雇用労働部と女性家族部、女性経済活動白書を創刊

カテゴリー:労働条件・就業環境

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雇用労働部と女性家族部は、2023年12月27日に『2023年女性経済活動白書』を共同で発刊した。この白書は2021年に改正された法律「女性の経済活動促進と経歴断絶予防法」第9条に基づき2023年に初めて発行され、今後も毎年公表予定である。

以下で主要な統計結果を紹介する。

女性の就業は依然としてM字カーブ形状

2022年の女性就業者数は1,216万1,000人、就業率は52.9%であった。女性の就業率はおおむね常に上昇傾向にあり、2012年から4.3%p上昇した(図表1)。

図表1:男女別就業率と男女差 (単位:%、%p)
画像:図表1

注:就業率=(就業者数/15歳以上の人口)×100

出所:女性家族部、雇用労働部、「2023年女性経済活動白書」

年齢別の就業率を2012年と2022年で比較すると、ほとんどの年齢層で女性の就業率は上昇していた。韓国では女性の年齢別就業率は経歴断絶女性(結婚や出産を理由に仕事を辞める女性)の影響を受けてM字カーブとなる傾向にある。2022年も依然としてM字カーブの形状ではあるものの、カーブの最低点となる35~39歳の就業率は60.5%であり、2012年からは6.2%p上昇した(図表2)。

図表2:女性の年齢別就業率(2012年、2022年) (単位:%)
画像:図表2

出所:女性家族部、雇用労働部、「2023年女性経済活動白書」

2022年の就業率の男女差は、35~39歳(30.7%p)、40~44歳(27.3%p)、45~49歳(25.3%p)の順に大きい。50歳以降でも20%p程度の差がみられる(図表3)。

図表3:年齢別就業率の男女差(2012年、2022年) (単位:%)
画像:図表3

出所:女性家族部、雇用労働部、「2023年女性経済活動白書」

非経済活動の理由は家事が過半数

女性の非経済活動人口(15歳以上人口のうち、調査対象期間中に就業者でも失業者でもない者)は2020年以降減少傾向にあり、2022年は1,044万2,000人である。非経済活動人口の理由は、家事が55.3%、通学が15.3%、老い10.7%、育児9.4%、休んでいた(注1)4.7%であった。

年齢別にみると15~19歳が最も少なく9.5%である一方、60歳以上が最も多く43.9%を占める。2012年と比較すると30代の非経済活動人口が最も大きく減少し、次に10代が大幅に減少している。反対に高齢者人口の増加にともなって60代以上の人数は増加した(図表4)。

図表4:女性の非経済活動人口(2012年、2022年)(単位:万人)
  2012 2022
1,065.3 1,044.2
15~19歳 146.6 99.7
20~29歳 118.5 105.3
30~39歳 173.4 109.8
40~49歳 144.8 133.7
50~59歳 153.4 137.3
60歳以上 328.6 458.3

出所:女性家族部、雇用労働部、「2023年女性経済活動白書」

常用労働者数は10年間で増加

2022年の女性就業者を従事上の地位別にみると、常用労働者が53.6%と最も多く、続いて臨時労働者、自営業者(被雇用者なし)、無給家族従事者、自営業者(被雇用者あり)、日雇い労働者の順となった(図表5)。

2012年と比較すると、常用労働者が250万1,000人増加し、女性就業者の増加を牽引していた。日雇い労働者、無給家族従事者はそれぞれ40万3,000人、28万6,000人規模で減少しており、女性の雇用の安定性は多少向上したとみられる。

図表5:男女別就業者の従事上の地位分布(2012年、2022年) (単位:%)
画像:図表5

出所:女性家族部、雇用労働部、「2023年女性経済活動白書」

女性の賃金は男性の70%水準

2022年の女性労働者の月賃金総額は、正規職の場合320万3,000ウォン、非正規職の場合144万5,000ウォンであった。時間あたりの賃金は女性正規職の場合1万9,594ウォン、非正規職の場合1万4,588ウォンだった。

時間あたり賃金を男女で比較すると、2012年には女性の賃金は男性の64.8%にすぎなかった。2022年には少し差は縮小したものの、男性の70%に相当する。

図表6:性別・雇用形態別平均賃金 (単位:万ウォン、ウォン、%)
画像:図表5
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出所:女性家族部、雇用労働部、「2023年女性経済活動白書」

経歴断絶女性は徐々に減少

15歳から54歳までの既婚女性のうち、就業しておらず、結婚、妊娠・出産、育児、子どもの教育、家族の介護といった理由によって仕事をやめた女性のことを「経歴断絶女性」という。2022年、経歴断絶女性は139.7万人規模であった。

経歴断絶の理由として「家族の介護」が追加された2014年以降の変化をみると、2014年以降経歴断絶女性の規模は次第に減少していた。年齢別にみると2022年は30代と40代の割合が高く、それぞれ60万人、58.8万人にのぼる(図表7)。50代前半でも15.2万人の女性が経歴断絶を経験している。

図表7:年齢別経歴断絶女性の割合(2014年、2022年) (単位:%)
画像:図表7

出所:女性家族部、雇用労働部、「2023年女性経済活動白書」

理由別に見ると、2022年は育児が最も多く、次に結婚、妊娠・出産の順になっている。2014年と2022年を比較すると、全体の人数は2014年と比較すると全体で76.7万人減少しており、減少幅は結婚で最も大きく(46.6万人減)、続いて妊娠・出産(12.2万人減)と家族の介護(10万人減少)の順であった(図表8)。

図表8:理由別経歴断絶女性の割合(2014年、2022年) (単位:%)
画像:図表8

出所:女性家族部、雇用労働部、「2023年女性経済活動白書」

この白書では1章で女性の経済活動支援に関連する主要な政策や法令等を紹介し、2章以降で2012年から2022年(注2)までの女性の雇用、職業能力開発等に関する統計を掲載している。一般国民が女性の経済活動全般を把握できる参考資料として、また関連政策樹立時の基礎資料として活用される資料として、今後も毎年公表予定である。

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