海外就労者に危険な職、性風俗関連業での就業を禁止

※この記事は、旧・日本労働研究機構(JIL)が作成したものです。

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  • 国別労働トピック:2000年3月

労働・傷病兵・社会問題省(MoLISA)は1999年12月、海外就労者が危険な職や性風俗関連業で働くことを禁止した。MoLISA職員によれば、ベトナム人労働者は海外のレストラン、ホテル、歓楽街で、ダンス、歌、マッサージをすることを禁じられる。また、戦場や、深刻な社会不安が憂慮される土地への赴任を始め、爆発物、危険物を扱ったり、放射能を浴びる危険性がある仕事に就くことも禁じられる。MoLISA職員によれば、鮫や鰐の狩猟なども禁じられ、この他に適否の検討の余地がある仕事については労働者海外派遣会社が MoLISAに報告しなければならない。

1999年9月、失業率低下と外資獲得を狙って、海外就労者に関する規制が緩和された。公式の記録によれば約25万人のベトナム人労働者が海外で働き、毎年約10億米ドルをベトナムに送金しており、ベトナムの外貨獲得手段の5指のひとつに数えられている。しかし海外で働く労働者が嫌がらせや虐待を受けないように十分な保護措置を取っていないというMoLISAへの批判もでており、今回の禁止例はこの批判に応えたものである。MoLISA職員によれば、ベトナム人労働者が海外で危険な目にあわないように、いささかでも「汚れた仕事」になりうる就職をして欲しくないという。

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