米景気、回復が加速 サプライチェーンに障害/FRB報告

[海外]

米連邦準備制度理事会(FRB)は14日公表した全米12地区の連銀景況報告(ベージュブック)で、経済活動が2月下旬から4月初めにかけて「緩やかなペースへと加速した」と判断した。景気持ち直しが強まる一方、サプライチェーン(供給網)における障害が回復の足かせになっている様子も報告された。

新型コロナウイルス対策の財政出動やワクチン普及が個人消費を押し上げ、回復が出遅れていた旅行や娯楽が改善。ニューヨーク連銀は「コロナ危機以来初めての強い回復」と評価した。自動車や住宅販売も好調さが伝えられた。

製造業は「一段と拡大」したものの、各地でサプライチェーンの障害も明らかとなった。クリーブランド、ダラス連銀などは「景気回復を抑え、コスト上昇圧力を招いている」と懸念した。

報告は4月5日までに収集した情報に基づいて作成された。27、28両日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)での討議資料になる。

(ワシントン時事)
2021年4月15日