メールマガジン労働情報 No.1828

■□――【メールマガジン労働情報/No.1828】

非正規、フリーランス等を含む仕事と子育ての両立支援策の強化を提起/全世代型社会保障会議 ほか

―2022年12月9日発行――――――――――――――□■

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  本号の主な内容
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【行政】非正規、フリーランス等を含む仕事と子育ての両立支援策の強化を提起/全世代型社会保障会議 ほか
【統計】景気の現状判断DIは48.1で、4か月ぶりに低下/11月景気ウォッチャー調査 ほか
【動向】電気料金「100円」アップに対して価格転嫁は「10円」/民間調査 ほか
【企業】パーパスで自律的なキャリア形成を実現する人事施策を導入/SOMPOひまわり生命保険
【イベント】「企業のキャリア開発の進め方~組織におけるキャリア課題と対応方法~」/日本生産性本部 ほか

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【JILPTからのお知らせ】
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☆ホームページ停止のお知らせ

 点検のため、下記の期間、当機構ホームページ(蔵書DB・論文DB、調査研究成果DBを含む)を停止いたします。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。
<12月9日(金曜)18時~12月10日(土曜)16時>

◇『ユースフル労働統計2022―労働統計加工指標集―』を公開しました!

 既存の労働統計から新しい統計指標を計算する方法と結果を紹介する資料集です。
2022年版より書籍としての刊行・販売を取り止め、ホームページにおける掲載(PDF)
に移行しました(11月28日公表)
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2022/index.html

☆任期付研究員の募集について(2023年度採用)

 労働政策研究・研修機構では、任期付研究員を募集します。
応募書類の提出期限は2023年1月16日(月曜)必着です。
https://www.jil.go.jp/information/koubo/kenkyuin/2022/06.html

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【新型コロナウイルス関連情報】
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☆JILPTリサーチアイ 第75回
 医療・介護従事者に対するワクチン接種証明義務は有効か?
 ─感染症予防法20a条の施行停止を求める仮命令申立てに関するドイツ連邦憲法裁判所2022年2月10日決定
 労働法・労使関係部門 主任研究員 山本 陽大(12月7日)

 2020年初頭以降の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行を契機として、
ここ数年の間、各国の労働法政策においてもコロナ危機への対応が重要テーマとなっている。
このような政策領域は非常に多岐にわたるが、その一つとしてワクチン接種をめぐる問題が
挙げられる。この点について、わが国では厚生労働省が、労働者にとってワクチン接種を
受けやすい環境整備を企業(使用者)に促すべく、ワクチン休暇制度の導入等を望ましい対応例
として示しつつ、接種自体については(労働者を含む)国民の任意性を徹底しているのに対し、
諸外国では、上記の意味での環境整備や、更にはワクチン接種そのものについても、法的に
義務付けることによりこれらを強制する立法政策を採る例がみられる。
https://www.jil.go.jp/researcheye/bn/075_221207.html

▽最近の更新情報(12月8日更新)

 国内統計:実質国内総生産
 https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c12.html

 国内統計:企業倒産状況
 https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/covid-19/c18.html

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【行政】
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●非正規、フリーランス等を含む仕事と子育ての両立支援策の強化を提起/全世代型社会保障会議

 政府は7日、第10回「全世代型社会保障構築会議」を開催し、全世代型社会保障の
構築に向けた改革の方向性(論点整理)等について議論した。「論点整理」は、
児童手当の拡充や出産一時金増額等の子育て世帯支援のほか、仕事と子育ての
両立支援策として、子育て期の長時間労働の是正、テレワークや時短勤務などを
組み合わせた柔軟な働き方の促進、非正規労働者の処遇改善と短時間労働者への
更なる支援、フリーランス等に対する育児期間中の給付創設などをあげている。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai10/gijisidai.html
(改革の方向性(論点整理))
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai10/siryou5.pdf

●国内投資拡大に関して意見交換/官民連携フォーラム

 政府は7日、「国内投資拡大のための官民連携フォーラム」を開催し、国内投資拡大
に関する意見交換を行った。総理は意見交換を踏まえ、「国内外の経済・社会環境の
変化を成長のチャンスとしていくため、今こそ官民挙げて、設備、人材等に積極果敢な
投資をしていくときである」とし、「下請取引の適正化、許認可手続の円滑化、
人材確保などにも取り組む」、「全国津々浦々で、政府を挙げて、企業の投資意欲を
後押ししたい」などと述べた。
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202212/08forum.html

