育児や介護と仕事の両立に関する調査(2003年08月01日)

日本労働研究機構 発表
平成15年7月

育児支援措置について、企業と従業員の認識に大きなギャップ
妻の育児不安が仕事に影響したことがある男性は7割にのぼる

~育児や介護と仕事の両立に関する調査~

日本労働研究機構は、育児や介護と仕事の両立について、企業・勤労者の実態や意識を明らかにすることを目的として、アンケート調査を実施した。調査は、(1)企業、(2)小学校就学前の子供がいる男女雇用者、(3)出産を機に離職した女性、(4)40歳代、50歳代の男女雇用者を対象としたもので、郵送とwebにより平成15年3月に実施した。その主な結果は次のとおりである。

<調査結果のポイント>

短時間勤務などの育児支援制度のニーズについて、企業と従業員の認識にずれ

  • 子供をもつ雇用者の46.1%は「短時間勤務制度」を「利用している」又は「利用していないができれば利用したい」。一方、導入している企業は42.7%にとどまり、また21.6%の企業は「ニーズがない」ことを理由として制度を導入しておらず、企業の認識と従業員のニーズにずれがみられる。(図Ⅰ-13、図Ⅰ-14、図Ⅱ-20)

パートを戦力化している企業の約3割は、期間雇用者にも育児休業制度を適用

  • パート・アルバイト等が「労働者の半数程度を占めている」とする企業では、26.7%が期間雇用者に対して育児休業制度を「適用している」。(図Ⅰ-11)

妻の産後8週間中に育児休業を取得したいと考える男性は64.3%

  • もし次に機会があれば、妻の産後8週間の期間中の育児休業(注1)について「ぜひとりたい」が26.4%、「できればとりたい」が37.9%と、64.3%の雇用者男性が育児休業を取得したいとしている。(図Ⅱ-16)
    (注1)育児・介護休業法により、妻が専業主婦や産後休業中であっても、産後8週間は、男性労働者も育児休業を取得することが認められている。

「仕事と育児をうまく両立できている」は男女とも約3割。男性は「仕事の影響で育児に満足していない」が約4割、女性は「仕事と育児のどちらも中途半端」が約3割

  • 就学前の子供がいる雇用者の仕事と育児の両立状況は、「仕事と育児をうまく両立できている」のは、男性32.8%、女性28.0%。「仕事の影響があり育児に満足していない」のは男性36.9%、女性13.6%。「育児の影響があり仕事に満足していない」のは男性7.1%、女性19.8%。(図Ⅱ-2)
  • 仕事と子供の関係について思うことについては、雇用者男性では「子供ができて仕事をするはりあいができた」が61.8%、雇用者女性では「仕事と育児で生活にめりはりができた」が49.8%とそれぞれ最も高くなっている。(図Ⅱ-5)

過去1年間に子供の看護のために仕事を休んだのは、男性約7割、女性約9割。一方、子供の看護休暇制度を導入している企業は13.7%のみ。(注2)

  • 就学前の子供がいる雇用者のうち男性73.7%、女性89.1%は、過去1年間に子供の看護のために仕事を休んだことがある。(図Ⅱ-23)
  • また、子供の看護のために必要な支援としては、「看護休暇制度」(66.3%)、「病児保育施設・病後児保育施設」(51.7%)のニーズが高い。(図Ⅱ-24)

(注2)育児・介護休業法により、小学校就学前の子の看護のための休暇制度の導入は、企業の努力義務とされている。

育児にストレスを感じている妻が夫に期待するのは「励ます、ほめる、慰める」、平日の「家事・育児」「話し相手」。また、妻の育児ストレスは夫の仕事にも影響が大きい

  • 仕事をしているかどうかにかかわらず、ほとんどの女性が育児にストレス・不安を感じている。(図Ⅱ-25、26)
  • 育児にストレスや不安を感じた時に夫にしてほしかったことは、「励ます、ほめる、慰める」「平日に育児・家事をする」「平日に相談相手になったり話を聞く」。(図Ⅱ-27、28)
  • 妻の育児ストレス等をやわらげるため、男性の84.1%が「家事・育児」、63.7%が「相談相手」をしている。(図Ⅱ-29)
  • 妻の育児不安の仕事への影響について、「職場で妻や子供のことが心配になったことがある」とする雇用者男性は53.5%、「精神的・肉体的に疲れて仕事の能率が落ちたことがある」とするのは30.4%。(図Ⅱ-31)

全文(PDF:584KB)

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