■□――【メールマガジン労働情報/No.1973】
「骨太の方針2024」、デフレ脱却と物価上昇を上回る賃上げの定着を/政府会議 ほか
―2024年6月26日発行――――――――――――――□■
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本号の主な内容
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【行政】「骨太の方針2024」、デフレ脱却と物価上昇を上回る賃上げの定着を/政府会議 ほか
【統計】4月の実質賃金、前年同月比1.2%減少/毎勤統計確報 ほか
【労使】相談受付件数、「パワハラ・嫌がらせ」が最多/連合「労働相談ダイヤル」(5月)
【企業】週末を含む5日間の一斉休館日を設定/テイクアンドギヴ・ニーズ ほか
【イベント】「オンライン:女性人財確保セミナー」/千葉県 ほか
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【JILPTからのお知らせ】
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◇『日本労働研究雑誌』2024年7月号を刊行しました!
特集「人口減少社会における労働・社会保障問題」
日本の人口は減少傾向にあり、財政・社会保障の状況を踏まえると、人口減少への対応だけでなく、
それを前提として社会経済の動きを捉えることが必要と思われます。今号では、人口減少社会における
労働・社会保障問題に焦点をあて、経済成長、少子化対策、年金、自動化に注目して特集しました。
https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2024/07/index.html
◇『ビジネス・レーバー・トレンド』2024年7月号を公開しました!
「キャリア形成に寄与する学び直しとキャリア支援」
日本は企業のOJT以外での人材投資が少なく、労働者個人も自ら学ぶ傾向はそれほど強くないと言われます。
しかし近年、デジタル技術の進展や働き方の多様化、個人のスキルアップ・キャリア形成への意識の高まり
などから、学び直しやリカレント教育の必要性が叫ばれるようになってきました。本号では、学び直し・
リカレント教育と、キャリアガイダンスツールの活用を取り上げた2つの労働政策フォーラムから、
これからの学び直し・リカレント教育やキャリア支援のあり方を考えます。
https://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2024/07/index.html
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【行政】
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●「骨太の方針2024」、デフレ脱却と物価上昇を上回る賃上げの定着を/政府会議
政府は21日、「経済財政運営と改革の基本方針2024」(骨太の方針)および「新しい資本主義のグランド
デザイン及び実行計画2024年改訂版」を閣議決定した。骨太方針の副題は「賃上げと投資がけん引する
成長型経済の実現」。デフレから脱却し、物価上昇を上回る賃金上昇の達成・定着のため、サプライチェーン
全体での適切な価格転嫁の更なる取組の強化、全世代対象のリスキリングの強化、ジョブ型人事(職務給)
導入の促進、成長分野への労働移動の円滑化などを挙げている。
▽骨太の方針
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2024/2024_basicpolicies_ja.pdf
▽骨太の方針・資料全体
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2024/decision0621.html
▽新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/ap2024.pdf
▽首相発言
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/actions/202406/21keizai_shihon.html
▽連合事務局長談話
https://www.jtuc-rengo.or.jp/news/article_detail.php?id=1311
▽経団連会長コメント
https://www.keidanren.or.jp/speech/comment/2024/0621.html
●65歳以上の就業動向などを分析 令和6年版「高齢社会白書」/内閣府
内閣府は21日、令和6年版「高齢社会白書」を公表した。2023年時点の65歳以上人口が占める割合は29.1%に
増加。65歳以上の就業者数は20年連続で上昇し、就業率も「65~69歳」52.0%、「70~74歳」34.0%と
10年前と比べて13.3ポイント、10.7ポイント上昇(p.19)。収入のある仕事をしている60歳以上の人の
約4割が「働けるうちはいつまでも」働きたいとしていることなどから、高齢期にも高い就業意欲を持っている
様子がうかがえるとしている(p.21)。従業員21人以上の企業のうち、70歳までの高年齢者就業確保措置を
実施済みの企業は29.7%(p.22)。特集「高齢者の住宅と生活環境をめぐる動向」では、60歳以上の約3割に
住み替えの意向があり、理由として健康・体力面での不安や現在の住宅の住みづらさなどを挙げる割合が高い
ことを紹介している(概要・第3節)。
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/index-w.html
●雇用・就労の支援の取組みなどを紹介 令和6年版「障害者白書」/内閣府
内閣府は21日、令和6年版「障害者白書」を公表した。第3章の第2節「雇用・就労の促進施策」(p.79~)
では、民間企業や国・地方公共団体における障害者の雇用・在籍状況、障害のある人の雇用対策(雇用率制度、
納付金制度、助成金、職業訓練、採用準備から定着まで一貫した支援を行う「企業向けチーム支援」等)や、
障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度(もにす認定制度)等について紹介している。
https://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/index-w.html
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【統計】
