メールマガジン労働情報 No.1876

■□――【メールマガジン労働情報/No.1876】

子どもの年齢に応じた両立支援の拡充を提言/厚労省研究会 ほか

―2023年6月16日発行――――――――――――――□■

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  本号の主な内容
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【行政】子どもの年齢に応じた両立支援の拡充を提言/厚労省研究会 ほか
【統計】「船舶・電力を除く民需」5.5%増、3カ月ぶりのプラス/機械受注統計調査報告4月実績 ほか
【労使】中期のリスク、半数が「必要な人材の不足」と回答/経団連調査
【動向】夏のボーナス、前年より「増加」が4割弱/民間調査 ほか
【企業】育児短時間勤務制度を拡充、小3まで引き上げ/小野建
【海外】EU離脱以降の外国人の増加/イギリス
【イベント】「難病のある方の『働く』を考える~難病理解と共生を目指して~」/千代田区障害者就労支援センター ほか

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【JILPTからのお知らせ】
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開催方式:オンライン開催(Zoomウェビナー)
講義時間:午後6時30分~8時30分まで(120分)
https://www.jil.go.jp/kouza/sogo/index.html

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【行政】
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●子どもの年齢に応じた両立支援の拡充を提言/厚労省研究会

 厚生労働省は12日、「今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会報告書」を
とりまとめた。子の年齢に応じた両立支援が必要であるとし、「子が3歳まで」は現在、
努力義務となっている出社・退社時間の調整などに加えて「テレワークを努力義務」と
すること、「3歳以降小学校就学前まで」については、「短時間勤務」「テレワーク」
等の措置を2つ以上講じ、労働者が選択できる仕組みを作ること、「残業免除(所定外
労働の制限)」は現在3歳になるまで請求可能だが、小学校就学前まで延長すること、
等が盛込まれている。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33561.html

●人材不足等の課題が一層顕在化、「稼ぐ力」の強化を/令和5年版「観光白書」

 観光庁は13日、令和5年版「観光白書」を公表した。新型コロナの影響から観光
需要が回復に向かう中、観光産業では生産性の低さや人材不足といった積年の構造
的課題が一層顕在化していると指摘。観光産業の「稼ぐ力」(収益)の強化が喫緊の
課題としている。
 観光従事者一人当たり付加価値額は、全産業(806万円)に対し観光産業他(491万円)
宿泊業(534万円)は相対的に低い。国際比較でも、一人当たり付加価値額や雇用者
報酬は、米国、スペイン等を下回っている。
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_000517.html

●2023年度「安全衛生優良事業場等の厚生労働大臣表彰」受賞者を公表/厚労省

 厚生労働省は15日、2023年度「安全衛生に係る優良事業場、団体又は功労者
に対する厚生労働大臣表彰」の受賞者として、26事業場と個人41名を公表した。
本表彰は、災害が起こっていない期間が特に長く、職場のリスクを低減する取組
が特に活発に行われているなど、他の模範と認められる優良な事業場・団体や、
安全衛生水準の向上・発展に貢献した功労者をたたえるもの。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33626.html

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【統計】
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●「船舶・電力を除く民需」5.5%増、3カ月ぶりのプラス/機械受注統計調査報告4月実績

 内閣府は15日、機械受注統計調査報告(2023年4月実績)を公表した。
機械受注総額は、前月比11.5%増の2兆7,186億円(季節調整値)。民間設備投資
の先行指標である「船舶・電力を除く民需」は、同5.5%増の9,000億円でプラスは
3ヵ月ぶり。製造業の同3.0%減・4,100億円に対し、非製造業(船舶・電力を除く)
の同11.0%増・4,880億円がプラスに貢献した。基調判断は「足踏みがみられる」で
据え置き。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/juchu/2023/2304juchu.html
(概要)
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/juchu/2023/2304gaiyou.pdf

●東京都の転入転出を分析、30代はコロナ以降「転出超過」続く/統計局レポート

 総務省統計局は14日、東京都の転入超過に関するレポート「統計Today」をHPに
掲載した。2023年3月・4月の「住民基本台帳人口移動報告」の結果を基に、東京都
の転入転出状況を分析。2020年~21年は、東京都への転入者数が大幅減少、転出者数
が増加した。2022年は転出者数が減少に転じ、2023年には転入者数も大幅に増加した
ため、転入超過数が拡大していると紹介。
 年代別では、転入超過の中心は、進学や就職の年代である15~29歳。一方、30~40代
はコロナ以降、転出超過のままとなっている。レポートでは、30代の転出超過傾向の
要因の一つとして、最近の特に東京23区の住宅価格高騰の影響の可能性を指摘している。
https://www.stat.go.jp/info/today/pdf/194.pdf

