調査シリーズ No.10
雇用調整助成金受給事業所の経営と雇用

平成 17年 11月25日

概要

当機構では、厚生労働省の要請を受け、雇用調整助成金制度の実態に関する研究を行ってきました。同省が 2004年5~7月、当機構が 04年11月~05年1月にそれぞれ実施したアンケート調査の結果から、助成金受給対象事業所の経営状況や人事管理戦略、助成金支給対象者のプロファイルなどを明らかにし、助成金の影響や効果、問題点などを分析しています。明らかになった知見として、以下の点などをあげています。

(1)雇用調整助成金の受給事業所・企業は小規模零細、製造業のいわゆる「下請け」企業が多数を占めている。これらの企業で助成金は、大規模企業に比べ、 相対的に 大きな雇用維持効果を持つ可能性が調査結果から示唆される。

(2)雇用調整助成金の受給が、その後の事業所の経営状況に与えたプラス効果の一つは、多能工を中心とする中核的人材を引き留めることなどにより、受注回復時に速やかに対応できたこと で ある。一時的な離職者発生の抑制や景気回復時の新たな(採用・訓練両面での)人的投資負担の軽減に対して、一定程度貢献した可能性が考えられる。

(3)助成金受給事業所でも非正社員化や労働力の外部化が進んでいる状況が見られており、雇用調整の対象として、非正社員や外部の労働力のウェイトが高まっている。

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