メールマガジン労働情報 No.1845

■□――【メールマガジン労働情報/No.1845】

「第14次労働災害防止計画」を策定/労政審安全衛生分科会 ほか

―2023年2月15日発行――――――――――――――□■

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  本号の主な内容
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【行政】「第14次労働災害防止計画」を策定/労政審安全衛生分科会 ほか
【統計】正規職員・従業員、前年同期比7万人増、2期ぶりの増加/労働力調査・詳細集計10~12月期平均 ほか
【労使】昨年、鉄鋼大手が獲得した賃金改善分を含む8,700円以上の賃上げをめざす/基幹労連の中央委員会
【動向】上場企業の68社が「物価高」で賃上げ・手当支給/民間調査 ほか
【企業】全従業員の給与水準を改定/コスモスイニシア
【イベント】「メンタルヘルス対策セミナー」/東京都社会保険労務士会 ほか

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【JILPTからのお知らせ】
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☆第126回労働政策フォーラム(オンライン開催)お申込み受付中!

テーマ:労働と健康─職場環境の改善と労働者の健康確保を考える─
日 時:
 第1部(研究報告)3月15日~20日(オンデマンド配信)
 第2部(事例紹介・パネル討論)3月20日 14時30分~17時(ライブ配信)
     NTT東日本、富士通ゼネラルほか
参加無料(要予約)/定員1,000名
申込期限:3月14日(火曜)15時まで
https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20230320/index.html

☆JILPTコロナプロジェクト セミナー
「コロナ期日本の働き方、家計のレジリエンス格差」(オンライン開催)お申込み受付中!

日 時:2023年3月17日(金曜)14時30分~16時50分
参加無料(要予約)/定員1,000名
申込期限:3月16日(木曜)15時まで
共催:慶應義塾大学経済学部附属経済研究所パネルデータ設計・解析センター
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/event/sm230317/index.html

◇OECDハイレベル・ラウンドテーブル
「不平等は問題か?―人々は日本における経済格差と社会移動をどう捉えているか」の開催報告を公開(2022年12月8日開催)
https://www.jil.go.jp/foreign/labor_system/2023/02/20221208_report.html

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【新型コロナウイルス関連情報】
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▽最近の更新情報

 国内統計:未活用労働指標(2月15日更新)
 https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c24.html

 国内統計:実質国内総生産(2月14日更新)
 https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c12.html

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【行政】
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●「第14次労働災害防止計画」を策定/労政審安全衛生分科会

 厚労省労働政策審議会安全衛生分科会は13日、2023年度を初年度とする5年間の
「第14次労働災害防止計画」を審議し、妥当と答申した。同計画は、労働災害の
防止のために、国、事業者、労働者等の関係者が重点的に取り組む事項を定めたもの。
重点事項ごとのアウトプット指標、アウトカム指標を設け、その達成により死亡災害を
5%以上減少させ、死傷災害を2027年までに減少させるとしている。重点対策としては、
自発的に安全衛生対策に取り組むための意識啓発、中高年齢の女性等の作業行動に
起因する労働災害防止対策の推進等をあげている。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31063.html
(第14次労働災害防止計画(概要))
https://www.mhlw.go.jp/content/11303000/001057236.pdf

●貨物自動車の荷役作業における労働災害防止措置を強化/労政審安全衛生分科会

 厚労省労働政策審議会安全衛生分科会は13日、労働安全衛生規則の一部を
改正する省令案要綱を審議し、妥当と答申した。貨物自動車の荷役作業従事者の
安全確保のため、事業者が講ずべき措置等を改正するもの。主なポイントは、
貨物自動車の荷役作業従事者について、保護帽着用義務の対象となる貨物自動車を、
最大積載量5トン以上から2トン以上に拡大することなど。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31052.html
(省令案等の概要)
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001057247.pdf

●足場からの墜落・転落防止措置を強化/労政審安全衛生分科会

 厚労省労働政策審議会安全衛生分科会は13日、労働安全衛生規則の一部を
改正する省令案要綱を審議し、妥当と答申した。足場からの墜落・転落災害を
防止するために、事業者が講ずべき措置等を改正するもの。主なポイントは、
幅が1メートル以上の箇所で足場を使う時は本足場を使用し、一側足場の
使用範囲を明確にすること、足場の点検を行う時は、あらかじめ指名した点検者
に行わせることなど。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31060.html
(省令案等の概要)
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001057032.pdf

