メールマガジン労働情報 No.1850

■□――【メールマガジン労働情報/No.1850】

個人企業の事業経営上の問題点、「原材料価格・仕入価格の上昇」が前年比7.2ポイント上昇/総務省調査 ほか

―2023年3月8日発行――――――――――――――□■

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  本号の主な内容
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【行政】個人企業の事業経営上の問題点、「原材料価格・仕入価格の上昇」が前年比7.2ポイント上昇/総務省調査 ほか
【統計】実質賃金前年同月比4.1%減、過去1年で最大の下げ幅/毎勤統計調査1月速報値 ほか
【動向】十分な価格転嫁進まず、国内景気は足踏み状態/民間調査 ほか
【企業】新卒初任給を引き上げ/大和証券グループ
【イベント】「無料経営診断」オンライン説明会/日本生産性本部

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【JILPT研究成果情報】
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◇緊急レポート「春闘を中心とした賃金交渉の経緯
 ―転換点にあたって労使はどう動いたのか―」(荻野登 リサーチフェロー)

 わが国における賃金決定にあたっては、企業レベルでの労使交渉が基本的な
単位となるものの、春季に多くの産業別組合が参加する「春闘」が果たしてきた
役割は極めて大きい。今春闘に向けては、岸田首相は新年会見で、「連合は5%
程度の賃上げを求めているが、インフレ率を超える賃上げの実現をお願いしたい」
と大きな期待を寄せている。マクロ経済にも影響を与えてきた「春闘」を軸に、
賃金決定にあたって労使および政府がどのようなアプローチで臨み、転換点に
あたってどう動いたのかを振り返る。
https://www.jil.go.jp/kokunai/chingin/documents/e-report_01.pdf
(賃金引き上げに関する最新の動向や調査事例等)
https://www.jil.go.jp/kokunai/chingin/index.html

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【JILPTからのお知らせ】
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☆『労働関係法規集2023年版』 現在予約受付中!
 3月28日(火曜)より順次発送予定です。

 主要な労働関係法規を持ち運びに便利な分量・判型に収めたコンパクトサイズの
法規集です。2023年版では、「公立の義務教育諸学校等の教育職員を正規の勤務時間を
超えて勤務させる場合等の基準を定める政令」「女性の職業生活における活躍の推進
に関する法律に基づく一般事業主行動計画等に関する省令」等を新たに収録するとともに、
「職業安定法」「職業能力開発促進法」「障害者の雇用の促進等に関する法律」
「雇用保険法」等の改正法令を収録しています。
【B6判変型1,188頁 定価:1,980円(本体1,800円) 3月27日刊行予定】
https://www.jil.go.jp/publication/ippan/houkishu.html

☆労働政策フォーラム

「労働と健康─職場環境の改善と労働者の健康確保を考える─」(オンライン開催)
 日 時:(第1部)3月15日~20日/(第2部)3月20日14時30分~17時
 https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20230320/index.html

☆JILPTコロナプロジェクト セミナー

「コロナ期日本の働き方、家計のレジリエンス格差」(オンライン開催)
 日 時:3月17日 14時30分~16時50分
 https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/event/sm230317/index.html

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【新型コロナウイルス関連情報】
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▽最近の更新情報(3月7日更新)

 国際比較統計:完全失業率
 https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/f/f01.html

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【行政】
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●個人企業の事業経営上の問題点、「原材料価格・仕入価格の上昇」が前年比7.2ポイント上昇/総務省調査

 総務省は3日、2022年「個人企業経済調査」結果を公表した。同調査は、
個人企業の経営実態を明らかにして、中小企業振興のための基礎資料などを
得ることを目的としたもの。2022年6月1日現在の主な事業経営上の問題点を
項目別にみると「原材料価格・仕入価格の上昇」(12.2%)は、前年比7.2
ポイント上昇し、他の問題点を選択した企業割合の変化と比べて上昇幅が
最も大きくなっている。産業別では、全産業で上昇しており、「宿泊業・
飲食サービス業」で20.0ポイント、「建設業」で14.9ポイント、前年比で
上昇している。
https://www.stat.go.jp/data/kojinke/kekka.html
(報道資料)
https://www.stat.go.jp/data/kojinke/kekka/pdf/2022yoyaku.pdf

●教職員団体への加入率は29%、47年連続の低下/文科省調査

 文部科学省は3日、2022年度「教職員団体への加入状況に関する調査」結果を
公表した。同調査は、大学及び高等専門学校を除く公立学校に勤務する全ての
常勤教職員を対象としたもの。教職員団体全体の加入率は29.2%(前年度比
1.2ポイントの減)で、1976年以降47年連続の低下。日本教職員組合への加入率は
20.1%(同0.7ポイントの減)で、1977年以降46年連続の低下。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/jinji/1413032_00009.htm

●「就活ハラスメント防止対策企業事例集」を公表/厚労省

 厚生労働省は7日、就活ハラスメント防止対策企業事例集を公表した。
同事例集では、就活ハラスメント防止対策として、企業10社の具体的な
好事例を紹介している。ハラスメントの防止について紹介した企業向け・
学生向けページも公表している。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31563.html
(事例集)
https://www.mhlw.go.jp/content/11910000/001065368.pdf
(企業向け)
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/syukatsu_hara/enterprise/
(学生向け)
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/syukatsu_hara/student/

●障害者の法定雇用率の引き上げ等に関するリーフレットを公表/厚労省

 厚生労働省は、障害者の法定雇用率の引き上げや支援策強化に関するリーフレット
(3月1日付)を公表している。主な内容は、法定雇用率を2024年4月から2.5%へ、
2026年7月から2.7%へ段階的に引き上げること、障害者の就業が困難な業種の除外率は、
2025年4月から10ポイント引き下げ、雇用率算定では、2024年4月から所定労働時間が
週10時間以上20時間未満の精神障害者、重度身体障害者、重度知的障害者について
0.5とすること、事業主に対する支援策では、助成金の新設、既存の助成金の拡充を
行うことなど。
https://www.mhlw.go.jp/content/001064502.pdf