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●4月の実質賃金、前年同月比1.2%減少/毎勤統計確報
厚生労働省は24日、4月の「毎月勤労統計調査」結果(確報・事業所規模5人以上)を公表した。
現金給与総額は、就業形態計で29万5,709円(前年同月比1.6%増)、うち一般労働者が37万8,533円(同2.1%増)、
パートタイム労働者が10万8,952円(同2.5%増)。実質賃金は同1.2%減(速報では0.7%減)で25カ月連続の減少。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r06/2404r/dl/pdf2404r.pdf
▽統計表等
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r06/2404r/2404r.html
●正社員等、パートタイムとも引き続き「不足超過」/労働経済動向調査
厚生労働省は25日、「労働経済動向調査(2024年5月)」結果を公表した。
労働者の過不足判断DI(不足-過剰)は、正社員等が45プラスポイント(前回2月調査から6ポイント低下)、
パートタイム労働者はプラス29ポイント(同3ポイント低下)。前回から低下したものの不足基調は続いている。
2025年新規学卒者の採用予定者数を「増加」とする事業所割合は、大学卒(文科系)21%(24年調査では19%)、
大学卒(理科系)22%(同20%)、大学院卒12%(同10%)。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/2405/dl/6siryo.pdf
▽労働経済動向調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/2405/
●基調判断「下方への局面変化を示している」で据え置き/4月景気動向指数の改訂状況
内閣府は25日、2024年4月の「景気動向指数・速報からの改訂状況」を公表した。
景気の現状を示す「一致指数」は前月差1.0ポイント上昇の115.2(速報値と同値)。
基調判断は、「景気動向指数(CI一致指数)は、下方への局面変化を示している」で据え置き。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/202404rsummary.pdf
▽統計表
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/di.html
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【労使】
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●相談受付件数、「パワハラ・嫌がらせ」が最多/連合「労働相談ダイヤル」(5月)
連合は20日、「なんでも労働相談ダイヤル」2024年5月分集計結果を発表した。
受付件数は1,195件(前年同月比98件減)。相談の内容は、「パワハラ・嫌がらせ」(20.3%)が最多、次いで
「雇用契約・就業規則」(9.2%)、「退職手続」(8.5%)、「解雇・退職強要・契約打切」(8.2%)など。
業種別では「医療・福祉」(21.9%)が最多、次いで「サービス業(他に分類されないもの)」(18.4%)、
「製造業」(12.2%)など。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/soudan/soudan_report/data/202405.pdf
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【企業】
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●週末を含む5日間の一斉休館日を設定/テイクアンドギヴ・ニーズ
式場等ブライダル業のテイクアンドギヴ・ニーズは12日、全国の店舗で週末を含む5日間の一斉休館日を
設定すると発表した。休館中は「リチャージ休暇」取得期間とし、従業員は5日間の連休を取得可能とする。
設定開始の25年は6月6日(金)から10日(火)を休館日とし、同社直営結婚式場、ドレスショップ、ケーキ工房
が対象。年末年始以外で休館日を設けている結婚式場は少ないが、従業員の働く環境や働きやすさを考慮した、としている。
https://www.tgn.co.jp/news/post/342/
●独身従業員向け寮の建て替え/大同特殊鋼
大同特殊鋼は5月30日、渋川工場(群馬県渋川市)の独身従業員向け寮2カ所を老朽化のため建て替え、
新たな寮に集約すると発表した。住居棟と共用棟(各3階建て)から成り、住戸数80戸。居住環境に加え、
多目的室や談話コーナーなど、寮内で寮生間の交流が図れるとしている。各種制度の導入や職場環境の整備を
図ることが、従業員満足度の向上および採用力の強化につながることを期待する、としている。
https://www.daido.co.jp/info/2024/240530_reconstruction.html
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【イベント】
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●「オンライン:女性人財確保セミナー」/千葉県
千葉県ジョブサポートセンターは7月、「オンライン:女性人財確保セミナー」をZoomオンラインで次の
とおり開催する。対象は、千葉県内企業の経営者及び人事採用担当者。参加費無料。申込フォームより、
事前予約制。定員は各回15名程度。
○7月17日(水)「女性人財を引き寄せる!~女性が応募したくなる企業の採用戦略セミナー~」
○7月23日(火)「企業の人財力を高めよう!~女性が定着して輝くための職場創りのポイント~」
https://www.chiba-job.com/event/5221
●復職・就労支援のための「リワーク」に関する説明会/東京都
東京都は7月24日(水)、「リワーク」に関する説明会(「精神科デイケア」オンライン説明会)を
オンラインで開催する。「リワーク」とは、心の健康問題により休業した労働者が、職場に復帰する際に
行う準備のこと。第1部の「復職コース」では、紹介動画の視聴、リワークの特徴を説明し、第2部の
「就労/進学・復学コース」では、紹介動画の視聴、進学・復学希望の方向けの案内をする。
対象は、都内企業及び関係機関のメンタルヘルス部門担当者等。参加無料、申込締切7月17日(水)。
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/chusou/kouenkaiboshu/R6deikeasetsumeikai.html