派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する件(厚生労働二〇〇)
2026年4月28日

厚生労働省 第二百号

 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)第四十七条の十二の規定に基づき、派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針(平成十一年労働省告示第百三十七号)の一部を次の表のように改正し、令和八年十月一日から適用する。

  令和八年四月二十八日

厚生労働大臣 上野賢一郎

(傍線部分は改正部分)

改正後    

改正前    

第二 派遣元事業主が講ずべき措置

第二 派遣元事業主が講ずべき措置

 一~七 (略)

 一~七 (略)

 八 派遣労働者の雇用の安定及び福祉の増進等

 八 派遣労働者の雇用の安定及び福祉の増進等

  (一) (略)

  (一) (略)

  (二) 特定有期雇用派遣労働者等について留意すべき事項

  (二) 特定有期雇用派遣労働者等について留意すべき事項

   イ (略)

   イ (略)

   ロ 派遣元事業主は、労働者派遣法第三十条第一項(同条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下同じ。)の規定により同条第一項の措置(以下「雇用安定措置」という。)を講ずるに当たっては、当該雇用安定措置の対象となる特定有期雇用派遣労働者等(同条第一項に規定する特定有期雇用派遣労働者等をいう。以下同じ。)(近い将来に該当する見込みのある者を含む。)に対し、キャリアコンサルティング(職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第二条第五項に規定するキャリアコンサルティングのうち労働者の職業生活の設計に関する相談その他の援助を行うことをいう。以下同じ。)や労働契約の更新の際の面談等の機会を利用し、又は電子メールを活用すること等により、労働者派遣の終了後に継続して就業することの希望の有無及び希望する雇用安定措置の内容を把握すること。

   ロ 派遣元事業主は、労働者派遣法第三十条第一項(同条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下同じ。)の規定により同条第一項の措置(以下「雇用安定措置」という。)を講ずるに当たっては、当該雇用安定措置の対象となる特定有期雇用派遣労働者等(同条第一項に規定する特定有期雇用派遣労働者等をいう。以下同じ。)(近い将来に該当する見込みのある者を含む。)に対し、キャリアコンサルティング(職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第二条第五項に規定するキャリアコンサルティングのうち労働者の職業生活の設計に関する相談その他の援助を行うことをいう。)や労働契約の更新の際の面談等の機会を利用し、又は電子メールを活用すること等により、労働者派遣の終了後に継続して就業することの希望の有無及び希望する雇用安定措置の内容を把握すること。

   ハ・ニ (略)

   ハ・ニ (略)

  (三)~(五) (略)

  (三)~(五) (略)

  (六) 派遣労働者の待遇の改善に向けた評価等

  (新設)

 派遣元事業主は、派遣労働者の職務の成果等の評価、教育訓練及びキャリアコンサルティングの実施並びに就業機会の確保及び提供に当たって、その職務の成果等の向上により派遣労働者の待遇が改善するよう、次の事項に留意すること。

    派遣先に協力を求めつつ、派遣労働者の業務の遂行状況等を把握し、労働者派遣契約や労働契約の更新の機会等の適切な時機に当該派遣労働者の職務の成果等の評価を行うこと。また、派遣労働者の希望に応じて、当該派遣労働者に評価結果をフィードバックすること。

    派遣労働者に対しキャリアコンサルティングを受けることを勧奨することが望ましいこと。また、キャリアコンサルティングの実施結果等を

踏まえ、教育訓練を実施し、就業の機会を提供する等、各措置が派遣労働者の希望に応じて総合的に実施されるよう努めること。

    イ及びロに掲げる取組を継続的に実施することによって、派遣労働者の希望する働き方の実現と待遇の改善に向けた好循環を生み出すことが重要であること。

  (七) (略)

  (六) (略)

  (八) 労働者派遣法第三十条の四第一項の協定の締結に当たって留意すべき事項等

  (新設)

    派遣元事業主は、労働者派遣法第三十条の三の規定は、派遣先に雇用される通常の労働者と派遣労働者との間の不合理と認められる待遇の相違を設けてはならないこと等を定めたものであり、労働者派遣法第三十条の四の規定は、同条第一項の規定により労働者の過半数で組織する労働組合等との協定(以下この(八)において「協定」という。)を定めたときは、当該協定で定めた範囲に属する派遣労働者の待遇について、一部の待遇を除き、労働者派遣法第三十条の三の規定は適用しないこと等を定めたものであることに留意すること。また、労働者派遣法第三十条の四の規定は、協定を定めた場合であっても、同条第一項第二号、第四号若しくは第五号に掲げる事項であって当該協定で定めたものを遵守していない場合又は同項第三号に関する当該協定の定めによる公正な評価に取り組んでいない場合は、労働者派遣法第三十条の三の規定による待遇の確保が求められることに留意すること。さらに、協定の締結に当たり、労働者の過半数を代表する者(労働者派遣法第三十条の四第一項に規定する労働者の過半数を代表する者をいう。ロにおいて同じ。)が適正に選出されていない場合は、協定を定めたものとは認められず、労働者派遣法第三十条の三の規定による待遇の確保が求められることに留意すること。