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【統計】
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●景気の現状判断DIは48.1で、4か月ぶりに低下/11月景気ウォッチャー調査

 内閣府は8日、全国の商店主やタクシー運転手などに街角の景況感をたずねた
「景気ウォッチャー調査」の結果を公表した。11月の現状判断DI(季節調整済)は、
前月差1.8ポイント低下の48.1で、4か月ぶりの低下。家計動向関連DIは低下、
企業動向関連、雇用関連DIは上昇した。先行き判断DI(同)は、同1.3ポイント
低下の45.1。調査結果について、「景気は、持ち直しの動きがみられる」としつつ、
先行きについては、「持ち直しへの期待がある一方、価格上昇の影響等に対する
懸念がみられる」としている。
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2022/1208watcher/bassui.html
(調査結果全体版)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2022/1208watcher/watcher1.pdf
(統計表等)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2022/1208watcher/menu.html

●景気の現状指数は2か月連続で悪化も、基調判断は「改善」で据え置き/10月景気動向指数

 内閣府は7日、2022年10月の「景気動向指数(速報)」を公表した。景気の現状を示す
「一致指数」は99.9で、前月と比較して0.9ポイント下降し、2か月連続の下降。
「生産指数(鉱工業)」「投資財出荷指数(輸送機械を除く」などがマイナスに寄与、
「有効求人倍率(学卒を除く)」などがプラスに寄与。一致指数の基調判断は、
「改善を示している」で据え置き。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/di.html
(概要)
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/202210psummary.pdf

●2022年7~9月期のGDP実質成長率、年率0.8%減/2次速報値

 内閣府は8日、2022年7~9月期の四半期別GDP(国内総生産)2次速報値
(季節調整済)を公表した。物価変動を除いた実質GDP成長率は前期比0.2%減、
年率換算で0.8%減。1次速報値(前期比0.3%減、年率換算1.2%減)から
上方修正。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/gaiyou/pdf/main_1.pdf
(結果の概要等)
https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/gaiyou/gaiyou_top.html

●生活保護の申請件数、前年同月比6.0%増/9月被保護者調査

 厚生労働省は7日、生活保護法に基づく「被保護者調査」(2022年9月分概数)
結果を公表した。保護の申請件数は2万1,368件で、前年同月比1,212件(6.0%)増。
保護開始世帯数は1万8,397世帯で、同568世帯(3.2%)増。被保護世帯は
164万4,029世帯で、同2,465世帯(0.2%)増。被保護実人員は202万4,420人で、
同1万3,790人(0.7%)減。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hihogosya/m2022/09.html
(報道発表資料)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hihogosya/m2022/dl/09-01.pdf

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【動向】
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●電気料金「100円」アップに対して価格転嫁は「10円」/民間調査

 帝国データバンクは7日、「電気料金値上げに関する企業の実態アンケート」
結果を発表した。電気料金が1年前より「増加」した企業は86.6%、総額は
1年前の約1.3倍に増加。電気料金の増加分に対する販売価格等への転嫁割合を示す
「価格転嫁率」は9.9%で、電気料金が100円増加した場合に9.9円しか販売価格等に
反映できていないとしている。値上げへの対応策は、「こまめな消灯」(70.9%)
が最多、他方、企業の13.3%で「稼働・営業時間の短縮」「休暇取得の推奨」などの
働き方を変える対応策を実施・検討している。
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p221204.html
(詳細)
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p221204.pdf

●ボーナス支給額の評価に「納得していない」が約半数/民間調査

 エン・ジャパンは7日、「冬ボーナスの納得度」調査結果を発表した。
ボーナス支給額の評価について尋ねたところ、「納得していない」(48%)、
「納得している」(26%)。ボーナス支給額に納得していない理由は、
「自身の成果が適正に評価されていない」(40%)、「支給額の決定方法が不明確」
(37%)など。支給額の決定に最も影響がある評価は、「業績評価」(44%)が最多、
次いで「年功評価」(21%)、「能力評価」(17%)など。
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2022/31510.html
(報道発表資料)
https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/enjapanhp/wp-content/uploads/20221207164825/20221207_エン転職(冬ボーナスの納得度)3.pdf

