労働政策研究報告書 No.121 平成22年5月17日
我が国における職業に関する資格の分析― Web 免許資格調査から―
概要
研究の目的と方法
本研究は、在職者から資格(国や民間機関等の第3者機関から発行・認定されたもの。企業内資格は含まない。)の所持と職業に対する評価等の情報をWeb調査により収集し、体系的な整理を行い、資格の労働市場での有効性等の分析を行ったものである。
我が国における資格は数も多く、機能面等からも様々な性格のものが混在している。本研究は、このような職業に関する資格を総合的に調査し分析した初のものである。
主な事実発見
- 20名以上所持の375資格の多くが専門的・技術的職業、生産工程・労務の職業に集中した。
- 日用品製造、印刷・写真、百貨店・スーパー、販売・配達、レジャー・スポーツ、マスコミ・芸能、デザイン・広告、芸術・工芸の職業分野は、資格所持が少なく入職時必要性・仕事遂行上有効性も低く、資格未整備分野と考えられた。
- 資格所持は、女性、中等教育修了者の収入に対する重回帰分析では負の効果となり、単純には高収入に結び付かなかった。
- 決定木分析では、高卒・大卒女性で入職時必要、仕事遂行上有効性が高い資格の所持が収入に最も影響していた。
- 50名以上が所持している227の各資格について、従事職業、入職時必要性、仕事遂行上有効性、取得必要期間、資格取得時期等、多くの資格を網羅する客観的なデータを示した(「主要資格と職業」(第2分冊))。
政策的含意
資格は職業能力の全てを正確に示すものではないが、チャンスに恵まれない若者等の職業能力開発目標設定等、学歴とは違う次元でキャリア形成を支援する手段となる。また資格と職務経歴との組み合わせにより実践能力を可視的に示すことができれば、マッチングや円滑な労働移動に資するものとなり、本研究はそのための基礎資料を提供している。
本研究によって初めて示された資格に関する客観的で信頼性の高い情報は、キャリア・コンサルティング等の場面で具体的に活用されることにより、生きた情報となる。
さらに、本研究で示された在職者の評価に加えて、資格内容の詳細な検討と企業側からの評価分析を行うことにより、職業の実践能力に関する資格整備へとつながる。
図表1 資格所持の状況と回答のあった資格数

図表2 「主要資格と職業」(第2分冊)収録情報内容

入手方法等
入手方法
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