児童労働者数は2000万人前後
―各機関の発表数字の比較
インドの児童労働者の総数は、人口の多さと労働市場や雇用形態が多種多様で不規則なため、統計調査の実施が難しく、不明瞭な部分が多かったが、いくつかの機関が発表した調査結果の比較から、その概略が理解できる。
インドの児童労働者の総数は、1991年のセンサスによると1128万人である。ILOの概算では1975年が1510万人、1996年が2317万人である。国家サンプル統計局(NSSO)によると、1987年度調査結果が1760万人、1993年度調査結果が1350万人である。さらに、国家計画委員会は1983年に1736万人と発表している。
調査機関 | 年 | 労働している児童数 |
センサス | 1971 | 1074 |
1981 | 1360 | |
1991 | 1129 | |
ILO | 1975 | 1510 |
1996 | 2317 | |
NSSO | 1987(年度) | 1760 |
1993(年度) | 1350 | |
国家計画委員会 | 1983 | 1736 |
出所:「Nature and lssues of Child Labor in India」 YOJANA May 2001
なお、政府は、今日までに様々な法律を制定することにより児童労働の抑制を試みてきた。その主なものを挙げると、1933年の児童法、1938年の児童雇用法、1948年の工場法、1951年のプランテーション労働法、1952年の炭坑法、1958年の貿易海運法、1961年の自動車運輸労働者法、1966年のたばこ労働者法、1986年の児童労働法等がある。
しかし、これらの法律制定にも関わらず、児童労働問題は今日まで解決されていない。
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