    派遣元事業主が、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則(昭和六十一年労働省令第二十号。以下「労働者派遣法施行規則」という。)第二十五条の六第三項の規定により、労働者の過半数を代表する者が協定に関する事務を円滑に遂行することができるよう必要な配慮を行うに当たっては、当該配慮として、例えば、労働者の過半数を代表する者が労働者の意見の集約等を行うに当たって必要となる事務スペースや事務機器の提供(イントラネットや社内電子メールを利用させることを含む。(九)ハにおいて同じ。)を行うこと等が考えられること。

 また、派遣労働者が異なる派遣先に派遣されているため意見交換の機会が少ない場合等も考えられることから、労働者の過半数を代表する者を選任するための投票等に併せて意見や希望等を提出させるなど、派遣労働者の意見がより反映されるための工夫をするよう努めること。

    派遣元事業主は、協定対象派遣労働者(労働者派遣法第三十条の五に規定する協定対象派遣労働者をいう。以下同じ。)の待遇の改善を進める観点から、労働者派遣法第三十条

の四第一項第二号の賃金の決定の方法を協定で定めるに当たっては、次の事項に留意すること。

    (イ) 労働者派遣法第三十条の四第一項第二号イの厚生労働省令で定める賃金の額((ロ)において「一般賃金水準」という。)を遵守した上で、経済・物価動向及び賃金動向を勘案して協定に定める賃金の額を決定することについて労使で十分に協議することが考えられること。

    (ロ) 一般賃金水準が下がった場合であっても、従前の協定に定める賃金の額を基礎として、公正な待遇の確保について労使で十分に協議することが望ましいこと。

    (ハ) 労使で十分に協議を行ったとしても、待遇を引き下げる場合、労働条件の不利益変更となり得るものであり、労働条件の不利益変更には、労働契約法第九条に基づき、原則として労使双方の合意が必要であること。

    派遣元事業主は、協定を締結したとき(改定したときを含む。)及び労働者を雇い入れたときは、当該協定について労働者派遣法施行規則第二十五条の十一各号に掲げるいずれかの方法により周知を行うこと。また、労働者を雇い入れようとするときも同様に周知を行うことが望ましいこと。

  (九) 就業規則の作成等における派遣労働者の過半数を代表する者

  (新設)

    派遣労働者の過半数を代表する者(労働者派遣法第三十条の六に規定する派遣労働者の過半数を代表すると認められるものをいい、事業所に派遣労働者の過半数で組織する労働組合がある場合における当該労働組合を除く。以下この(九)において同じ。)は、次のいずれにも該当する者とする。ただし、(イ)に該当する者が

いない事業所において同条の意見を聴く場合にあっては、(ロ)に該当する者とすること。

    (イ) 労働基準法第四十一条第二号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと。

    (ロ) 労働者派遣法第三十条の六の規定により意見を聴取される者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であって、派遣元事業主の意向に基づき選出されたものでないこと。

    派遣元事業主は、労働者が派遣労働者の過半数を代表する者であること若しくは派遣労働者の過半数を代表する者になろうとしたこと又は派遣労働者の過半数を代表する者として正当な行為をしたことを理由として、当該労働者に対して不利益な取扱いをしないようにしなければならないこと。

    派遣元事業主は、派遣労働者の過半数を代表する者が労働者派遣法第三十条の六の規定による意見の聴取に関する事務を円滑に遂行することができるよう必要な配慮を行わなければならないこと。当該配慮としては、例えば、派遣労働者の過半数を代表する者が派遣労働者の意見の集約等を行うに当たって必要となる事務スペースや事務機器の提供を行うこと等が考えられること。

 また、派遣労働者が異なる派遣先に派遣されているため意見交換の機会が少ない場合等も考えられることから、派遣労働者の過半数を代表する者を選任するための投票等に併せて意見や希望等を提出させるなど、派遣労働者の意見がより反映されるための工夫をするよう努めること。

  (十) (略)

  (七) (略)

