メールマガジン労働情報 No.1825

■□――【メールマガジン労働情報/No.1825】

スタートアップ育成5か年計画等を取りまとめ/新しい資本主義実現会議 ほか

―2022年11月30日発行――――――――――――――□■

┏━━━━━━━━┓
  本号の主な内容
┗━━━━━━━━┛

【行政】スタートアップ育成5か年計画等を取りまとめ/新しい資本主義実現会議 ほか
【統計】10月の完全失業率2.6%、前月と同率/労働力調査 ほか
【労使】年末一時金、2.35月/連合・第2回回答集計
【動向】DX推進レベルでリスキリング取組状況にギャップ/民間調査 ほか
【法令】労働関係法令一覧(2022年10月公布分)
【イベント】イベント「社会的連帯経済とILOの動向」/国際開発学会 ほか

━━━━━━━━━━━━━━
【JILPTからのお知らせ】
━━━━━━━━━━━━━━

◇『ユースフル労働統計2022―労働統計加工指標集―』を公開しました!

 既存の労働統計から新しい統計指標を計算する方法と結果を紹介する資料集です。
2022年版より書籍としての刊行・販売を取り止め、ホームページにおける掲載(PDF)
に移行しました(11月28日公表)
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2022/index.html

☆任期付研究員の募集について(2023年度採用)

 労働政策研究・研修機構では、任期付研究員を募集します。
応募書類の提出期限は2023年1月16日(月曜)必着です。
https://www.jil.go.jp/information/koubo/kenkyuin/2022/06.html

☆第122回労働政策フォーラム(オンライン開催)

テーマ:高齢者の雇用・就業について考える
日 時:2022年12月7日(水曜)~12日(月曜)
プログラム:研究報告、事例報告(住友電設、太陽生命保険、ベイシア)
      パネルディスカッション
https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20221212/index.html

☆OECD―JILPT共催 ハイレベル・ラウンドテーブル(オンライン開催)

テーマ:不平等は問題か?:人々は日本における経済格差と社会移動をどう捉えているか
日 時:2022年12月8日(木曜)16:00~18:00
https://www.jil.go.jp/foreign/event/ko_work/20221208gaiyou.html

◇『日本労働研究雑誌』2022年12月号を刊行しました!
 特集「自然災害が労働に与える影響」
https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2022/12/index.html

◇『ビジネス・レーバー・トレンド』2022年12月号を公開しました!
 「どうしたら若者を労働組合活動に巻き込めるか」
https://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2022/12/index.html

━━━━━━━━━━━━━━━
【新型コロナウイルス関連情報】
━━━━━━━━━━━━━━━

▽最近の更新情報(11月29日更新)

 国内統計:完全失業率
 https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c06.html

 国内統計:有効求人倍率
 https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c07.html

━━━━━━━━━━━━━━
【行政】
━━━━━━━━━━━━━━

●スタートアップ育成5か年計画等を取りまとめ/新しい資本主義実現会議

 政府は28日、第13回「新しい資本主義実現会議」を開催し、スタートアップ育成
5か年計画及び資産所得倍増プランの取りまとめを受けての議論を行った。総理は
議論を踏まえ、「育成5か年計画は、官民によるスタートアップ育成策の全体像と
5年間の具体的なロードマップを示したもの」とし、「人材、資金供給、オープン
イノベーションの3本柱を一体として推進し、スタートアップへの投資額を5年後の
2027年度には10兆円規模と10倍増にすることを目標にする」などと述べた。
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202211/28shihon.html
(会議資料)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai13/gijisidai.html
(スタートアップ育成5か年計画)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai13/shiryou1.pdf

●来年4月からの賃金デジタル払いに関する改正省令を公布/厚労省

 厚生労働省は28日、賃金をデジタルマネーの取扱い業者の口座で受け取ることに
関する労働基準法の改正省令を公布した。賃金については、原則の現金払いのほか、
これまで認められていた銀行口座と証券総合口座に加えて、厚生労働大臣が指定する
資金移動業者の口座への振込みが可能となる。口座の残高上限を100万円とするほか、
大臣指定業者は破産の場合の賃金債権保護のための措置等が求められる。改正省令の
施行は2023年4月1日。
(改正省令)
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/hourei/H221128K0010.pdf

