格差是正、「安心・公正」社会の実現を/連合と民主党が初の共同宣言

(調査・解析部)

[労使]

連合と民主党は13日、「ともに生きる社会をつくる」と題する初の共同宣言に調印した。不公平格差の是正や、安心と信頼の社会保障制度の構築などの目指すべき目標を掲げている。

「共同宣言」は、来年の統一地方選や参議院選挙での政策協定を議論する土台として、考え方を整理したもの。両者がこうした共同宣言をまとめるのは初めてのことだ。

具体的な内容として、 (1) 持続可能性が配慮された公正な市場ルールとそれを守らせる仕組みの確立 (2) 不公平な格差の是正 (3) 医療・介護・年金など安心と信頼の社会保障制度の構築 (4) 社会全体で出産・育児を支える社会 (5) 「働き方」によって格差が生じない、多様なライフスタイルを可能とする社会――などを列挙。そのうえで、自公連立政権について「自己の利益だけを考える無秩序な『むき出し』の競争が助長され、犠牲となる弱者が増えるばかりだ」と厳しく批判し、「『格差是正』と『安心・公正』社会の実現に向け、すみやかな政権交代をめざし、ともに手を携えていく」と協力関係をアピールしている。

民主党本部で行われた調印式では、小沢一郎代表が「今までもお互いのめざすところは同じだったが、この宣言によって、より一層、目的を共有し、その実現のために力を合わせる契機になる」と強調。連合の高木剛会長も「政権交代をめざして、今まで以上にお互いが切磋琢磨しながら、慣れあわず緊張感を持って活動していきたい」などと応じた。