メールマガジン労働情報 No.1784

■□――【メールマガジン労働情報/No.1784】

男女賃金差異の情報公表について議論/労政審分科会 ほか

―2022年6月22日発行――――――――――――――□■

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  本号の主な内容
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【行政】男女賃金差異の情報公表について議論/労政審分科会 ほか
【統計】2022年6月の総人口、前年同月比80万人減/総務省人口推計
【労使】相談受付件数、「パワハラ・嫌がらせ」が最多/連合「労働相談ダイヤル」(5月) ほか
【動向】約5割の企業が、ウクライナ情勢で「経営にマイナス」/民間調査 ほか
【イベント】「外国人材の採用・定着のコツまるわかりセミナー」/東商 ほか

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【JILPTからのお知らせ】
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【新型コロナウイルス関連情報】
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▽最近の更新情報(6月16日更新)

 国際比較統計:鉱工業生産指数
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【行政】
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●男女賃金差異の情報公表について議論/労政審分科会

 厚生労働省は17日、第49回「労働政策審議会雇用環境・均等分科会」を開催し、
「女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異の情報公表」などについて議論した。
情報公表の対象は、労働者301人以上の事業主とし、男女の賃金差異は、男性の賃金
に対する女性の賃金の割合で開示すること、同様の割合を正規・非正規に分けて
開示することなどを提起している。労働者101人~300人の事業主については、
施行後の状況等を踏まえ検討を行う。7月に関係省令の改正・施行を予定。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26311.html
(女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異の情報公表について)
https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/000952687.pdf

●今後の障害者雇用施策の充実強化についての意見書を取りまとめ/労政審

 労働政策審議会は17日、今後の障害者雇用施策の充実強化についての
意見書を取りまとめた。意見書では、雇用率の算定に関して、精神障害者、
重度身体障害者、重度知的障害者について週10時間以上20時間未満の労働者
1人を0.5カウントすること、障害者雇用調整金に関して、支給対象人数
10人超の場合は超過人数分の支給額を50%とし、35人超の場合の超過人数分
には支給としないこと、などを提案している。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26265.html
(意見書)
https://www.mhlw.go.jp/content/11704000/000952801.pdf

●雇用保険制度のあり方について議論/厚労省研究会

 厚生労働省は、雇用保険制度の中長期的な課題について「雇用保険制度研究会」
による検討を進めている。改正雇用保険法案をめぐる国会審議等での指摘を踏まえ、
制度の理念を含めて幅広く議論するとしている。主な論点は、基本手当、教育訓練給付、
求職者支援制度の効果検証と今後のあり方、非正規雇用支援策、育児休業給付と
その財源のあり方など。20日の第2回研究会では、基本手当(効果的・効率的な
再就職支援のあり方)について検討した。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26301.html
(論点:第1回資料)
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000943548.pdf
(基本手当について:第2回資料)
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000952763.pdf

●経済の基調判断「持ち直しの動きがみられる」で据え置き/6月・月例経済報告

 政府は20日、6月の「月例経済報告」を公表した。景気の基調判断について、
4月の「持ち直しの動きがみられる」を2カ月連続で据え置き。5月報告では
先行きを「感染症に注視する必要がある」としていたが、6月報告は「中国における
経済活動の抑制の影響などが懸念される」としている。個別判断では、雇用情勢は
「持ち直しの動きがみられる」で据え置き。住宅建設は「おおむね横ばいとなっている」
から「底堅い動きとなっている」へ上方修正された。
https://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2022/0620getsurei/main.pdf
(関係閣僚会議資料)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2022/06kaigi.pdf

●コロナ禍の雇調金支給実績に関する分析結果を報告/厚労省研究会

 厚生労働省は20日、第3回「雇用政策研究会」を開催した。研究会では、
JILPTが厚労省より行政記録情報の提供を受けて実施したコロナ禍における
雇用調整助成金等の支給実績に関する分析結果を報告し、JILPT企業パネル
アンケート調査結果や、諸外国の雇用維持政策の概要についても紹介。
同研究会は、議論の整理を経て、今後取りまとめを行う予定。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_030127159_001_00028.html
(雇用調整助成金のコロナ特例について/JILPT提出資料)
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000952873.pdf

●令和4年版「子供・若者白書」を公表/内閣府

 政府は14日、令和4年版「子供・若者白書」を公表した。白書では、
「子供・若者育成支援に関する政策動向」、「困難を有する子供・若者や
その家族の支援」「子供・若者の成長のための社会環境の整備」などから
構成されている。特集「こども政策の新たな展開」では、骨太方針2021に
始まり、有識者会議報告書や推進体制に関する基本方針等の概要含め、
2023年度のこども家庭庁創設に向けた全体の動きについて紹介されている。
https://www8.cao.go.jp/youth/suisin/hakusho.html
(概要版)
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r04gaiyou/pdf/r04gaiyou.pdf

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【統計】
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●2022年6月の総人口、前年同月比80万人減/総務省人口推計