●自動車運転者の労働時間等の改善基準の改正案を諮問/労政審労働条件分科会

 厚生労働省は29日、第183回「労働政策審議会労働条件分科会」を開催し、自動車運転者の
労働時間等の改善基準の改正案を諮問した。トラック運転者の拘束時間(労働時間と休憩時間)は、
1年が原則3,300時間(現行3,516時間)、1か月原則284時間(同293時間)、1日最大15時間
(同16時間)。バス、タクシーの拘束時間も1か月288時間(同299時間)に縮減する。
勤務間休息時間(インターバル時間)は、いずれについても継続11時間を基本として、
少なくとも9時間以上(同8時間)とした。2024年4月から、自動車運転者の時間外労働
について、年960時間等の上限時間が適用されることに対応するもの。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29442.html
(諮問)
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001017490.pdf
(改正案概要)
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001017491.pdf

●経済の基調判断「緩やかに持ち直している」で据え置き/11月・月例経済報告

 政府は24日、11月の「月例経済報告」を公表した。基調判断は、「緩やかに持ち直している」
で据え置き。先行きについては、「景気が持ち直していくことが期待される」としつつ、
「海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっている」とし、「物価上昇、
供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある」としている。
個別判断では、雇用情勢は「持ち直している」で据え置き、設備投資は「底堅さが増している」
から「底堅く推移している」へ変更した。
https://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2022/1124getsurei/main.pdf
(関係閣僚会議資料)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2022/11kaigi.pdf

●パートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業は75%/厚労省調査

 厚生労働省は25日、2021年「パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査」
結果を公表した。事業所調査では、パートタイム・有期雇用労働者を雇用している
企業割合は75.4%、そのうち「無期雇用パートタイムを雇用している」は51.4%、
「有期雇用パートタイムを雇用している」は27.1%、「有期雇用フルタイムを
雇用している」は23.2%。個人調査では、自身と業務の内容及び責任の程度が
同じ正社員と比較したパートタイム・有期雇用労働者の賃金水準については、
「無期雇用パートタイム」「有期雇用パートタイム」「有期雇用フルタイム」の
いずれも「賃金水準は低く、納得していない」が最多。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/index.html
(報道発表資料)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/dl/houdou.pdf
(概況版)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/dl/gaikyo.pdf

━━━━━━━━━━━━━━
【統計】
━━━━━━━━━━━━━━

●10月の完全失業率2.6%、前月と同率/労働力調査

 総務省は29日、2022年10月の「労働力調査(基本集計)」を公表した。
完全失業率(季節調整値)は2.6%で、前月と同率。完全失業者数は178万人
(前年同月比6万人減)で、16か月連続の減少。就業者数は6,755万人
(同50万人増)で、3か月連続の増加、雇用者数は6,081万人(同55万人増)で、
8か月連続の増加。
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html
(概要)
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/gaiyou.pdf

●10月の新規求人、「宿泊業・飲食サービス業」は前年同月比29%増/一般職業紹介状況

 厚生労働省は29日、「一般職業紹介状況」を公表した。2022年10月の
有効求人倍率(季節調整値)は1.35倍で、前月比0.01ポイント上昇。
新規求人倍率(同)は2.33倍で、同0.06ポイント上昇。新規求人(原数値)は、
前年同月比で7.9%増。産業別では、宿泊業・飲食サービス業(29.3%増)、
卸売業・小売業(11.7%増)、生活関連サービス業・娯楽業(11.3%増)
などで増加。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29272.html
(報道発表資料)
https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001014364.pdf

●8月の介護サービス受給者、約462万人/介護給付費等実態統計

 厚生労働省は28日、「介護給付費等実態統計月報」(2022年8月審査分)を
公表した。受給者総数は、介護サービス462万4,600人、介護予防サービス85万9,800人、
受給者1人当たり費用額は、介護サービス19万8,600円、介護予防サービス2万7,400円。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/2022/dl/202208_gaiyou.pdf
(統計表)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/2022/08.html

━━━━━━━━━━━━━━
【労使】
━━━━━━━━━━━━━━

●年末一時金、2.35月/連合・第2回回答集計

 連合は28日、「2022春季生活闘争・年末一時金第2回回答集計」
(11月24日正午時点)結果を発表した。年末一時金(組合員一人あたり
加重平均)は、月数で2.35カ月(昨年同時期2.28カ月)、額で70万3,359円
(同66万4,731円)となり、いずれも昨年同期実績を上回った。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2022/yokyu_kaito/kaito/nenmatsu/press_release_20221128.pdf
(回答集計結果)
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2022/yokyu_kaito/kaito/nenmatsu/ichiji_02.pdf

