理由は「自分には適性がな
さそう」が上位となった。(集計結果12頁~15頁)
https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1208711
▽集計結果
https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1208726

●2月業況DI、3カ月ぶりに改善/日商LOBO調査

日本商工会議所は2月27日、「商工会議所LOBO(早期景気観測)調査」の結果を発表した。2月の業況DI(全産
業合計)はマイナス16.8となり、前月比1.1ポイントの上昇。高水準の賃上げが消費マインドを下支えしたほか、
バレンタイン商戦も追い風となり、3カ月ぶりに改善した。先行き見通しDIはマイナス13.6(今月比3.2ポイント
上昇)。物価高や円安の長期化、人手不足など厳しい環境は続くものの、好調な観光需要や政府・自治体による
物価高対策への期待から、消費マインドは持ち直しが見込まれる。付帯調査「取引適正化に向けた課題」では、
価格協議・価格交渉において課題がある割合は43.5%と、前回の2024年8月調査から大幅に増加。課題の内容で
は、「『労務費転嫁指針』や『交渉様式』についての取引担当者の認識が不足」が73.7%と前回調査から増加、
価格転嫁の動きが広がっていく中で、現場レベルまで「労務費転嫁指針」などが浸透していないことがうかがえ
るとしている。
https://www.jcci.or.jp/news/news/2026/0227110000.html

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【動向】
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●非正社員の賃金水準「上昇」とする企業割合が過去最高に/日本政策金融公庫調査

日本政策金融公庫が2月26日に発表した「雇用動向に関するアンケート調査」によると、1年前と比べて非正社
員の賃金水準が「上昇した」と回答した企業は、前年比1.4ポイント上昇の61.4%となり、調査開始以来の最高
値を更新した。正社員の賃金水準が「上昇した」は46.5%で、前年よりわずかに減少したものの、23年調査と
比較して4.8ポイント増となった。今後1年間の賃金見通しは、「引き上げ予定」が非正社員53.0%、正社員45.2
%となり、それぞれ前年を6.1ポイント、3.4ポイント上回った。
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/seikatsu26_0226a.pdf

●派遣平均時給1,714円、過去最高を維持/民間調査

採用・活躍支援サービスのエンは2月20日、2026年1月度「三大都市圏 募集時派遣時給レポート」を発表した。
関東・東海・関西における派遣社員の平均時給は1,714円で、前年同月比では12円(0.7%)上昇となり、過去最高
水準を維持した。前年同月を上回るのは40カ月連続。
【オフィスワーク・事務系】の時給は同38円上昇の1,696円、2月の旅行シーズンに向け、語学スキルを持つ人材
需要が高まったことなどが時給上昇の一因となった。【営業・販売・サービス系】は同23円上昇の1,645円、引越
しシーズンに伴う問合せが増加したことで、法人向けのオペレーターなどの専門的経験を持つスタッフの時給を
押し上げたとみている。
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2026/44726.html

●転職前後の平均年収、5万7,000円増加/民間調査レポート

パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は2月26日、2026年1月に転職決定した個人の転
職前後の年収変動レポートを発表した。転職前後の年収は、平均で5万7,000円増加したが、前月からは3万2,000
円縮小し、伸びがやや鈍化した。転職後に年収が「増加」した個人の割合は前月から1.1ポイント低い58.8%で、
転職が賃金向上につながる傾向は継続している。年収増加者の割合が高い業種は「IT・通信」(67.9%)がトップ、
「商社」(60.7%)、「インターネット・広告・メディア/メーカー」(各59.6%)が続く。
https://www.persol-career.co.jp/newsroom/news/research/2026/20260226_2104/

●ミドルシニアの約半数、希望退職を前向きに評価/民間調査

マイナビは2月19日、「ミドルシニアの希望退職に関する意識調査」結果を発表した。2025年に「退職勧奨を伴う
早期・希望退職制度」を募集した企業割合は15.5%、従業員規模別では、「301名以上」が18.9%と最も高く、企
業規模が大きいほど実施率が高い傾向がみられた。
25年に転職した40・50代正社員の48.2%が「希望退職はメリットの方が多い」と回答し、同制度を前向きに捉え
る姿勢がうかがえた。希望退職に肯定的な回答者ほど、自身のキャリアの方向性を明確に認識し、転職を「キャリア
形成の一歩」として位置づける傾向が強いことも示された。
https://www.mynavi.jp/news/2026/02/post_52214.html