  (十一) 派遣元事業主がその雇用する協定対象派遣労働者に対して行う安全管理に関する措置及び給付のうち、当該協定対象派遣労働者の職務の内容に密接に関連するものについては、派遣先に雇用される通常の労働者との間で不合理と認められる相違等が生じないようにすることが望ましいこと。

  (八) 派遣元事業主がその雇用する協定対象派遣労働者(労働者派遣法第三十条の五に規定する協定対象派遣労働者をいう。以下同じ。)に対して行う安全管理に関する措置及び給付のうち、当該協定対象派遣労働者の職務の内容に密接に関連するものについては、派遣先に雇用される通常の労働者との間で不合理と認められる相違等が生じないようにすることが望ましいこと。

  (十二)(十三) (略)

  (九)(十) (略)

 九 派遣労働者の待遇に関する説明等

 九 派遣労働者の待遇に関する説明等

 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者に対し、労働者派遣法第三十一条の二第四項の規定による説明を行うに当たっては、次の事項に留意すること。

 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者に対し、労働者派遣法第三十一条の二第四項の規定による説明を行うに当たっては、次の事項に留意すること。

  (一) (略)

  (一) (略)

  (二) 協定対象派遣労働者に対する説明の内容

  (二) 協定対象派遣労働者に対する説明の内容

   イ (略)

   イ (略)

   ロ 派遣元事業主は、協定対象派遣労働者の待遇(賃金、労働者派遣法第四十条第二項の教育訓練及び労働者派遣法施行規則第三十二条の三各号に掲げる福利厚生施設を除く。)が労働者派遣法第三十条の四第一項第四号に基づき決定されていること等について、派遣労働者に対する説明の内容に準じて説明すること。

   ロ 派遣元事業主は、協定対象派遣労働者の待遇(賃金、労働者派遣法第四十条第二項の教育訓練及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則(昭和六十一年労働省令第二十号)第三十二条の三各号に掲げる福利厚生施設を除く。)が労働者派遣法第三十条の四第一項第四号に基づき決定されていること等について、派遣労働者に対する説明の内容に準じて説明すること。

  (三) 派遣労働者に対する説明の方法

  (三) 派遣労働者に対する説明の方法

 派遣元事業主は、派遣労働者が説明の内容を理解することができるよう、資料を活用し、口頭により説明する方法又は説明すべき事項を全て記載した派遣労働者が容易に理解できる内容の資料を交付する等の方法により説明すること。

 派遣元事業主は、派遣労働者が説明の内容を理解することができるよう、資料を活用し、口頭により説明することを基本とすること。ただし、説明すべき事項を全て記載した派遣労働者が容易に理解できる内容の資料を用いる場合には、当該資料を交付する等の方法でも差し支えないこと。

 また、資料を活用し、口頭により説明する場合には、派遣元事業主は、説明に活用した資料その他の関連資料を交付することが望ましいこと。さらに、労働者の個人情報等の漏えいを防止する等の観点から当該資料を交付することが困難な場合であっても、派遣労働者から事後に求めがあったときは当該資料を閲覧させる等の工夫をするよう努めること。

  (四) 比較対象労働者との間の待遇の相違の内容等に変更があったときの情報提供

  (四) 比較対象労働者との間の待遇の相違の内容等に変更があったときの情報提供

 派遣元事業主は、派遣労働者から説明の求めがない場合であっても、当該派遣労働者に対し、比較対象労働者との間の待遇の相違の内容及び理由並びに労働者派遣法第三十条の三から第三十条の六までの規定により措置を講ずべきこととされている事項に関する決定をするに当たって考慮した事項((五)において「待遇の相違の内容及び理由等」という。)に変更があったときは、その内容を情報提供することが望ましいこと。

 派遣元事業主は、派遣労働者から求めがない場合でも、当該派遣労働者に対し、比較対象労働者との間の待遇の相違の内容及び理由並びに労働者派遣法第三十条の三から第三十条の六までの規定により措置を講ずべきこととされている事項に関する決定をするに当たって考慮した事項に変更があったときは、その内容を情報提供することが望ましいこと。

  (五) 説明の求めがない場合における周知等

  (新設)

 派遣元事業主は、派遣労働者の自らの待遇に関する納得性の向上が当該待遇に関する紛争の防止に資することを踏まえ、派遣労働者から説明の求めがない場合であっても、労働契約の更新の際等に、当該派遣労働者に対し、派遣労働者が待遇の相違の内容及び理由等について容易に理解できる内容の資料を交付することや、待遇の相違の内容及び理由等について説明を求めることができることを周知すること等が望ましいこと。

 十~十六 (略)

 十~十六 (略)