失業者300万人に迫る、15カ月連続で増加

カテゴリー:雇用・失業問題

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  • 国別労働トピック:2012年9月

労働省の8月27日の発表によると、フランス本土の失業者のうち過去1カ月間に全く仕事をしなかった完全失業者(カテゴリーAの求職者数(注1))が、7月末時点で298万7100人となった。前月比で4万1300人の増加(伸び率にして1.4%増加)で、2009年4月以来最大であるとともに、15カ月連続となった(図1参照)。同じペースで増加すれば、8月末にも300万人を超える。また、前年同月比では8.5%増加したことになる。

男女別に増加率を見ると、男性が前月比1.8%(前年同月比9.7%)である一方で、女性が1.0%(同7.3%)増加している。年代別の増加率では25歳未満が1.7%(同7.3%)、25歳かから49歳が1.2%(同6.4%)、50歳以上が1.7%(同16.3%)となっている。男女別では男性、年齢別では若年者と高年齢者の伸び率が高くなっていることがわかる(図2参照)。

図1:失業者数(カテゴリーA)の推移 (2011年2月~2012年7月)

図1:失業者数(カテゴリーA)の推移

図2:失業者数(カテゴリーA)の男女別推移(2011年2月~2012年7月)

図2:失業者数(カテゴリーA)の男女別推移

労働省はこの発表に対して「短期的な緊急対策とともに、構造的な改革を行い、雇用の大幅な増加に取り組む」としている。これに対して、主要労組フランス民主労働総同盟(CFDT)は、失業率は危機的な水準に達しており、緊急対策の必要性を訴えている。求職者のための教育訓練を提案しているが、十分に実施されていないとしている。緊急対策の具体的な中身はまだ明らかにされていない。

参考

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