●新たな化学物質の管理等に関する報告書を公表/厚労省

 厚生労働省は10日、2022年度「化学物質管理に係る専門家検討会」の報告書
を公表した。同報告書は、昨年5月に公布された労働安全衛生法による新たな
化学物質規制を円滑に施行するため、技術的事項を専門家が検討し取りまとめたもの。
化学物質ごとのばく露の濃度の基準値(濃度基準値)とその適用の考え方や、
今後の濃度基準値設定の進め方などを整理している。厚労省では、報告書の提言を
関係法令に盛り込むとしている。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30995.html
(概要版)
https://www.mhlw.go.jp/content/11305000/001056056.pdf

●「労使関係セミナー」を開催/中労委

 中央労働委員会は、全国各地で「労使関係セミナー」を開催している。
同セミナーは、裁判例や労働法制に関する情報を広く発信し、労使紛争の
未然防止及び早期解決を図ることなどを目的として、学識経験者による
基調講演や公益・労働者・使用者の三者委員によるディスカッションなどを
行っている。日程は2月20日(東京都港区)。参加無料。要事前申込。
中労委ホームページでは、講義の動画などを一定期間、録画配信している
(視聴は申込不要、視聴無料)。
https://www.mhlw.go.jp/churoi/
(労使関係セミナー)
https://www.mhlw.go.jp/churoi/roushi/index.html

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【統計】
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●正規職員・従業員、前年同期比7万人増、2期ぶりの増加/労働力調査・詳細集計10~12月期平均

 総務省は14日、「労働力調査(詳細集計)」結果を公表した。2022年10~12月期
平均の役員を除く雇用者は5,710万人。うち、正規の職員・従業員は、前年同期比
7万人増の3,581万人で2期ぶりの増加。非正規の職員・従業員は、同33万人増の
2,129万人で4期連続の増加。失業者は前年同期比12万人減の183万人、失業期間別では、
「3か月未満」の者は70万人で前年同期と同数、「1年以上」の者は61万人で
6万人の減少。就業者のうち、追加就労希望就業者は196万人で前年同期と同数、
非労働力人口のうち、潜在労働力人口は32万人で、前年同期比2万人の減少。
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/4hanki/dt/index.html
(結果の概要)
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/4hanki/dt/pdf/gaiyou.pdf

●2022年10~12月期のGDP実質成長率、年率0.6%/内閣府

 内閣府は14日、2022年10~12月期の四半期別GDP(国内総生産)1次速報値を公表した。
GDP成長率(季節調整済前期比)は実質0.2%、年率換算0.6%で、2022年4~6月期以来の
プラス成長となった。需要項目別では、民間最終消費支出が実質0.5%(7~9月期は0.0%)、
うち家計最終消費支出は実質0.5%(同0.0%)。雇用者報酬の伸び率は実質マイナス0.2%、
名目0.8%。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/gaiyou/pdf/main_1.pdf
(統計表)
https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/files/2022/qe224/gdemenuja.html

●12月の生産指数、前月比0.3%上昇/鉱工業指数

 経済産業省は14日、12月の「鉱工業指数(生産・出荷・在庫、生産能力・稼働率)」
確報値を公表した。生産指数(季節調整済)は95.8で、前月比0.3%の上昇。業種別に
みると、化学工業(無機・有機化学工業を除く)、食料品・たばこ工業、生産用機械工業等
が上昇し、汎用・業務用機械工業、鉄鋼・非鉄金属工業、電気・情報通信機械工業等が
低下した。出荷は同0.9%低下、在庫は同0.4%低下、在庫率は同1.5%上昇。速報と比べて、
生産、在庫、在庫率は上方修正、出荷は下方修正。
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
(概要冊子)
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/press/b2015_202212kj.pdf

●1月の国内企業物価指数、前年比9.5%上昇/日銀

 日本銀行は10日、企業物価指数(2023年1月速報)を公表した。国内企業物価指数は
119.8で、前月と変わらず、前年比9.5%の上昇。前年比の上昇率は13か月連続の9%超。
製品別では、電力・都市ガス・水道(49.7%)が最高、次いで鉱産物(35.4%)、
鉄鋼(19.2%)など。輸入物価指数は、前年比ではドルなどの契約通貨ベースで
7.2%の上昇、円ベースで17.8%の上昇、一方で前月比は契約通貨ベースで1.2%の低下、
円ベースで3.9%の低下で、いずれも4か月連続の低下。
https://www.boj.or.jp/statistics/pi/cgpi_release/cgpi2301.pdf

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【労使】
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●昨年、鉄鋼大手が獲得した賃金改善分を含む8,700円以上の賃上げをめざす/基幹労連の中央委員会