━━━━━━━━━━━━━━
【動向】
━━━━━━━━━━━━━━

●DX推進レベルでリスキリング取組状況にギャップ/民間調査

 帝国データバンクは28日、「リスキリングに関する企業の意識調査」結果を
発表した。リスキリングへの取組割合は、DX取組企業81.8%、DX未取組企業32.2%。
DXを推進している企業の方がリスキリングにも取り組んでいるという相関関係が
みられたとしている。取組割合の上位業種は、「広告関連」(69.2%)、
「情報サービス」(67.5%)など。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p221109.html
(詳細)
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p221109.pdf

●海外進出日系企業の営業利益見込み、ロシアで7割、中国で4割が「悪化」/ジェトロ調査

 日本貿易振興機構(ジェトロ)は24日、「2022年度海外進出日系企業実態調査」
(全世界編)結果を発表した。22年に「黒字」を見込む企業は64.5%(前年比
1.9ポイントの増)で、新型コロナ禍前の19年並み。22年の営業利益見込み(21年比)が
「改善」する企業割合は40.1%(前年比6.0ポイント低下)、「悪化」は25.5%
(同5.1ポイント上昇)。国・地域別では、「悪化」はロシアで7割、中国で4割を超えた。
https://www.jetro.go.jp/news/releases/2022/71444b32965fd9ac.html
(調査結果)
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_News/releases/2022/71444b32965fd9ac/survey.pdf

●管理職の男女比率「男性8割以上」が半数以上/民間調査

 マンパワーグループは28日、「女性活躍推進や男女の雇用均等化における実態」
調査結果を発表した。企業の人事担当者に「管理職の男女比率」を尋ねたところ、
「男性9:女性1」(25.0%)、「男性8:女性2」(20.3%)で、「男性8割以上」
が半数以上。一方、一般社員に尋ねたところ、管理職に「なりたくない」(59.8%)、
「どちらかといえばなりたくない」(26.5%)。理由は「管理職業務に魅力を感じない」
(47.8%)が最多、次いで「管理職の待遇に魅力がない」(37.1%)、「人間関係が
面倒くさそう」(35.1%)など。
https://www.manpowergroup.jp/client/jinji/surveydata/20221128.html

━━━━━━━━━━━━━━
【法令】
━━━━━━━━━━━━━━

●労働関係法令一覧(2022年10月公布分)
https://www.jil.go.jp/kokunai/mm/hourei/202210.html

━━━━━━━━━━━━━━
【イベント】
━━━━━━━━━━━━━━

●イベント「社会的連帯経済とILOの動向」/国際開発学会

 国際開発学会の社会的連帯経済・研究部会は12月2日、イベント「社会的連帯経済と
ILOの動向」を会場とオンラインで並行開催する。経済のグローバル化が進む中、
社会的連帯経済(SSE)は格差や貧困の拡大に抗して主流の経済・生活活動に代わる、
つながりを軸とした活動として注目されており、本イベントでは国際労働機関(ILO)
本部企業局プログラム・マネージャーがSSEとILOの最新動向について報告を行う予定
(同時通訳付)。受講無料。申込締切は12月1日。
https://www.ilo.org/tokyo/whatsnew/WCMS_862739/lang--ja/index.htm

●セミナー「高等教育と生涯学習を横断する質保証―高等教育と職業教育・労働市場との接続―」/大学改革支援・学位授与機構

 大学改革支援・学位授与機構は12月5日、大学等の質保証人材育成セミナー
「高等教育と生涯学習を横断する質保証-高等教育と職業教育・労働市場との接続-」
をオンラインで開催する。第四次産業革命や職業人生の長期化などにより、キャリアの
途中での転職が必要となるケースが見込まれる中で、高等教育機関はどのような役割を
果たすことができるのか。「リカレント教育」と「質保証」という切り口から、
高等教育機関がすべきことを議論する。参加無料。
https://www.niad.ac.jp/event/event2022/qehrd2.html

●「職場のハラスメント対策」/かながわ労働センター湘南支所

 かながわ労働センター湘南支所は12月6日、特定課題講座「職場のハラスメント対策」
を神奈川県茅ヶ崎市で開催する。ハラスメントに関する基礎知識を再確認するとともに、
ハラスメントの予防と対処法について解説する。参加無料。定員30名(事前申込制・先着順)。
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/dh3/cnt/f7598/#tokutei-chigasaki