事例報告4:図表2 2014年度の採用活動で変更した点:
第69回労働政策フォーラム

大学新卒者の就職問題を考える
(2013年9月10日)

図表2画像


当社の看板事業は出版事業であるが、出版業界は、圧倒的に女子学生に人気があり、逆に男子学生には不人気の業界となっている。その中で優秀な学生を獲得するために、2014年度の採用活動から以下の点を変更した。

(1)自社説明会の内容の変更~選考には一切関係ないので、何でも聴いてね!

当社へのエントリーの理由を聞くと「自分のやりたい仕事ができそうだから」が約75%(複数回答可)で断トツの1位。この状況を鑑み自社説明会では「社員の仕事」に特化した内容に変更。社員の協力を得て、26回行われたすべての説明会において編集、営業、配信、デジタルコンテンツ事業と、当社の主力事業に携わる社員に参加してもらい、社員1対学生6名程度の座談会を設けた(各10分ずつ時間を区切り、社員が各テーブルをまわりすべての学生と話せるようにした)。

少ない人数での座談会は、普段なかなか人前で質問できない学生にとっても、有効的であった。なお、この座談会は学生には事前に「選考とは一切関係ない」旨を伝えていたため、かなり核心をついた忌憚ない意見がたくさん出た。

(2)就職活動中の学生専用の会社案内の作成~当社をもっと知ってください!

これまでは法人向けの会社案内を会社説明会に転用していたが、採用に特化した会社案内を作成した(片観音開き6ページ)。学生向けということで、企業情報を簡潔にまとめ、新しい試みとして数名の社員による座談会(仕事の魅力について語り合う)を掲載した。これにより、入社してからの業務フローが学生にとっても明確化し、入社後のミスマッチ感を少しでもなくすように努めた。

(3)選考を複数日程に~興味を持っていただいた学生全員と会いましょう!

以前は全ての選考を一日で実施していたが、優秀な学生が他社の選考と重なって辞退するケースを少なくするために、三次面接試験まで2日程で開催した。これによって、当日の無断キャンセルもなく、全ての学生に会うことができた。