 総務省は20日、人口推計の2022年6月概算値及び1月確定値を公表した。
22年6月1日現在の総人口(概算値)は1億2,493万人で、前年同月比80万人(0.63%)
の減少。1月1日現在の総人口(確定値)は1億2,530万9千人で、同75万9千人
(0.60%)の減少。年齢階層別(確定値)では、65歳以上人口は3,621万5千人で、
同16万4千人(0.45%)の増加、15~64歳人口は7,437万5千人で、同65万8千人
(0.88%)の減少、15歳未満人口は1,471万8千人で、同26万5千人(1.77%)の減少。
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/pdf/202206.pdf
(統計表等)
https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html

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【労使】
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●相談受付件数、「パワハラ・嫌がらせ」が最多/連合「労働相談ダイヤル」(5月)

 連合は16日、「なんでも労働相談ダイヤル」2022年5月分集計結果を発表した。
受付件数は1,193件で、前年同月80件増。相談の内容は、「パワハラ・嫌がらせ」
(18.1%)が最多、次いで「雇用契約・就業規則」(8.9%)、「退職手続」
(7.9%)、など。業種別では「医療・福祉」(21.5%)が最多、次いで
「サービス業(他に分類されないもの)」(15.7%)、「製造業」(13.8%)など。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/soudan/soudan_report/data/202205.pdf

●夏季賞与・一時金の妥結状況を発表/経団連

 経団連は21日、2022年夏季賞与・一時金の大手企業業種別妥結状況(加重平均)の
第1回集計結果を発表した。妥結額平均は92万9,259円で、前年比13.81%増。
業種別平均は、製造業93万475円(同15.11%増)、非製造業92万2,512円(同6.99%増)。
従業員500人以上、主要21業種大手253社を対象とし、平均額が分かる105社について
集計している。
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/065.pdf

●「新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」(四訂版)を発表/経団連

 経団連は17日、「新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン(オフィス版・
製造事業場版)」の四訂版を発表した。同ガイドラインは、感染症のまん延を防止しつつ、
事業を通じた国民生活への貢献を行うために事業者が留意すべき基本的事項を
取りまとめたもの。四訂版は、新たな知見に加えて、現在のオミクロン株の特性、
リスクの度合いに鑑みて、大幅な記述の簡素化をしたとしている。
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/064.html
(ガイドライン(オフィス版・製造事業場版))
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/064_gaiyo.html

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【動向】
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●約5割の企業が、ウクライナ情勢で「経営にマイナス」/民間調査

 東京商工リサーチは17日、第2回「ロシアのウクライナ侵攻に関するアンケート」
調査結果を発表した。ウクライナ情勢で経営にマイナスの「影響を受けている」
企業は50.9%で、前回調査(4月)比15.4ポイントの増加。「今後影響が見込まれる」
と回答した企業は33.9%で、合計84.9%の企業が経営への悪影響を危惧している。
マイナスの影響を受けている内容は、原油や原材料の高騰、為替変動による利益圧迫
と回答する企業が目立ったとしている。
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20220617_01.html

●64%が「転勤は退職のキッカケになる」/民間調査

 エン・ジャパンは20日、「転勤に関する意識調査」結果を発表した。
転勤は退職のキッカケになるか尋ねたところ、64%が「なる・ややなる」
と回答、2019年調査比5ポイントの増加。コロナ禍での転勤へのイメージや
考え方について、21%が「変化した」と回答。年代別では、30代以上は6割が
転勤に対し否定的な一方で、20代の半数は肯定的な考えが多い結果となった。
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2022/29780.html

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【イベント】
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●「外国人材の採用・定着のコツまるわかりセミナー」/東商

 東京商工会議所は6月30日、「外国人材の採用・定着のコツまるわかりセミナー」
をオンラインで開催する。特定技能をはじめとする外国人材の雇用を検討中の企業、
またはすでに雇用している企業の経営者・担当者を対象に、特定技能の制度概要および
採用・定着のノウハウ、技能実習や特定技能等が活躍する企業のマネジメント手法
について解説する。視聴期間は6月30日から7月29日まで。受講無料。
https://myevent.tokyo-cci.or.jp/detail.php?event_kanri_id=200366

●「テレワークセミナー」/東京テレワーク推進センター

 東京テレワーク推進センターは、テレワークに関するセミナーを毎月開催している。
7月は5、11、26日にオンライン開催する。TOKYOテレワークアワード大賞企業による
社員が主役の働き方改革の紹介、業務内容に応じて働く場所や時間を選択できる
働き方(ABW)の解説、中小企業のセキュリティ対策のポイントの解説などを行う。
東京都や国の支援事業の紹介も予定。参加無料。要事前予約。定員各回300名
https://tokyo-telework.metro.tokyo.lg.jp/seminarevent

●2022年度 第72期「神奈川県労働大学講座」/神奈川県労働福祉協会

 公益財団法人神奈川県労働福祉協会は、2022年度第72期「神奈川県労働大学講座」を
オンラインで開催する。日程は7月7日~11月17日(全30回)。「労働法」「人事労務管理」
「社会保障」の3分野を網羅し、時代背景や社会情勢等を踏まえ、労働全般に関する
専門的な知識を広く学ぶとともに、法改正など最新の情報についても解説する。
科目ごとの受講も可。5カ月間視聴可能(オンデマンド配信)。受講料49,500円。
https://www.zai-roudoufukushi-kanagawa.or.jp/roudai.html