ディスカッションペーパー 08-09
労働市場の分断と男女賃金格差

平成20年6月11日

概要

男女間賃金格差の大きな要因の一つとして、男女で就業する職業が異なること、つまり職務分離(Occupational Segregation)が指摘されています。また、職務分離以外にも、男女で就業している産業分布が異なっていたり、産業における賃金プレミアムが男女間で異なっていたりすると、男女間賃金格差を発生させる要因となることが考えられます。

本稿では、職業と産業に焦点を当て、職業分布の性差が男女間賃金格差に及ぼす影響、産業分布の性差および産業プレミアムの性差が男女間賃金分布に及ぼす影響について検討しています。

2000年の「賃金構造基本統計調査」の個票を用いて分析を行った結果、女性の就業割合が増えるほど職業における賃金は低下する傾向があることが確認されました。併せて、男女間賃金格差に及ぼす職務分離の影響を検討しましたが、職務分離は平均値で評価した男女間賃金格差全体の5%程度しか説明しないことがわかりました。

また、同様に産業分布の性差および産業プレミアムの性差が男女間賃金分布に及ぼす影響を検討しましたが、ほとんど説明力を持たないことが明らかになりました。

本文

執筆担当者

堀 春彦
労働政策研究・研修機構 副主任研究員

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非売品です

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※本論文は、執筆者個人の責任で発表するものであり、労働政策研究・研修機構としての見解を示すものではありません。

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