●アルバイトのカスハラ被害、個人へのハラスメントが増加傾向/民間調査

マイナビは2月24日、「アルバイト従業員へのカスタマーハラスメント実態調査(2026年版)」の結果を発表した。
アルバイトのカスハラ被害を認知している企業は41.9%となり、前年から3.8ポイント減少したものの、依然4割
超と高い水準にある。「理不尽な要望を繰り返し問い合わせられた」など業務に関連したカスハラは減少している
一方、個人に向けたセクハラ被害や人格否定などのハラスメントは増加した。
カスハラ防止策を実施している企業は65.4%で微増したものの、未実施企業が3割超に上った。被害があった企
業ではアルバイトの早期離職率(1カ月以内)が36.7%と、被害なし企業より約18ポイント高い。メンタル不調
による休職・退職も48.8%と大幅に上回り、カスハラが従業員の心理的負担や定着率に深刻な影響を及ぼしてい
ることが明らかになった。26年10月からは改正労働施策総合推進法により、カスハラ対策が企業の義務となるこ
とから予防策だけでなく、発生時の認知、事後フォローまで含めた実効性のある体制整備が求められる。
https://www.mynavi.jp/news/2026/02/post_52235.html

●『論集』最新号に4論文を掲載/日本政策金融公庫

日本政策金融公庫はこのほど、中小企業に関する研究論文を収録した『日本政策金融公庫論集』第70号をホーム
ページに掲載した。企業勤務者の副業を活用した起業をめぐる法的課題を、副業規制、健康確保、セーフティネット
の3点から検討した論考や、調査データを用い、起業家は勤務者に比べて仕事時間を調整しやすく、家事・育児
との両立が可能となる「柔軟性の仮説」が成立するかを分析した論文などを掲載している。
https://www.jfc.go.jp/n/findings/kouko_ronsyu.html

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【企業】
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●大卒初任給を42万5,000円に引き上げ/ソニー・インタラクティブエンタテインメント

ゲーム機開発などを行うソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、2026年4月より報酬プログ
ラムを改定し、新卒正社員入社者の初任給の引き上げを行うと発表した。学士卒は月額42.5万円、修士修了は同46
万円、博士修了は同48万円に改定することで、優秀な人材にキャリアをスタートする場として同社を選んでもらい、
グローバルな組織での挑戦と成長を支援する。
https://sonyinteractive.com/jp/news/blog/an-update-to-starting-salary-for-sie-japan/

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【判例】
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●再雇用の基本給格差、不合理「職務給の性質、同じ」/自動車学校訴訟、差し戻し審・名古屋高裁

定年後再雇用の基本給を巡り、自動車学校元嘱託職員が正職員との待遇格差は不当だとして差額分の支払いを
求めた訴訟の差し戻し控訴審判決で、名古屋高裁(片田信宏裁判長)は2月26日、「正職員の基本給は職務給と
しての性質が大きな割合を占め、嘱託と同質だ」として格差は不合理と判断した。一審名古屋地裁判決を変更し、
会社に一部差額分の支払いを命じた。
一審と差し戻し前二審は、基本給の差が60%を下回る部分を不合理と認定したが、最高裁が「基本給の性質や支
給目的を踏まえ検討すべきだ」との判断枠組みを示して審理を差し戻し、基本給を巡る同一労働同一賃金訴訟と
して高裁判断が注目された。ただ、高裁は55~57%を下回る部分を不当だとした。差額分の支払いは一審より少
額となり、原告側は上告する意向。
訴えたのは、名古屋自動車学校の元嘱託職員2人。主任を退任した以外は仕事内容が変わらないのに、再雇用後
は基本給が月約16万~18万円から半分以下の7万~8万円台に減額され、労働契約法旧20条(現パートタイム労
働法8条)が禁じる不合理な待遇差だと主張していた。
片田裁判長は、正職員の基本給には勤続給、職能給など複合的な性質があるとしつつ、仕事の内容に応じた職務
給の割合は嘱託と同様に大きいとして、「正職員の基本給との大きな相違は不合理だ」と指摘。嘱託には雇用維
持や人材確保の目的がないことなども考慮し、月9万5,000~10万円を下回る部分は不合理な待遇差に当たると
結論付けた。
記者会見した原告代理人の中谷雄二弁護士らは事実認定は画期的だとする一方、「同じ性質なら同一労働同一賃
金の観点から基本給は100%同じにすべきだが、一審を下回った根拠が不明だ」と批判。原告の男性(72)も
「基本給は賃金の本丸で、少子高齢化の中、高齢者の力は必要不可欠。定年後も安心して働けるよう闘いたい」
と訴えた。時事通信(2026年2月26日)※リンク先なし

