賃金改善分の要求額は平均で3,200円/自動車総連の要求集計

(2016年3月4日 調査・解析部)

[労使]

自動車総連(相原康伸会長)は2日、今春闘における1日現在の要求集計結果をまとめた。同日現在、集計対象1,113単組のうち、971単組が賃金改善分を要求。要求額の単純平均は3,200円となっている。

格差是正の方針を踏まえた要求に

自動車総連が2日に公表した「第1回集計結果報告」をみると、1日現在での要求状況は、集計対象1,113単組のうち、賃金改善分を要求しているのは971単組で、要求額(単純平均)は3,200円となっている。なお、昨年の最終的な要求単組数は1,084単組で、要求額(同)は5,881円だった。自動車総連によると、「現時点において、集計対象単組ほぼすべてが賃金改善分に取り組む見通し」だという。

自動車総連は、今年の生活総合改善の取り組みにおいて、平均賃上げの要求基準を「3,000円以上の賃金改善」とすることを掲げている。

賃金改善分の要求額を業種別にみると、「メーカー」(13組合)が3,000円、「車体・部品」(356組合)が3,107円、「販売」(515組合)が3,300円、「輸送」(23組合)が3,070円、「一般」(64組合)が3,000円となるなど、メーカーとの格差是正を掲げた闘争方針を反映した要求となっている。

規模別でも、「3,000人以上」(32組合)が3,000円、「2,999人~1,000人」(67組合)が3,210円、「999人~500人」(118組合)が3,315円、「499人~300人」(120組合)が3,306円、「299人以下」(634組合)が3,168円となるなど、規模間格差の是正を意識した要求立てとなっている。

年間一時金の要求は4.77カ月

年間一時金については、964単組が要求し、要求月数の単純平均は4.77カ月で、昨年の要求月数(4.73カ月)に対して0.04カ月増となっている。

このほか、非正規労働者に関しては、直接雇用の非正規労働者の賃金・一時金について、集計した時点で329単組が取り組んでいる。また、企業内最低賃金についても、399単組が企業内最低賃金協定の新規締結・水準引き上げ・対象者拡大のいずれかに取り組んでいるという。