●「派遣先事業主・責任者研修会」を開催/東京労働局

 東京労働局は3月23日、「派遣先事業主・責任者研修会」を港区で開催する。
男女雇用機会均等法等の派遣労働者への適用、派遣労働者と労働基準法等の適用、
外国人労働者との協働など、労働者派遣にかかわる様々なルールを説明する。
対象は主に派遣労働者を受け入れている事業主。受講無料。定員20名。
申込期間は3月20日まで。次回は5月に同内容で開催予定。
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/news_topics/jyukyuuchousei_050323.html

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【統計】
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●実質賃金前年同月比4.1%減、過去1年で最大の下げ幅/毎勤統計調査1月速報値

 厚生労働省は7日、1月の「毎月勤労統計調査」結果(速報、事業所規模5人以上)
を公表した。現金給与総額は、就業形態計で前年同月比0.8%増の27万6,857円、
うち一般労働者が同1.3%増の36万510円、パートタイム労働者が同0.8%増の
9万8,144円。一方、現金給与総額指数を消費者物価指数で割った実質賃金では、
前年同月比4.1%減。実質賃金の減少は10か月連続、減少率はこの1年間で最大となった。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r05/2301p/dl/pdf2301p.pdf
(統計表等)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r05/2301p/2301p.html

●第1子出生時に母が有職である割合は63%、5年前比17ポイントの上昇/人口動態職業・産業別統計

 厚生労働省は3日、2020年度「人口動態職業・産業別統計」結果を公表した。
同調査は、出生・死亡・死産・婚姻及び離婚の人口動態事象と職業及び産業との
関連を明らかにするもの。第1子出生時に母が有職である割合は62.9%で、
前回(2015年度)調査比17.1ポイントの上昇。夫妻の就業状態を組合せ別に見ると、
「夫妻とも有職」(80.1%、同6.3ポイント上昇)が最多、次いで「夫有職・妻無職」
(12.6%、同5.1ポイント低下)。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/20jdss/index.html
(報道発表資料)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/20jdss/dl/press.pdf
(概況版)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/20jdss/dl/gaikyo.pdf

●消費者マインドの基調判断、「弱い動きがみられる」で据え置き/2月消費動向調査

 内閣府は2日、2023年2月の「消費動向調査」結果を公表した。「消費者態度指数
(二人以上の世帯、季節調整値)」は、前月比0.1ポイント上昇し31.1。指数を構成する
各指標では、「雇用環境」が0.8ポイント上昇し38.0、「収入の増え方」が0.6ポイント
上昇し36.2、「暮らし向き」が0.8ポイント低下し27.0、「耐久消費財の買い時判断」が
0.5ポイント低下し23.0となった。消費者マインドの基調判断は、「弱い動きがみられる」
で据え置き。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/youten.pdf
(統計表等)
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/shouhi.html

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【動向】
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●十分な価格転嫁進まず、国内景気は足踏み状態/民間調査

 帝国データバンクは3日、TDB景気動向調査(2023年2月調査)結果を発表した。
景気DIは前月から横ばいの42.1となり、国内景気は価格転嫁が十分に進まない一方で、
人手不足感の高まりが続くなど、足踏み状態で推移とした。仕入価格の高止まりや
部材の入手難などが「製造」「建設」を中心に悪影響となり、価格転嫁問題や
人材確保など企業を取り巻く環境に厳しさは続いているが、「サービス」「小売」
などで、厳しいながらも改善がみられたとしている。今後は、下振れ要因を多く
抱えて弱含みながらも、おおむね横ばい傾向で推移すると見ている。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/k230301.html
(詳細)
https://www.tdb-di.com/economic-trend-survey/ets202302.php

●「人手不足」倒産が急増/民間調査

 東京商工リサーチは7日、2023年1~2月の「人手不足」関連倒産が合計21件
(前年同期比162.5%増)だったと発表した。同期間としては3年ぶりに前年を
上回った。内訳は、「求人難」10件(同100.0%増)、「従業員退職」6件
(同100.0%増)で、この2要因で全体の8割近くに達した。人件費高騰も5件
(前年同期ゼロ)発生している。
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20230307_03.html

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【企業】
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●新卒初任給を引き上げ/大和証券グループ

 株式会社大和証券グループ本社は1日、成長を担う人材を確保し、働きがいを
高めていくため、6月からの新卒初任給の引き上げを行うと発表した。総合職・
広域エリア総合職・エリア総合職は、現行26万5,000円のところ、6月以降は28万円
(1万5,000円の増加)、総合職エキスパート・コースは、40万円以上を45万円以上
(5万円以上の増加)などとする。企業の存続と成長の源泉は人材力と捉え、すべての
社員が最大限のパフォーマンスを発揮し、高い目標に挑み続ける真のプロフェッショナル
集団を目指すとしている。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8601/tdnet/2244893/00.pdf

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【イベント】
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●「無料経営診断」オンライン説明会/日本生産性本部

 日本生産性本部は、ベテラン経営コンサルタントによる「無料経営診断」を行っており、
3月15日に説明会をオンラインで開催する。「経営コンサルタント養成講座」の受講生
(8名前後)が会社を訪問し、客観的な第三者の目で、経営課題を体系的に整理し、
会社の実情に合った改善案を提示する。対象は全業種で、売上規模3億円以上、
従業員規模10名以上だが、目安に満たない場合も相談に応じる。
https://www.jpc-net.jp/consulting/mc/diagnosis_management/