●副業年収300万円以上稼ぐ副業者の約6割が「リスキリング」を実践/民間調査

 パーソルキャリアは11月30日、「副業者のリスキリング実態調査」結果を発表した。
副業者に対して「リスキリングに取り組んでいるか」尋ねたところ、56.0%が
取り組んでいると回答。リスキリング実践者は、副業年収300万円未満が48.0%、
300万円以上が58.7%、副業年収によってリスキリングへの取り組みに一定の差が
あるとしている。リスキリングしている領域は、副業年収300万円未満は
「マーケティング・PR」(25.0%)、副業年収800万円以上は「経営企画」(33.3%)
を学んでいる人が最多で、副業年収によって傾向が異なっている。
https://www.persol-career.co.jp/pressroom/news/research/2022/20221130_01/

●11月の倒産件数、8か月連続で前年同月増/民間調査

 東京商工リサーチは8日、2022年11月の全国企業倒産状況を発表した。
倒産件数(負債額1,000万円以上)は581件(前年同月比13.9%増)で、4月から
8か月連続で前年同月を上回った。負債総額は2か月ぶりに前年同月を上回り、
11月では2年ぶりに1,000億円台に乗せた。「新型コロナウイルス」関連倒産は
214件(同22.9%増)で、3か月連続200件台で推移、20年2月からの累計は4,508件。
https://www.tsr-net.co.jp/news/status/monthly/202211.html

●良かったイベントの約6割がオンラインとリアルのハイブリッド式/民間調査

 JTBコミュニケーションデザインは7日、「社内イベントのコミュニケーション
効果に関する調査」~ハイブリッド型(リアル×オンライン)に着目して~」の
結果を発表した。参加して良かった開催方式では、オンラインとリアルを組み合わせた
「ハイブリッド型」(59%)が最多。イベントの効果との関係では、ハイブリッドでの
リアルの比率が「半々」か「多め」の場合、55%超がコミュニケーションが増えたとの
効果が高く、「すべてオンライン」は38.5%と低い。リアル比率を確保しつつ、
多様な参加方法を提示することが重要としている。
https://www.jtbcom.co.jp/news/2022/1394.html
(詳細)
https://www.jtbcom.co.jp/article/marketing/1395.html

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【企業】
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●パーパスで自律的なキャリア形成を実現する人事施策を導入/SOMPOひまわり生命保険

 SOMPOひまわり生命保険は2日、2023年4月より「ひまわりMYパーパスキャリア制度」
を導入すると発表した。同制度は、自分自身の人生の意義や目的、働く意義、知識・スキル、
経験、実績を開示し、開示内容に共感する部署からオファーを受け、該当部署への異動を
選択できる制度。社員同士が影響を受け合うことで、能動的に学ぶモチベーションを
生み出すとともに、自律的なキャリア形成の実現を図るとしている。
https://www.himawari-life.co.jp/-/media/himawari/files/company/news/2022/a-01-2022-12-02.pdf?la=ja-JP

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【イベント】
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●「企業のキャリア開発の進め方~組織におけるキャリア課題と対応方法~」/日本生産性本部

 日本生産性本部は12月19日、「企業のキャリア開発の進め方~組織における
キャリア課題と対応方法~」をオンラインで開催する。コロナ禍を契機に、
働く環境は大きく変化しており、キャリアの展望ができず不適応になっている
若手社員、中だるみに陥り不活性なミドル・シニア社員の対応など、企業の中での
キャリアに関する課題は山積するなか、今後の企業のキャリア課題の解決方法
を解説する。参加費5,500円。定員100名。
https://www.jpc-net.jp/seminar/detail/006134.html

●労働セミナー「~これから介護をする方へ向けて~介護と仕事の両立の心得講座」/東京都労働相談情報センター

 東京都労働相談情報センターは、労働セミナー「~これから介護をする方へ向けて~
介護と仕事の両立の心得講座」をオンライン(オンデマンド)で開催している。
配信期間は12月14日まで。介護に直面する前に知っておきたい、介護と仕事の両立に
役立つ制度やノウハウについて具体的な事例を交えながら解説する。受講無料。定員200名。
https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/seminarform/index/detail?kanri_bango=seminar-zchuo-001282