メールマガジン労働情報 No.1844

■□――【メールマガジン労働情報/No.1844】

研究者・教員の労働契約法の特例対象者に関する雇用状況を公表/文科省 ほか

―2023年2月10日発行――――――――――――――□■

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  本号の主な内容
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【行政】研究者・教員の労働契約法の特例対象者に関する雇用状況を公表/文科省 ほか
【統計】景気の現状判断DIは48.5、3か月連続の低下/1月景気ウォッチャー調査
【労使】春闘期から物価上昇分以上の賃上げや格差是正の取り組みを/自治労中央委員会 ほか
【動向】物価高倒産50件、7か月連続最多更新/民間調査 ほか
【イベント】労働講座「職場のメンタルヘルス対策」/神奈川県かながわ労働センター県央支所

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【JILPTからのお知らせ】
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☆JILPTコロナプロジェクト セミナー(オンライン開催)お申込み受付中!

テーマ:コロナ期日本の働き方、家計のレジリエンス格差
日 時:2023年3月17日(金曜)14時30分~16時50分
開催方式:オンライン開催(Zoomウェビナー)
参加費:無料(要予約)
定 員:1,000名
申込期限:3月16日(木曜)15時まで
共催:慶應義塾大学経済学部附属経済研究所パネルデータ設計・解析センター
https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/event/sm230317/index.html

☆第125回労働政策フォーラム(オンライン開催)お申込み受付中!

テーマ:女性の就業について考える─環境変化と支援のあり方を中心に─
日 時:2023年2月15日(水曜)~20日(月曜)
    第1部 研究報告       2月15日~20日(オンデマンド配信)
    第2部 事例紹介・パネル討論 2月20日 13時30分~16時(ライブ配信)
       (マザーズハローワークの取組み、NPOの支援現場から)
申込期限:2月14日(火曜)15時まで
https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20230220/index.html

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【行政】
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●研究者・教員の労働契約法の特例対象者に関する雇用状況を公表/文科省

 文部科学省は7日、「研究者・教員等の雇用状況等に関する調査」結果を公表した。
研究者、教員等の労働契約法の特例(無期転換申込権発生までの期間5年を10年とするもの)
の対象者について、本年4月以降、無期転換申込権の発生が見込まれることを踏まえて調査した。
回答機関全体の労働者のうち、特例対象者は9万9,776人(15.3%)。うち2022年度末で
契約期間10年を迎える者は1万2,137人、次年度以降に契約継続または継続可能性のある者
(無期転換申込権が発生する可能性のある者)は5,424人(44.7%)、継続未定の者は
4,997人(41.2%)。特例対象者に対象となる旨を伝えた機関は88.5%、制度概要や
無期転換申込手順を伝えている機関は85.2%。
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_01174.html
(報道発表資料)
https://www.mext.go.jp/content/20230207-mxt_kiban03-000026961_1.pdf
(研究者・教員等特例リーフレット)
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000488206.pdf

●「世界経済の潮流2022年2~インフレ克服に向かう世界経済~」を公表/内閣府

 内閣府は8日、「世界経済の潮流2022年2~インフレ克服に向かう世界経済~」
を公表した。同書は、第1章「2022年後半の世界経済の動向」と第2章「ASEANの
貿易構造と特定国への依存リスク軽減の動き」から構成されている。第1章では、
物価の動向、世界的な金融引締めとその影響、2022年後半にかけての景気、
世界経済の見通しとリスクを掲載しており、主要地域の経済動向として、
アメリカ、中国、欧州経済について紹介している。
https://www5.cao.go.jp/j-j/sekai_chouryuu/sa22-02/index-pdf.html
(概要)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2022/sekai222siryou.pdf

●今後の科学技術・イノベーション政策の方向性等について議論/総合科学技術・イノベーション会議

 政府は8日、第66回「総合科学技術・イノベーション会議」を開催し、
今後の科学技術・イノベーション政策の方向性等について議論した。
総理は議論を踏まえ、検討の方向性として「知の基盤の強化と人材育成」
に関して、「自らの強みや特色、ミッションに応じた戦略を描く研究大学への
支援をこの春から開始する」とし、「女性や若手研究者の更なる活躍、
文理分断からの脱却などを支援する」などと述べた。
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202302/08kagaku.html

●「派遣先事業主・責任者研修会」を開催/東京労働局

 東京労働局は2月21日、「派遣先事業主・責任者研修会」を港区で開催する。
内容は、男女雇用機会均等法等の派遣労働者への適用、派遣労働者と労働基準法等
の適用、外国人労働者との協働など、労働者派遣にかかわる様々なルールを説明する。
対象は主に派遣労働者を受け入れている事業主。受講無料。定員20名。申込期間は
2月17日まで。次回は3月23日に同内容で開催予定。
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/news_topics/jyukyuuchousei_050221.html

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【統計】
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●景気の現状判断DIは48.5、3か月連続の低下/1月景気ウォッチャー調査

 内閣府は8日、全国の商店主やタクシー運転手などに街角の景況感をたずねた
2023年1月の「景気ウォッチャー調査」の結果を公表した。現状判断DI
(季節調整済)は、前月差0.2ポイント低下の48.5で、3か月連続の低下。
家計動向関連DIは低下、企業動向関連、雇用関連DIは上昇した。先行き判断DI
(同)は、同2.5ポイント上昇の49.3。調査結果について、「景気は持ち直しの
動きがみられる」とし、先行きについては、「価格上昇の影響等を懸念しつつも、
持ち直しへの期待がみられる」としている。
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2023/0208watcher/bassui.html
(調査結果全体版)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2023/0208watcher/watcher1.pdf
(統計表等)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2023/0208watcher/menu.html

