米港湾スト、3日間で終結 労使が賃上げ暫定合意

[海外]

ワシントン時事によると、米港湾労働者の労働組合と雇用者団体の米海運連合(USMX)は3日、東海岸とメキシコ湾岸での一斉ストライキを終結させるとの声明を発表した。賃上げ交渉が暫定合意に達した。約半世紀ぶりの大規模ストライキは3日間で終了し、大きな混乱は避けられた。

声明では、9月末までだった労働協約の期限を来年1月15日まで延長。新たな協約締結に向け、「解決していない問題に関する交渉のテーブルに戻る」と説明した。ロイター通信によると、賃上げ幅は、今後6年間で62%とすることで暫定合意した。

バイデン米大統領は、大型ハリケーン「ヘリーン」による被害に言及し、「港湾の運営を再開し、復旧・復興のための重要物資を確保できるように愛国心を持って行動した労働者、雇用者に感謝したい」との声明を出した。

労組とUSMXは、賃上げ交渉が期限までにまとまらず、今月1日からストライキに突入した。ロイターによると、労組が77%の賃上げを要求したのに対し、USMXは50%近くを提示していた。

米メディアによると、ストライキに参加したのは36港の労働者約4万5000人。対象の港湾では、自動車や同部品、食料品、医薬品など幅広い品目を扱っており、長期化すれば、生活の混乱や物価上昇を引き起こすと懸念されていた。

(ワシントン時事)
2024年10月4日