 鉄鋼、造船重機、非鉄などの業界の労働組合でつくる基幹労連(神田健一委員長、
26万8,000人)は8日、都内で中央委員会を開催し、AP23春季取り組み方針を決定した。
2023年度の賃金改善の要求基準について、昨年度の方針で2023年度について
「3,500円以上を基本とする」としていた内容にもとづき、「3,500円以上を基本」
とすることを再確認した。神田委員長は、今春、賃金交渉する組合に対し、
昨年、鉄鋼大手が獲得した賃金改善分2,000円を含む2023年度の総賃上げ額の
8,700円を土台に上積みを目指してほしいと訴えた。10日の集中要求日では、
三菱重工などの総合重工7組合が揃って1万4,000円の賃金改善を経営側に要求した。
(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/kokunai/topics/mm/20230215.html

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【動向】
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●上場企業の68社が「物価高」で賃上げ・手当支給/民間調査

 東京商工リサーチは10日、「物価高に伴う上場企業『賃上げ・手当支給』調査」
結果を発表した。急激な物価高を理由に本年2月までに賃金のベースアップ、
一時金の支給を公表した上場企業は68社。うち「手当(一時金)」の支給は41社で、
そのうち支給金額が判明した25社の平均額は6万7,120円。支給形態別では、
生活支援を目的に期間を定めて支給する「手当」は41社(構成比60.2%)、
「ベースアップ」は25社(同36.7%)、「手当とベア両方」は2社(同2.9%)。
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20230210_01.html

●価格転嫁の成功理由、「原価を示した価格交渉」が最多/民間調査

 帝国データバンクは9日、「価格転嫁の成功理由に関する企業アンケート」
結果を発表した。自社の商品・サービスについて価格転嫁ができた理由(複数回答)は、
コスト上昇の程度や採算ラインなど「原価を示した価格交渉」(45.1%)が最多、
次いで「取引先への価格改定の通知」(28.7%)、「業界全体における理解の進展」
(25.8%)など。自社の商品・サービスの値上げの時期を尋ねたところ、「4月」
(42.8%)が最多、次いで「1月」(28.1%)、「5月」(26.5%)など。1~5月に
値上げが集中するとしている。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p230203.html
(詳細)
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p230203.pdf

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【企業】
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●全従業員の給与水準を改定/コスモスイニシア

 株式会社コスモスイニシアは9日、本年4月の給与より全従業員
(アルバイトを除く)の給与水準を改定すると発表した。従業員全体の
給与増額率は約4%で、これにより大卒初任給は21万2,000円から
24万5,000円に増額となる。同社では、従業員が安心して働ける環境を
整えること、採用競争力を強化することを目的として実施するとしている。
https://www.cigr.co.jp/newsrelease/2023/02/s_kaitei/

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【イベント】
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●「メンタルヘルス対策セミナー」/東京都社会保険労務士会

 東京都社会保険労務士会は3月7日、「メンタルヘルス対策セミナー」を
オンラインで開催する。メンタル不調の未然防止、不調が出た場合の対応、
ハラスメントを起因とするメンタル不調などの局面で、トラブルを招かないよう
担当者、経営者が対応する際の留意点を解説する。ロールプレイを用いた
事例紹介も行う予定。受講無料。
https://www.tokyosr.jp/topics/2022-topics/51304/

●セミナー「健康づくり・メンタルヘルスケア」/中央労働災害防止協会

 中央労働災害防止協会は、セミナー「健康づくり・メンタルヘルスケア
~こうすれば上手くいくハラスメント対策~」をオンライン(オンデマンド)で
開催する。配信期間は2月27日~3月24日。内容は、ハラスメントと問題点、
求められる対策・措置、パワハラ事案における留意事項。参加無料。
https://www.jisha.or.jp/seminar/health/h3980_anti_harassment.html

●「デジタルコンテンツを活用した教育・人材育成の事例紹介」/海外産業人材育成協会

 海外産業人材育成協会は、画像処理技術を活用したトレーニングシステム構築
(遠隔での人材育成)の実証モデル事業を実施している。構築したトレーニング
システムの概要及びコンテンツを活用したトライアルでの人材育成の成果等を紹介
するセミナーを2月22日、港区で開催する。遠隔トレーニングが実現できるような
情報を提供し、人材育成のためのデジタルツールを体験する。参加無料。定員100名
(先着順)。
https://www.aots.jp/news/application/2023-01-23/

●特定課題講座「パート・有期雇用管理の実務ポイント」/神奈川県かながわ労働センター湘南支所・秦野市

 神奈川県かながわ労働センター湘南支所と秦野市は3月6・14日の2日間、
特定課題講座「パート・有期雇用管理の実務ポイント」を秦野市で開催する。
新型コロナウイルス感染症がもたらした課題や最新の法改正の状況を踏まえ、
パートタイム・有期雇用労働者の雇用管理を適正に行うための実務ポイント
について解説する。参加無料。定員各回30名(申込先着順)。
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/dh3/cnt/f7598/#tokuteihadano