資料シリーズ No.45
ヨーロッパにおけるワークライフバランス

平成 20 年 8月 22日

概要

諸外国ではワーク・ライフ・バランスという問題が重要な政策課題となっています。特に、ヨーロッパでは、ヨーロッパ連合(European Union: EU)が中心となりEU加盟国におけるワーク・ライフ・バランス政策を推進していますが、その特徴は、雇用の安定と労働者のキャリア・アップにつながるような柔軟な労働市場の確保を最優先課題とし、その上でワーク・ライフ・バランスを推進しようとしているところにあります。その背景には進行する高齢化と少子化、女性や高齢者の就業率の増加、パートタイム労働者、派遣労働者など、従来のものとは異なった非典型雇用者の増加などの問題があげられます。

当機構では、2007年度からプロジェクト研究「ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた社会システム・雇用環境の整備に関する調査研究」を発足させ、この一環として「諸外国の両立支援にかかわる企業の労務管理に関する研究」を実施しています。本資料シリーズは、この研究の成果の一部をとりまとめたものになります。

本資料シリーズは、ワーク・ライフ・バランスに関する実際の企業の労務管理の実態を調べる前に、まず、EUおよびEU加盟国においてワーク・ライフ・バランスにかかわる政策がどのように推し進められているのか、その背景にあるものは何かを探ろうとしています。本書の後半ではイギリスに焦点を当てて、イギリスにおけるワーク・ライフ・バランス政策の推移と現状について述べています。また、イギリスの企業のワーク・ライフ・バランスにかかわる雇用制度、特に出産休暇にかかわる制度の施行について実例を示しています。本研究では今後、イギリス以外の国々に対象を広げ、より幅広く、より詳細な研究を行っていく予定です。

全文

執筆者

平田 周一
JILPT 主任研究員

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研究調整部 研究調整課 お問合せフォーム新しいウィンドウ
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