若年層の87.7%が育児休業の取得を希望、男性だけでみても8割を超える
 ――厚生労働省「イクメンプロジェクト」が若年層の育児休業取得に関する意識を調査

国内トピックス

厚生労働省委託事業である「男性の育児休業取得促進事業(イクメンプロジェクト)」で実施した「若年層における育児休業等取得に対する意識調査」の結果(速報値、7月31日発表)によると、18歳~25歳の若年層の87.7%が、育児休業を取得したいと答えた。男性だけでみても、84.3%が取得したいと回答しており、取得期間は29.2%が半年以上を希望した。

調査はWEB調査で6月22日~25日まで実施。対象者は、全国の18歳~25歳の男女で、高校生や大学生などの学生。本調査のサンプル数は2,026となっている。

育児休業制度の認知度は9割以上に

育児休業制度(育休)があることを知っているか聞いたところ、「知っている」が66.6%、「名称は聞いたことがあるが、内容は知らない」が25.8%、「全く知らない」が7.6%で、知っている人の合計割合は92.4%に及んだ。男性でも、知っている人の割合は合計で91.7%に及び(女性は93.2%)、男女ともに9割超となっている。

取得意向をみると、「取得したい」が52.6%、「どちらかというと取得したい」が35.1%などとなり、取得したい人が合計で87.7%に及んだ。取得したい人の合計割合を男女別にみると、男性が84.3%で、女性が91.4%となっている。

男性では約3割が半年以上の期間での取得を希望

どれだけの期間、育休を取得したいか聞くと、男性では「1カ月~3カ月未満」が25.3%で最も割合が高かったが、半年以上とした人が合計で29.2%と3割近くに及んだ。女性では「1年以上」が24.2%で最も割合が高く、半年以上とした人の割合は合計で67.7%となっている。

配偶者に育休をどの程度、取得してほしいと思うか聞いたところ、男性では「配偶者に育休を取得してほしい」が50.1%で、「配偶者に育休をどちらかというと取得してほしい」が38.1%。女性では「配偶者に育休を取得してほしい」が54.9%で、「配偶者に育休をどちらかというと取得してほしい」が34.2%と、男女とも9割近くが配偶者にも育休を取得してほしいと思っている。

育休取得状況が就職での企業選定に影響とほぼ7割が回答

就職活動をするにあたって、企業の育休の取得状況が企業選定に影響を与えたかを聞いたところ、「影響がある」が21.7%、「やや影響がある」が48.0%、「あまり影響がない」が23.0%、「影響がない」が7.3%で、合計するとほぼ7割が、影響があるとした。

企業からどのような結婚や出産にかかわる情報があると、就職したい気持ちが高まるか尋ねたところ(複数回答)、「男性の育休取得率」(33.4%)が最も回答割合が高く、これに「女性の育休取得率」(28.4%)、「育児に関する支援内容」(24.1%)、「育休を取得した先輩社員の声」(23.5%)などと続いた。

育休の取得率が高い企業に対してどのようなイメージを持つか聞くと(複数回答)、「安定している企業」(41.5%)が最も回答割合が高く、「社員想いの企業」(39.3%)、「休日・休暇の多い企業」(28.4%)、「先進的な企業」(22.6%)、「若手が活躍できる企業」(21.5%)などの順で続いた。

(調査部)

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