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【労使】
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●春闘期から物価上昇分以上の賃上げや格差是正の取り組みを/自治労中央委員会

 地方自治体の職員などを組織する自治労(川本淳委員長、73万4,000人)は
1月30、31の両日、都内で中央委員会を開き、「2023春闘方針」を決めた。
方針は、春闘を「1年のたたかいのスタート」として、すべての単組で
「要求-交渉-妥結(書面化・協約化)」のサイクルを確立することを強調。
「あなたの声ではじめる春闘」を掲げ、重点課題として、(1)賃金改善
(2)会計年度任用職員の処遇改善(3)職場からの働き方改革―を提示している。
川本委員長は実質賃金が上がらない状況や物価上昇を踏まえて「これまで以上に
積極的に賃上げを求める春闘にしていきたい」として、労働組合が一丸となって
物価上昇分に留まらない賃上げを求めていくことや、月例賃金の改善、格差是正の
取り組みなどを強力に推し進める必要性を訴えた。(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/kokunai/topics/mm/20230210.html

●デジタル人材不足への対応等について提言/経済同友会

 経済同友会は8日、提言「豊かな社会の実現に向けたデータ利活用の基盤を
速やかに整備する」を発表した。「4.デジタル人材不足への対応について」では、
「デジタル人材を役割ごとに定義し、必要なスキル、有すべき資格を整理することで、
民間企業による社員のリスキリングを推進すべき」、「在留資格の発給要件緩和や
補助金政策により、外国籍人材が活躍できる環境を用意すると共に、産官学で連携し
外国籍人材の確保に取り組むべき」などと提言している。
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2022/230207_1751.html
(本文)
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/uploads/docs/187630b311e9eb4254a46eb31e3a48ce3ad174d0.pdf

●記帳から決算・申告までの手引きを作成/東商

 東京商工会議所は7日、2022年度版「記帳の手引き」と「記帳べんり帳」の
冊子2誌を作成した。「記帳の手引き」は、記帳の基本、青色申告の基礎知識等
を掲載した記帳入門編、「記帳べんり帳」は、帳簿の書き方等の実務面を掲載
している。同所では、融資の相談、弁護士、税理士、社会保険労務士など専門家
への相談、経営課題に応じた専門家の派遣、経営上の相談に随時対応している。
https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1033131
(「記帳の手引き」)
https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1033135
(「記帳べんり帳」)
https://www.tokyo-cci.or.jp/file.jsp?id=1033134

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【動向】
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●物価高倒産50件、7か月連続最多更新/民間調査

 帝国データバンクは8日、「『物価高倒産』動向調査」結果を発表した。
2023年1月の物価高倒産は50件で、前年同月(6件)から約8.3倍に急増。
2022年12月の48件をさらに上回り、7か月連続で最多を更新した。業種別では、
「製造業」(12件)が最多、なかでも「飲食料品製造業」(5件)が目立つ。
倒産の要因別では、「エネルギーコスト」(30.0%)が最多、次いで「原材料」
(28.0%)、「包装・資材」(24.0%)など。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p230202.html
(詳細)
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p230202.pdf

●生活衛生関係営業「厳しい状況にあるものの持ち直しの動きがみられる」で据え置き/民間調査

 日本政策金融公庫は3日、「生活衛生関係営業の景気動向等特別調査」結果
(2022年10~12月期)を発表した。飲食、理美容、ホテル・旅館等の生活衛生関係業の
業況判断DIは、前期比14.4ポイント上昇しマイナス9.0、来期は10.3ポイント低下し
マイナス19.3となる見通し。売上DIは前期比8.9ポイント上昇しマイナス1.4。
経営上の問題点は、「仕入価格・人件費等の上昇を価格に転嫁困難」(54.7%)、
「顧客数の減少」(52.2%)など。景況は「厳しい状況にあるものの持ち直しの
動きがみられる」とし、前回から据え置いた。
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/seikatsu2023_0203a.pdf

●昇給理由、半数以上は「定期昇給」で「ベースアップ」は2割弱/民間調査

 エン・ジャパンは6日、「『昇給・ベースアップ』実態調査」結果を発表した。
2022年に昇給した人は28%、職種別では、「技術系(医薬、化学、素材、食品)」
(38%)、「エンジニア系(IT・Web・ゲーム・通信)」(34%)などで昇給者が多い。
昇給額は「1,001円~3,000円」(26%)、「10,000円以上」(22%)など。昇給理由は、
「定期昇給」(55%)、「ベースアップのため」(18%)、「手当追加のため」(9%)。
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2023/31832.html

●3割の保護者は子供が全国転勤のある会社への就職「反対」/民間調査

 マイナビは8日、「就職活動に対する保護者の意識調査」結果を発表した。
子供が全国転勤のある会社に就職を希望した場合、「反対」(29.6%)、
「賛成」(15.1%)。子供の大学選びで重視したことは、「子供の興味や関心に
合うかどうか」(29.0%)が最多だったが、「進学にかかる費用すべて」
(12.9%、前年比3.2ポイント増)、「大学の授業料」(9.8%、同0.1ポイント増)
といった支出関連の項目が前年比で増加した。
https://www.mynavi.jp/news/2023/02/post_37876.html

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【イベント】
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●労働講座「職場のメンタルヘルス対策」/神奈川県かながわ労働センター県央支所

 神奈川県かながわ労働センター県央支所は3月1・15日の2日間、労働講座
「職場のメンタルヘルス対策」を大和市で開催する。内容は、基礎知識・リスク編
(3月1日)、対策・対応編(15日)。職場のメンタルヘルス対策の現状や
実務対応におけるポイントなどについて解説する。参加無料。定員30名
(事前申込制、先着順)。
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/w4v/cnt/f7599/#tokutei_yamato