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【海外】
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●国別労働トピック/JILPT

<ILO>
▽デジタルプラットフォーム国際統計基準の策定に着手

国際労働機関(ILO)は2026年2月、デジタルプラットフォームに関する推計を示した研究レポート「Digital
labour platforms: Number of platforms and workers」を公表した。それによると、2025年時点で世界のデジ
タルプラットフォームは653件である。プラットフォーム労働者数の国際比較は困難であったが、ILOは統計基準
の作成に着手している。(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2026/02/ilo_01.html

●外資系企業の約5割が増収見込み、「社会・経済の安定性/地政学上の安定性」が高評価/ジェトロ調査

日本貿易振興機構(ジェトロ)は2月26日、「2025年度外資系企業ビジネス実態調査」結果を発表した。日本国
内に拠点を置く外資系企業に今期決算の売上高について尋ねたところ、前期比1%以上の「増収」を見込む企業
が45.9%と、1%以上の「減収」と回答した企業(20.4%)の2倍超となった。
日本のビジネス環境の魅力として「社会・経済の安定性/地政学上の安定性」への評価が前回調査から24.3ポイ
ント増加し、調査開始以降最多となった。一方、課題としては、「為替変動リスク」「言語、コミュニケーション
上の障害」「労働力の不足・人材採用難」などが挙がった。地政学リスクに伴う日本の重要性について、過半の
企業は「変化なし」と回答したが、「向上した」とする企業も欧州系、北米系で目立って増加。一方で、中国系
企業のみ「低下した」の割合が大幅に増加した。
https://www.jetro.go.jp/news/releases/2026/f40d8720121d8e2a.html
▽調査結果
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_News/releases/2026/f40d8720121d8e2a/survey_v2.pdf

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【イベント】
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●シンポ「人材採用・新人育成の”しかけ”を考える」/神戸大エントリー・マネジメント研究教育センター

神戸大学エントリー・マネジメント研究教育センター(EMREC)では3月15日(日)、シンポジウム「人材採用・
新人育成の“しかけ”を考える」をオンラインで開催する。採用選抜研究や、採用面接動画のAI解析を活用した
採用変革の実践事例に加え、伝統文化における若手の参入と育成を支えるシステムの分析を手がかりに、企業に
おける人材獲得・育成の“しかけ”を再考する講演およびパネルディスカッションを行う。
https://b.kobe-u.ac.jp/center/emrec/news/news004.html
▽参加登録
https://emrec260315.peatix.com/

●日・タイ経済協力セミナー「タイが直面する課題と新たなビジネスチャンス」/AOTS

(一財)海外産業人材育成協会(AOTS)は3月24日(火)、在東京タイ王国大使館経済・投資事務所(BOI東京事
務所)と共催で日・タイ経済協力セミナー「タイが直面する課題と新たなビジネスチャンス」を在東京タイ王国
大使館講堂(品川区)で開催する。タイ政府の動向、最新の政策、社会課題を踏まえたビジネスチャンスについ
てBOI東京事務所・ラチャニー・ワッタナウィシットポーン公使が解説するほか、BOIによる投資優遇措置の最新
情報を提供予定。使用言語は英語(日本語通訳付き)。参加無料。
https://www.aots.jp/news/application/2026-02-05/

●修了生が語る「中小企業海外ビジネス人材育成塾」体験談セミナー/ジェトロ

日本貿易振興機構(ジェトロ)は、海外バイヤーとの輸出商談に初めて臨む人や、これまでの商談に課題を感じ
ている人を対象に、5週間の無料研修「中小企業海外ビジネス人材育成塾」を実施している。来年度の募集開始
に先立ち、3月19日(木)に“修了生が語る「中小企業海外ビジネス人材育成塾」体験談セミナー”をオンライ
ン開催する。セミナーでは、事業紹介のほか、修了生3名が登壇、同塾での学びや活用方法について語る。
https://www.jetro.go.jp/events/igc/2b5c7c547b4a7bb7.html