賃上げ率は3年連続で2%台に/連合の2016春季生活闘争最終回答集計

(2016年7月6日調査・解析部)

[労使]

連合(神津里季生会長)は5日、2016春季生活闘争の最終集計結果となる第7回回答集計結果を公表した。7月1日午前10時時点で集約された賃上げ回答(平均賃金方式)は、金額で5,779円、率では2.00%となり、賃上げ率は3年連続で2%台となった。

賃上げ額は5,779円で前年比575円減

最終集計結果によると、平均賃金方式で回答を引き出した5,297組合の回答(集計組合員数による加重平均)は、額で5,779円、率で2.00%となった。前年と比べると、額で575円減、率でも0.20ポイント下回った。このうち、組合員数300人未満の中小組合(3,952組合)の回答は、額で4,340円、率で1.81%。こちらも前年より額で207円減、率で0.07ポイント下がっているが、全体集計に比べるとマイナス幅は小さかった。

ベースアップに相当する賃上げ分について前年と比較が可能な1,902組合の集計結果を見ると、賃上げ額は6,057円(定昇相当分5,107円、賃上げ分950円)、率は2.04%(定昇相当分1.72%、賃上げ分0.32%)となった。前年に比べ、額で755円減、率で0.25ポイントの下落になっている。

こうした結果について、連合は「月例賃金にこだわり賃上げの継続を求める闘争を進めた結果、賃金引上げを3年連続で実現した」とし、「政府・財界の意向が『年収ベースでの引き上げ』にとどまっていたのに対し、連合が徹底的に月例賃金にこだわった成果だ」と述べている。

なお、非正規労働者の時給に関する賃上げ結果は、350組合の回答(組合員数加重平均)が額で17.93円となり、前年を1.15円上回っている(平均時給は934.78円)。

年間一時金は前年比微増の4.86カ月

一方、年間一時金は、2,361組合の回答(組合員数加重平均)で月数4.86月となり、前年を0.02カ月上回った。

連合は今回の集計結果の詳細分析などを踏まえ、8月25日に開く中央闘争委員会で「2016春季生活闘争の最終まとめ」を確認する。


▽2016年春季生活闘争要求集計・回答集計結果