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【労使】
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●中期の事業リスク、半数が「必要な人材の不足」と回答/経団連調査

 経団連は13日、企業会員を対象に実施した「政策要望等に関するアンケート調査」
結果を発表した。回答は227社(回答率15%)。「重要視する事業上のリスク(短期)」
では、「資源価格の急激な上昇」(62.1%)が最多、次いで「サプライチェーンを巡る
課題」(40.5%)、「必要な人材の不足」(37.9%)など。中期的なリスクとしては「必要な
人材の不足」(49.8%)が最も多く、「従来型ビジネスモデルの陳腐化」(32.6%)が続く。
https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/042.pdf

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【動向】
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●夏のボーナス、前年より「増加」が4割弱/民間調査

 帝国データバンクは9日、「2023年夏季賞与の動向アンケート」結果を発表した。
2023年夏季賞与の支給状況について尋ねたところ、「賞与あり・増加する」が37.4%、
「賞与あり・変わらない」が36.4%、「賞与あり・減少する」が9.3%で、
「賞与あり」が計83.1%だった。従業員1人当たり平均支給額の前年からの変化は、
平均2.4%増加。大企業で3.5%増、中小企業で2.2%増、小規模企業で2.4%増となった。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p230604.html

●「物価高倒産」が前年同期の5倍に、「建設業」が最多/民間調査

 帝国データバンクは8日、「物価高倒産」動向調査の結果を発表した。
2023年1月~5月の「物価高倒産」は累計312件となり、前年同期(62件)の約5倍と
なった。312件を業種別にみると「建設業」(67件)がトップ。次いで「製造業」(66件)、
「運輸業」(44件)、「小売業」(43件)、「卸売業」(41件)など。要因別では「原材料」
30.7%が最多で食品やアパレル関連を中心に「製造業」で目立つ。次いで「エネルギー
コスト」25.6%、「包装・資材」22.4%と続き、「運輸業」や「建設業」で多く見られた。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p230603.html

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【企業】
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●育児短時間勤務制度を拡充、小3まで引き上げ/小野建

 小野建株式会社は9日、育児短時間勤務制度を拡充し、従来は3歳未満の子を養育
する従業員が対象だったが、小学校3年生までに引き上げたと発表した。同社は2023年
3月にインフレに対応したベースアップも行っており、社員のワークライフバランスの
実現に向けて社員が働きやすい環境づくりに取り組んでいくとしている。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7414/tdnet/2297312/00.pdf

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【海外】
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●国別労働トピック/JILPT

<イギリス>
▽EU離脱以降の外国人の増加

 EU離脱以降、EU域外からの就学や就労を目的とした外国人の流入が急速に増加して
いる。離脱に伴い、EUからの労働力の維持・調達が困難になったことが一因と考えら
れるが、具体的な影響や、外国人労働者の受け入れによる状況改善の可能性は、業種
によっても異なるとみられる。(JILPT調査部)
https://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2023/06/uk_03.html

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【イベント】
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●「難病のある方の『働く』を考える~難病理解と共生を目指して~」/千代田区障害者就労支援センター

 千代田区障害者就労支援センターは7月25日(火)、講演会「難病のある方の『働く』
を考える~難病理解と共生を目指して~」を千代田区で開催する。難病のある方の働く
状況や実際に雇用している事例についての講演。参加無料。要事前申込、7月18日締切。
要約筆記有り。手話通訳応相談。
https://forms.gle/G5WYwKBVuWk3JFDv6

●「メンタルヘルス支援に活かす認知行動スキルセミナー」/中央労働災害防止協会

 中央労働災害防止協会は7月14日(金)、「メンタルヘルス支援に活かす認知行動
スキルセミナー」を東京都港区で開催する。認知行動療法の専門家から認知行動療法
の基本と各種スキルを学び、ロールプレイの実習を通して面接法への理解を深める。
参加費:一般 18,700円、定員:32名。
https://www.jisha.or.jp/seminar/health/h3571_mh_stuff04.html

●「第80回勤労者専門セミナー」/経営民主ネットワーク

  経営民主ネットワークは7月7日(金)14時から、「第80回勤労者専門セミナー」
(テーマ「非正規公務員に支えられる公共サービス―公務員志望者激減の中で―」)
を東京都港区で開催する。講師は、上林陽治(立教大学コミュニティ福祉学部特任
教授・地方自治総合研究所委嘱研究員)。資料代500円。
・会場:連合東京・3階会議室(東京都港区芝浦3―2―22 田町交通ビル3F)
・申込先:経営民主ネットワーク(リンク先なし)
 TEL&FAX:0475(88)3821
 E-mail:jwdnetwork[at]mbr.nifty.com  [at]を@ にご修正ください